“とらねこ大将”ひきいる「11ぴきのねこ」達の愉快な冒険物語
「ニャゴ ニャゴ ニャー」
好奇心旺盛で、よくばりで、ちょっとずるくて。そのくせ、どこか間の抜けているのが“とらねこ大将”ひきいる11ぴきのねこたち。
そんな彼らが活躍する愉快な冒険物語「11ぴきのねこ」シリーズは、親子2代にわたって楽しまれている馬場のぼるさんの傑作ロングセラー絵本です。
親子そろって大好き!『11ぴきのねこ』の魅力
とらねこ大将と10ぴきの仲間の愉快な冒険物語。それまでの絵本の常識を打ち破り、勧善懲悪や道徳的なお話は一切出て来ませんでした。
このねこ達ときたら欲は深いし、ちょっとずるいし、そのくせどこか間がぬけている。
でもとってもエネルギッシュで楽しむ事に貪欲で。そこから生まれるお話の数々はスケールが大きくて予想もつかない展開、そして大笑い。ハッピーエンドとは程遠かったりします。
その結果…子ども達は大喜び、繰り返し読まれる絵本の代表作となった訳です。シリーズ6作どの作品も引けをとらない面白さです。お好きな話からどうぞ!
絵本「11ぴきのねこ」シリーズ 全巻の紹介です!
まずはやはりこの作品からご紹介しましょう。
記念すべきシリーズ1冊目はこちら。
11ぴきのねこ
とらねこ大将と10ぴきののらねこたち。
それがこの絵本の主人公です。
彼らはいつもおなかがペコペコ。
けれど、見つけた魚はいつも11等分。
これじゃあ、お腹いっぱいにはなりません。
そこで11ぴきのねこは、はるか遠い湖までやってきます。
そこには「怪物みたいに大きな魚」がいると言うのです。
11ぴきのねこは、いかだを作り、帆を張り、なわも積んでいざ出発!
さあ、どんな魚が出てくるというのでしょう?
馬場のぼるさんの大人気絵本「11ぴきのねこ」シリーズの記念すべき第1作目がこの作品。彼らに名前はなく、ただの「のらねこ」たち。だけどなんて魅力的な主人公たちなのでしょう。「お腹いっぱい食べたい」その思い一つでどんな困難にもニャゴニャゴ―っと一致団結。体を張り、知恵を絞り、作戦を実行していくのです。
さて、11ぴきのねこの前に立ちはだかるのは想像を絶する大きさの怪魚。
まるで歯が立ちません。
だけど、そんなことじゃ諦めきれないのが彼らの持ち味。
思いもよらない作戦を考えつき……。
あっと驚く最後の展開は、この絵本最大のお楽しみ。
読んだ途端に彼らのことを大好きになってしまうのでした。
(シリーズはまだまだ続くのでご安心を)
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
コロッケやあほうどりの登場シーンなど、記憶に残る名シーンがたくさん!
シリーズの中でも人気の高い1冊がこちら。
11ぴきのねことあほうどり
11ぴきのねこたちが、コロッケ屋をはじめます。
「さあ、できたてのコロッケはいかが」
コロッケ屋は大繁盛! ねこたちは毎日せっせとコロッケをつくります。
ところが、そのうちに少しずつ売れ残るようになり、ねこたちは毎晩コロッケを食べ続けることに。今日もコロッケ、明日もコロッケ。
「あー もう コロッケはあきたよ」
ねこたちは、思うのです。
「おいしい鳥の丸焼きがたべたいねえ」「たべたいねえ」
そこへやってきたのが…なんと一羽のあほうどり!
旅の途中だというあほうどりは、コロッケをわけてくれないかと頼みます。
11ぴきのねこたちはというと…目をピカピカ輝かせています!!
