【小学6年生におすすめ】忙しい毎日の息抜きに!『風力鉄道に乗って』
塾や習い事など、毎日忙しい小学生に手渡したい、ホッと気持ちが安らぐお話
週5日、朝から夕方まで学校へ通い、放課後は塾や習い事やクラブ活動に忙しくしている小学生の皆さん。大人と違って、子どもたちは時間がたっぷりあるのかと思いきや、何気に忙しくて、本を読む時間も全くない!なんて耳にすることも。
そんな風に、毎日頑張りすぎている小学校6年生へおすすめしたいお話です。
主人公は、塾の模擬テストに向かう小学6年生の男の子、渉くん。
駅のホームで慌てて飛び乗った電車は、いつもの車両とどこか違う。すぐに乗り間違えたと気づいた渉くんは、次の駅で降りて乗り換えようと考えたけれど、怪しいおじさんに話しかけられるわ、助けを求めた車掌さんは毛むくじゃらで。気づけば走っているところは林の中や山の中。車掌さんによれば、今乗っている電車は、風の力で走り、行き先も風向きによる風力鉄道だということ。
そうしているうちにも、模擬テストの時間はどんどん迫ってきて…。さて、渉くんは無事に塾に間に合うのでしょうか?あれ、そもそも家に帰れるのかも危うくなってきたような…。さて、どうなる、どうする?
行き先も、かかる時間も風まかせ!? そんな電車にうっかり乗ってしまったらどうする?
実際に読んだ方や子どもたちには、どんな反応があったのでしょう?絵本ナビユーザーから寄せられたレビューをご紹介します!
迷い込んだふしぎな電車
模擬テストの日に間違えてふしぎな列車に乗ってしまった渉。
乗っている人はキツネだの毛むくじゃらの車掌だので…ふしぎな列車どころかふしぎな世界へ行ってしまった!?
私ならもっと混乱してしまいそうですが、午前の模擬テストには間に合わなくても午後のテスト解説には間に合うだろうか…と考える渉くんはおおものかも。
列車の人々は見た目はともかく中身はいい人ばかりなんですけどねー。
考え方についてちょっと考えさせられたり。
人に助けてもらったら今度は別の困っている人を君が助けてあげればいい、という考え方はいいですね。
(みちんさん 30代・ママ 女の子5歳、女の子3歳)
おもしろいお話
佐々木マキが挿絵を描いていることから息子が「どうしても読みたい」と言った児童書です。作者は斉藤洋。
主人公の男の子が、中学受験を控えた小学六年生。内容的に、高学年と思われるのですが、息子は毎日一章ずつ聞いていました。ぼくが塾に行こうと中央線に乗ったつもりが、動物人間のたくさん乗っている風力電車でした。
読み始めて気付いたのは、「バリツノネツキ」「チミレカワ」という特有の名前が、逆さまから読むと「キツネノツリバ」「ワカレミチ」と意味がとおる名詞になることでした。
風力電車なので、風が吹けば進みますが、風が止めば停車してしまうと、気ままな感じ。
止まったしまったところで乗客たちが潮干狩りを始めるところに驚きました。
息子は内容がすべてわかるというわけではないと思いますが、いかにもおもしろ系のお話を楽しんでいました。斉藤洋らしいおもしろいお話です。
(はなびやさん 40代・ママ 男の子6歳)
こんな旅をしてみたいです
渉くんという受験を控えた小学生の男の子が、ある日曜日のこと、
模擬試験に行く途中、電車を乗り違えます。
でだしのあたり、彼が問題集を読みながら駅で電車にのる。
その文章の科見合いが、、映画みたいなんです。
そしてその電車がなんだか変だと気づきます。
それは隣り合わせの異次元にあるらしい国の風力鉄道でした。
渉くんは模擬試験には間に合わず、
風力鉄道の旅を続けるはめになりますが、
この鉄道はかなり面白いです。
おもしろいだけじゃなくて、考えさせられることもあります。
佐々木マキさんの挿絵も楽しいです。
行き逢った人たちというのか、どうぶつたちと言えば良いのか、
だんだん仲良くなって、最後別れるときは悲しかったです。
でも、また行けるのです。春休みになったら。楽しみです。
(ラムネ色さん 60代・じいじ・ばあば)
『風力鉄道に乗って』をさらに楽しむポイント!
こんなところに注目するとさらに面白く読める!という読むポイントをお伝えします。
- 駅の名前が暗号のようになっているので解いてみよう!
- 目次が気になる!
お話は全部で14の章に分かれているのですが、章ごとについている目次が気になるものばかり。たとえば、
「1 食塩水の濃度と乗り間違えた電車」
「4 ぼくがまちがえたものとあきらめたもの」
「8 童話の本とあまくない現実」
「14 評判の悪い新幹線と入学試験の結果」
などなど…。それぞれどんなお話になっているのか読む前からワクワクしてしまいますね。 - 風力電車に次々現れる不思議な乗客たち、それぞれの正体はいかに?
- 渉くんの気持ちがどんな風に変わっていったかにも注目して読んでみよう!
- 風力鉄道の中で起こったあるピンチには、渉くんのどんな知識や経験が役立ったかに注目してみよう!
『風力鉄道に乗って』と合わせて読みたい【小学6年生におすすめの本】
『白狐魔記』『風力鉄道に乗って』と同じ作者、斉藤洋さんによる大河タイムファンタジー
読者の声より
小6の息子に借りてきて、私も一緒に読みました。
普通の狐が仙人狐に出会い、人間に化ける修行をして
人間の言葉や文字を読める狐となり、白狐魔丸という名前をもらいます。
時は鎌倉時代、源平の争いの最中の義経と出会います。
義経の部下忠信と白狐魔丸とのやり取りは、
まるで武士同士の上が通っているようで、ジーンときました。
忠信の死に方についての白狐魔丸のつぶやきは、武家社会への鋭い観察眼を持ち合わせています。
小学校高学年でちょうど歴史をやり始めるときに
歴史への導入としてのファンタジーとしても読めますし、
うちの子のようにあまり歴史好きじゃなくても楽しめます。
続編があるようなので読んでみたいと思います。
合わせて読みたい小学6年生におすすめの本
小学6年生の子にはどんな本がおすすめなの?
一生の宝物となる本との出会いを
自分とは何か、大きくなったら何になりたいか、どう生きていくのがよいか、などを考えるようになる時期です。物語の登場人物や伝記などの偉人の生き方や考え方に影響を受けることが増えてくるでしょう。自分自身のこと、友人関係のこと、恋愛のことなどで悩む時にも本が助けになってくれることが多くあります。大人になってからも心に残っている本に出会うのも多いこの時期、1冊でも一生の宝物となるような特別な本に出会えるよう、周りの大人はそっと応援したいですね。
ここで紹介した絵本を、ご家庭やオフィスに毎月お届けする定期購読サービスがあります。それが、絵本ナビの「絵本クラブ」、お届けするのは「幸せな時間」です。
今回ご紹介した『風力鉄道に乗って』は、絵本クラブ小学6年生コース6月の配本です。
6月配本スタートの入会受付は5月31日まで。
この記事が気に入ったらいいね!しよう ※最近の情報をお届けします |