弱虫な男の子に勇気をくれるその理由は…？『ラチとらいおん』

子どもの反応に驚くことってありますよね。
こんなことに喜ぶんだ、こんな言葉が言えるんだ、などなど。
そんな嬉しい驚きをくれる絵本たちです。

ラチは世界中で一番弱虫な男の子。臆病で友達さえ怖いので、仲間はずれにされていつも泣いていました。
ある朝、目を覚ますと、ベッドのそばに小さな赤いらいおんがいました。
らいおんは小さいけどとても強く、ラチにこう言いました。「きみもつよくなりたいなら、ぼくがつよくしてやるよ」
ラチとらいおんの特訓が始まります。
僕にはらいおんがついてるから怖くない、その気待ちからラチはどんどん強くなって、何でもできるようになります。
そして、みんなに意地悪をしたのっぽを懲らしめ、友達に認められたラチ。
らいおんがついていなくても、もう何も怖くありませんでした。

ラストにジ～ンときます

（ハット卿夫人さん　20代・ママ・神奈川県横浜市　　男３歳）

 ラチが強くなったのを見届けて去っていく小さなライオン。
ライオンが残して行った手紙をラチが読むところで、私も思わず涙が出そうになります。
３０年以上も読み継がれているこの絵本。きっと、この本を読んで、ラチのように勇気を与えられた子供が、世界にはたくさんいるんでしょうね！
誰でも強くなれるよ、という素敵なメッセージが込められている大好きな絵本です。

勇気をくれる。

（うさ。さん　30代・大阪府箕面市　　女５歳）

ラチは泣いてばかりの弱虫な男の子。 
ある日であった小さな赤いらいおんのおかげで強さと勇気を身につけていきます。 
いじめっこにだってもう負けない！ 
強くなったラチかららいおんは手紙を残して消えてしまいます。 
ここでは娘も泣きそうになります。 
でも心の中にいつもいるんだよとお話すると少し納得するようでした。 
離れていても、心の中にいつも一緒にいて、守って、励ましてくれる。 
だから子供も安心してがんばれる。 
子供にとってそんな心強いことはないでしょう。 
親も子供にとってそんな存在でありたいと思います。 

マレーク・ベロニカ

1937年ハンガリーブダペスト生まれ。絵本、童話の他、ドラマやアニメーションの台本なども制作。「ボリボン」（福音館書店刊）、「ブルンミとアンニパンニシリーズ」（風涛社刊）などの作品がある。
 

この連載記事は、絵本ナビから生まれた絵本ガイドブック『幸せの絵本ー大人も子どももハッピーにしてくれる 絵本100選』の内容を期間限定でご紹介していく企画です。
読むと幸せな気持ちになれる絵本を、絵本ナビに寄せられたみんなのレビューでご紹介しています。
ベストセラー絵本ガイドブックをまるごとお見せする太っ腹企画をお楽しみください。
※校正前の原稿を元に掲載していますので、実際の本の内容と異なる部分があります。