「ニャゴ ニャゴ」「シーッ」
あほうどりくん、大丈夫?彼は無事に家に帰れるのでしょうか。
馬場のぼるさんによって1967年に誕生した、とらねこ大将と10ぴきの仲間の愉快な冒険物語「11ぴきのねこ」は、50年以上経った今も愛され続けているシリーズです。本作『11ぴきのねことあほうどり』は2作目。あまりにも美味しそうなコロッケが、子ども達の心に鮮烈な印象を残す人気の1冊です。
いつもお腹を空かせ、欲深くて、ちょっとずるいねこたちと、疑うことを知らない純心なあほうどりのやりとりを、読者は緊張しながら見守ります。ところが、物語は意外な方向へと大きく転換していくのです!(そこから、子ども達が何度読んでも笑い転げるあの名シーンへとつながるんですね。1わ、2わ、3ば、4わ……)
やり込めているようで、やり込められる。狙っているようで、全然違う展開へとすすんでいく。どこか間の抜けた11ぴきのねこたちの愛らしさが、シリーズ全体を笑いと温かい雰囲気で包みます。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
シリーズの中で一番
息子はシリーズの中でも、「あほうどり」のこのお話が一番好き。
この絵本の中には、
「まいどありがとうござい~」や、
「とりのまるやきがたべたいねぇ~たべたいねぇとりのまるやき、
あーとりのまるやき」など、
息子の心をぐっと掴んだセリフがたくさんでてきます。
11ぴきのあほうどりが出てくるシーンもとても好きで、
最後におばけあほうどりが出てくるところでは、
「11わぁ!!!」と、とびきり大きな声で言ってはニコニコ。
息子が2歳の時に初めて図書館でこのシリーズと出会い、
すっかりはまったので、絵本ナビさんで購入し、
3歳のお誕生日にシリーズ6冊をプレゼントしてあげました。
ぬいぐるみと一緒に。
この絵本は、11ぴきのねこたちのしたたかさが、とってもよく出ていて、
ぷぷっと笑ってしまいます。
でも憎めないのは、人間臭いからですよね。
今年一番素敵な絵本に巡り会えたと思っています。
(とんちきさん 30代・ママ 男の子2歳)
ユーモラスで、なんだかシュールな展開が色濃くなってきたのがシリーズ3冊目!
11ぴきのねことぶた
11ぴきのねこは一件のあばら家を見つけ、勝手に住み家にしてしまいます。そこに、「ここは、ぼくのおじさんの家だ」というぶたがやってきます。家をめぐる珍騒動。
11ぴきのねこふくろのなか
ねこたちの行く先々に「花を取るな」「橋を渡るな」など禁止の立て札が。でも、ねこたちは花を取り、危険な橋を渡って、「入るな」と書いてある大きな袋に入ってしまいます。
11ぴきのねことへんなねこ
なんと宇宙ネコが登場するシリーズ第五作。11ぴきのねこが魚釣りをしていると、水玉模様のへんなねこがあらわれました。ねこたちは気になって気になって後をつけますが…。
11ぴきのねこどろんこ
ねこたちが山を歩いていると、なんと恐竜の子どもが沼でどろ遊びをしています。恐竜の子と11ぴきは、たちまち仲良くなります。ラストはとってもほのぼの。
「11ぴきのねこ」全巻セット(6冊)はギフトにおすすめ!
11ぴきのねこシリーズ(6冊セット)
”とらねこ大将”ひきいる11ぴきのねこたちの愉快な冒険物語。
好奇心旺盛で、欲張りで、ちょっとずるくて、
そのくせどこか間の抜けたねこたちは、いつの時代も、子どもたちの人気者。
親子2代にわたって楽しまれているロングセラー絵本です。
全巻6冊がセットになりました。
「11ぴきのねこ」シリーズ50周年記念 編集者インタビュー
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誕生から50年を経ても少しも色あせない魅力を放つ「11ぴきのねこ」シリーズ。その生みの親、馬場のぼるのスケッチブックや絵画、エッセイ等を収録したファン必携の一冊。
「11ぴきのねこ」のラフスケッチや子ども時代に書いた絵、はたまた親交深かった手塚治虫とのエピソードなど今まで見ることのできなかった貴重な資料も満載。馬場のぼるワールドを心ゆくまで堪能できること間違いなしです。
改訂版 絵巻えほん 11ぴきのねこマラソン大会
伸ばすと3メートル近くなる、パノラマ絵本です。文章は全くなし。細部まで描きこまれた絵を、想像力を働かせながら見ていくと「物語」が見えてきます。
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