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AI時代の“頭のいい子”とは!?わが子に合う「STEAM教育」特集

【STEAM教育特集】「好奇心」「失敗してもめげない」「最後までやりとげる」…学びに向かう力、どう育む?

STEAM教育 2020-03-31 連載
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STEAM型の学びを下支えする「好奇心を広げる」「目標に向かって工夫し考える」「失敗してもめげずやりとげる」…これらの力は「非認知能力」と呼ばれています。非認知能力の第一人者として活躍されている無藤隆先生に、その大切さや、育み方、親が心がけたいポイントなどを詳しくインタビューしてきました!そして家庭でも取り入れられる方法のひとつとして、プログラミングもできるロボットトイ「toio™(トイオ)」をご紹介します。

STEAM教育に生かされる「非認知能力」について聞きました

無藤 隆

白梅学園大学子ども学部名誉教授。発達心理学・教育心理学、幼児教育を研究テーマとする非認知能力の第一人者。『毎日コツコツ役立つ 保育のコツ50』フレーベル館、『子どもの音感受の世界-心の耳を育む音感受教育による保育内容「表現」の探求-』萌文書林など、単著・共著多数。文部科学省「小学校段階における論理的思考力や創造性、問題解決能力等の育成とプログラミング教育に関する有識者会議」の一員としても活動。

STEAM教育の土台となる「学ぶ姿勢」は非認知能力にカギが…!

―「非認知能力」がどういうものなのかを教えてください。

 

認知能力が「知的な能力」や「情報処理の能力」を意味するのに対し、非認知能力は、主に次のような能力のことを指します。

 

・いろんなことに興味を広げる好奇心

・失敗してもめげずに、自分の感情や思考・反応をコントロールして最後までやりとげる力

・他者と協力して取り組む

 

過去は「認知能力」だけを強調した教育が主流でしたが、ここ20年ぐらいで「非認知能力も一緒に育んでいくことが大切だ」という考えが徐々に浸透してきました。

 

とりわけ、感情をコントロールする力がポイントです。何かがうまくいかない時に投げ出したり、自分の要求が通らないからといってカーッとなったり、相手を傷つけてしまったり…。自分の気持ちをなだめることができないと、自分で決めた目標に向かって達成することができません。

 

また、ポジティブな感情が強すぎても問題解決の妨げになることがあります。例えば遠足前夜にテンションが高すぎて眠れず、遠足当日に体調が崩れてしまうなどは典型的な例ですね。興奮しすぎた時に自分を落ち着かせることもとても大切です。

もうひとつ大事なのが、自分の今やるべきことに意識が向けられること。宿題をしているのに外から楽しそうな遊び声が聞こえてきたり、授業中に給食が気になったり。そんな時も衝動的な反応を押さえる力が必要になるわけです。

 

このような「非認知能力」は、どんな遊びの中でも培われるものですが、プログラミングはうってつけです。プログラムが一文字間違うだけで、システムやロボットは思い通りに動いてくれません。とても骨の折れる作業ですが、いくら怒ったところで、ゴールには近づけないですからね(笑)。

特に5歳頃は、学びの姿勢を育む適切な時期

―非認知能力を伸ばすために大事な時期というものはありますか?

 

はい、大きく分けて3つあります。2〜3歳、次に5〜6歳、そして思春期です。

 

最初の2〜3歳の頃は、一般的にイヤイヤ期や第一次反抗期とも呼ばれていて、思い通りにならないと、かんしゃくを起こす子もいますが、ここをどう乗り越えるかが非常に大事です。

 

次に大切なのが、5~6歳の年中〜年長さんにかけての時期です。この頃になると周囲を観察して今は何をする時間なのかを判断したり、遊びの中で何か失敗をしても、もう一度やってみよう!とチャレンジする意欲が湧いたりと、身近な課題に対して、何が適切かを自分で判断し自分をコントロールする力を身につけられるようになります。この力がそなわってくると、先生が出してくる問題をやってみようという姿勢になって、学校の学びに結びついていくわけです。

そして思春期。ホルモンバランスが大きく変化することで情緒的な混乱が起こり、脳機能が再編される時期です。世の中を知り、現実に向き合いながら、自分がどう生きるべきかを自問自答する時期です。例えば、「将来はサッカー選手になる」と夢見ていた少年が、上には上がいることを知り、プロ選手を本気で目指すのかどうか、真剣に悩む、などですね。

子どもの好奇心は1本のかん木(ぼく)。可能性の芽を摘まないで

―親はどんな風に子どもに関わるべきでしょうか?

