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名画をみると子どもの考える力が育つ3つの理由! 『ペネロペと名画をみよう』

「美術鑑賞」と聞くと、日本では大人の、それもごく一部の人の趣味のように感じてしまいますよね。しかし幼児教育の観点から見ると、「本物の芸術」こそ、子どもが触れておくべきものだそうです。その理由はとってもシンプル! 芸術作品には、子どもの才能を伸ばすパワーがあるからです。

 

でも日本では、子どもを美術館に連れて行くハードルが、まだまだ高いのが現実。そこで役に立つのが絵本です。

絵本なら、家で好きな時間に読むことができるし、周囲に気兼ねなくおしゃべりもできます。『ペネロペと名画をみよう』は、初めて芸術に触れる子どもが、楽しく遊びながら名画をじっくりと見る3つの工夫があります。芸術鑑賞が子どもに与える影響と併せて、ご紹介しましょう。

考える力を育てるパズル絵本 ペネロペと名画をみよう

幼いころから本物を見せよう!
名画を見せることで刺激を与え、感性を磨きます。
パズル遊びをすることで、名画をじっくり見ることができ、集中力・考える力を育てます。

『ペネロペと名画をみよう』を親子で楽しむ3つのポイント

普段、あまり触れる機会がない芸術作品。『ペネロペと名画をみよう』では、ペネロペをきっかけにして、子どもたちの心を名画の世界に引きつける3つの工夫があります。親子で名画の世界を楽しむポイントを紹介しましょう。

①パズルゲームで、名画をじっくり鑑賞しよう!

最初は、パズルで名画を楽しみましょう♪ 名画の一部をくり抜いたパズルピースの裏には、小さな穴が空いています。後ろから指で押すと、お子さんの力でも簡単にピースが外れます。

お子さんは、ピースをどこにはめようか探すために、名画をじっくりと見ることになります。繰り返しパズルで遊ぶうちに、だんだんと漫画やアニメのキャラクターとは違う「名画」の絵柄に慣れ、興味を持つようになるでしょう。

 

取れたピースは、紙面を滑らせるようにしてはめると、おもしろいほど「ピタッ」とはまります。その感触のおもしろさもポイント。飽きるまで何度でも、「ピタッ」とはめて遊んでくださいね。

子どもがパズルで遊んでいる動画はコチラ

②子どもに声かけして、名画の世界に入りこもう!

パズルで名画を見慣れてきたなと思ったら、今度は絵の世界を楽しめるように、声かけをしてみましょう。

絵本には、どのページにもペネロペやそのお友だちが、ナビゲータ役として登場します。ペネロペのイラストは、名画と似たシチュエーションや、同じものが描かれているもの。

たとえば、セザンヌの絵。ペネロペのイラストに描かれたりんごを見ながら「上にもりんごがあるね。どれがりんごかな?」などと、名画を見るように声をかけてあげてみましょう。

どんなことを話したらよいのか迷ったら、名画の左下のコーナーに注目してみてください。そこにお子さんへの声かけのヒントがあります。

ポイントは、絵の中の世界に入っていくような声かけです。例えば「今からこのお部屋に行って、好きな果物を1つあげますって言われたら、どれにしようか?」と、お友だちのお部屋に遊びに行くように誘ってみます。すると子どもも、自然と絵の世界に入りこんで行くことができるでしょう。親子で会話をしながら、自由に名画の世界を探検してみてください。

もっと名画の情報が知りたいと思ったら、巻末の解説ページがおすすめです。

③子どもが「おもしろい」と思ったことに耳を傾けよう!

大人が良いと思うものと、子どもが気に入る絵が違うこともありますよね。そんなときは、子どもにインタビューするように、「どういうところが好きか教えて?」とお話してみましょう。大人の感性とは違う、子どもの自由な発想や、豊かな想像力を楽しむつもりで、どんどん質問を投げかけ、たくさんお話をするうちに、子どもの意外な発想力が目覚めるかも!? 「なにに見えるのかな?」と、親は違う想像をして楽しめそうですね。

なぜ「名画」を見るといいの?

名画は、普段子どもが目にすることが多い、漫画やアニメのキャラクターとはまったく違う絵柄です。そしてさまざまな表現が存在するため、いろんな名画を見ることで視覚経験の幅が広がります。それが、絵や図柄がもつ情報を読み取る力につながるのです。

 

中学生以上の理科や社会の受験問題には、「グラフを読み取る力」を試す問題が最低1問以上入っています。難関校と言われる学校で合否の明暗を分けるのが、グラフ問題の正答率だという分析結果もあります。いざ受験となってから、グラフの見方を身につけるのは、かなりの努力を要します。

 

名画なら、楽しみながら視覚経験を高めることができるので、小さい子にもぴったりなのです。

自分の「好き」「きらい」がわかると、思考スキルがアップする

絵画に限らず、アートを鑑賞するのに、特別な知識は必要ありません。作品を観て、自分がどう感じるかがすべてです。人は気になるものがあったら、それをじっと見て、「なぜ気になったのか」「どんなところが心に引っかかったのだろうか」と自分の心と対話するそうです。それが、思考力のアップにつながると言われています。

 

アート鑑賞をしている間、脳の感情処理を行う部位や喜びを感じる部位が刺激され、活発に活動します。「好き」「きらい」の判断も一瞬! カメラのフラッシュ並の早さで処理しているというからビックリ。特に「好き」を見つけたときは、すごくうれしい気分になるので、ストレス解消にもなります。

名画には情報がいっぱい! じっくり見ることで観察眼と集中力が養われる

気に入った絵を眺めているうちに、細かな所まで描き込まれている、色のバランスが良い、絵の具や道具の使い方がおもしろいなど、いろんな発見があるはずです。

「名画」と呼ばれる作品は、いずれも「大人が本気になって創りあげた」芸術品。一枚の絵の中に、作者の情熱や思い、哲学、果ては人生や魂そのものが込められているので、いつか深いところまで考察できるようになったら、もっと名画鑑賞が楽しくなりそうですね。

親子で感想が違って当然! 自己肯定感と他者理解の心を育てる

お子さんが「この絵が気に入った」と言ったら、「そうなんだね」と素直に聞いてあげましょう。自分の意見を表現したことや、大好きな人に自分の感性を認められた経験は、子どもの自信につながります。そして、自分に自信がついたら、自分と違う意見を持つ他者の意見を、認めてあげることができるようになります。

 

なんとなくいろんな絵を見るだけでも、視覚経験を高める良い機会。「気に入った絵を見つけて、観察眼を育てなきゃ」と気負いせず、「いろんな絵がいっぱいあるねー」くらいの軽い気持ちで、名画を楽しんではいかがでしょうか。

 

いかがでしたか?

 

最近は、子ども向けのプログラムやガイドを用意している美術館が増え、子どもが無料で鑑賞できる展示も増えてきました。『ペネロペと名画をみよう』は、美術館デビューの予行練習としてもおすすめです。

 

現在、『ペネロペと名画をみよう』に掲載されている、「牛乳を注ぐ女」を含む9点のフェルメール作品を鑑賞できる、日本美術展史上最大の「フェルメール展」が、開催されています。「あ、この絵見たことある!」と、名画にお子さんが興味を持つキッカケに絶好の機会でもありますので、ご興味がある方はチェックしてみてください。
 

日本史上最大の「フェルメール展」

全35点のうち9点が来日へ

 

●東京展●

会期:2018年10月5日〜2019年2月3日

会場:上野の森美術館

 

●大阪展●

会期:2019年2月16日〜2019年5月12日

会場:大阪市立美術館

 

フェルメール展の詳しい情報はこちら

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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