いつも仲良しな人間達が逃げ出した理由は…!?『ごきげんならいおん』
仲良くすることと、信頼することの違いって…?友達関係に悩んだら読みたい絵本
心やさしいライオンくんの成長と友情を描いた人気シリーズの第一弾のこちらの絵本をご存知ですか?
ストーリーとしても楽しいですが、深いメッセージが秘められています。
いつも挨拶して、仲良くしている・・・と思っていたけれど。
友達ってなに?信頼するってどうゆうこと?人生のどこかでぶち当たるこの問題。
思春期の親子関係で悩む保護者の方々にも刺さりそうですね。
フランスのある町の動物園に、ごきげんならいおんがいました。毎日、飼育係の息子のフランソワや、デュポン校長先生や、パンソンおばさんや、町の人みんながごきげんならいおんに挨拶してくれます。
ある日、ごきげんならいおんは、らいおんの家の戸が開いているのに気付き、いつも挨拶してくれる町の人達に、自分から挨拶しに行くことにしました。
ところが・・・。
『ごきげんならいおん』レビューからみる魅力
読むと、ご機嫌になること間違いなし
(はなしんさん 30代・ママ・千葉県市川市 女6歳、男4歳)
飼われていた猛獣が、街に逃げ出して、やむなく銃殺されてしまう痛ましいニュースが、時々ありますが、この物語は、そんな逃げたとされる猛獣の視点から描かれているところが、新鮮で、いろいろ考えさせられます。
いつも動物園にいて、礼儀正しく、人気者のごきげんなライオン。ある日、飼育係に鍵を閉め忘れられて、開いていたことから事件が起こります。でも、ドアが開いていたら、人間だって、外に出てみたくなりますよね。ここで、重要なことは、ライオンが無理矢理逃げたのではなく、ドアが開いていたので、自分から出掛けて、いつも会いに来てくれる街の人たちに、お返しに会いに行こうとしただけだということです。
ところが、街の人々は、いつもと全く違っていました。いつもお行儀の良い人達が、誰も挨拶一つできないばかりか、大慌てで逃げ出してしまうのですから・・・。
ライオンの終始、鷹揚とした態度が、どこかとぼけた印象に映り、おかしいところです。
ただ一人、いつもと変わらず応対してくれた子供が、なんとも頼もしく、優しくて、尊敬してしまいました。
子供も、大人も楽しめるごきげんな絵本です。
仲良くなるのと、信じ理解することの違い
(まりん♪さん 30代・ママ・福岡県北九州市 女11歳)
いつもにこやかに挨拶してたら、すっかり人間と友達になれたライオン。
だからいつどこであっても
同じようにしてもらえるって思っていたのに、
動物園の外に出てみたら、友達(人間達)は逃げ惑うばかり。
唯一飼育係の息子だけがいつもと変わらない態度で接してくれた。
彼は一番の仲良しなんだ!
人間の世界でもありそうなことじゃないかなって感じました。
小学生くらいになるとそういう感じ方もできるかもしれないですね。
『ごきげんならいおん』作者:ルイーズ・ファティオとロジャー・デュボアザン
ルイーズ・ファティオ
スイス ローザンヌ生まれ。ジュネーヴの女子大を卒業後、画家のロジャー・デュボアサンと結婚。童話作家として、夫妻コンビで「ペンギンのヘクター」(童話館出版刊)などの作品を生み出した。
ロジャー・デュボアザン
1904年スイス ジュネーヴ生まれ。1925年、アメリカに渡る。息子のために絵本を作ったことがきっかけとなり、絵本作家・イラストレーターとして活躍。1980年没。
こんなにある!『ごきげんならいおん』シリーズ
絵本って素敵だな、まだ出会っていない絵本に出会えますよ
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