 

まずは、子どもの興味を広げてあげることです。例えば、泥や虫などを触ろうとする子どもに対して「汚いから触っちゃダメ!」としつけてしまえば、興味の扉は閉ざされてしまいます。自由に泥遊びをさせてあげれば好奇心が育成され、泥や水、そこに生息する生き物について学ぶきっかけになり科学性の芽生えになることもあるのです。

 

子どもの好奇心は1本のかん木に似ています。「好奇心」という枝は、自由に育てれば、どんどん枝分かれして、いろんな方向へと伸びていく。一本の太い幹がまっすぐ育つ様子とは違い、どこで新しい枝が芽生え、左右どちらへ伸びるのか誰にもわかりません。可能性の芽を摘まないよう、自由にいろいろなものに触れる幼児期を過ごして欲しいと思っています。特に親の固定概念には要注意で、女の子は人形遊びやお絵かき、男の子は乗り物や泥んこ遊びが好きなものと制限をかけないように気をつけたいですね。

―頭では分かっていても、忙しい日常の中で子どもの意思ばかりを尊重できないのですが…。

 

もちろん、なんでも自由にさせることとは違います。例えば、いくらお絵かきが好きでも部屋中に落書きされては困りますから、描いていい場所は指定する、平日は遊ぶ時間が少ないなら、土日は思いっきり遊ぶ、など、子どものやりたい気持ちと大人の事情にうまく折り合いをつけ、メリハリをつけることも大切です。

 

そして子どもが興味を持ったことややりたいことに、粘り強く取り組めるようにサポートをしてあげてください。ポイントは「指示ではなく、ヒントを出す」スタンスです。これがなかなか難しく、親にとっての挑戦ですが、全て指示をしてしまったら子どもの力で達成したことになりません。

 

―子どもが失敗するのを心配して親が先回りしてしまうこともありますよね。

 

ヒントを投げかけた後は忍耐強く待ってあげることです。そうすることで、子どもは自分で道を探すようになります。この先は行き止まりだ、と親が分かっていても、「周りを見渡してごらん」とだけ伝えて、子どもが自力で他の道を探しだすまで待ってあげてください。

 

幼児期に「小さい失敗を乗り越える」体験をたくさん積んでおくことが、のちの大きな失敗を避けることにつながります。失敗したときに、もう一回やってみよう!と気持ちを切り替えたり、やみくもに頑張るのではなく、やり方を見直したりするクセをつけておけば、のちに大きく成長していけるのです。「小さく転んで、大きく育つ」です。

新時代を担う子どもたちにこそ必要な「非認知能力」

―新しい教育方針として注目されているSTEAMと非認知能力の関係についても教えてください。

 

STEAM教育は、プロジェクト型の学びです。プロジェクトとは1つの課題に対して、自由な発想でトライ&エラーを繰り返していくものですから、30分頑張れば終わるものではありません。何時間も何日も、時には何週間もかけてゴールを目指すものです。こういったプロジェクト型の学びになると、非認知能力が発揮されやすくなります。

 

―これからは、AI(人工知能)などの技術がさらに進化し、あらゆる分野で活用されていくと思いますが、そういう新しい時代において、「非認知能力」はますます重要になっていくのでしょうか?

 

そうですね。与えられた課題を正確に処理する「認知能力」は引き続き大事なのですが、新しい時代を切り拓いていくには、発想を転換したり、今までになかったものを思い描いたりする力が大切になります。AIは指定された範囲の中で効率化・正確化を高めるものとして、ますます活用されていきますが、それらをどんな風に使いこなし、さらには新しい価値を生み出していくかは人間にしかできません。

 

こういった発想力は、幼児期に土台を作り、小中高の時期にしっかり伸ばしていくことが大切です。

 

子どもの「好奇心」を広げ「失敗してもめげない」、ゴールに向かって「最後までやりとげる」力をどう育むか。「STEAM教育」の導入はそれを考えるよい機会になりそうです。新しい時代をいきいきと歩む子どもの未来に思いをはせて、お子さんのかん木をすくすく育ててみませんか?

「好奇心」「失敗してもめげない」「最後までやりとげる」…ワクワクの中で学びの姿勢を育むなら「toio」(トイオ)

わが子の可能性を広げるために、プログラミングを検討したい。あるいは、わが子がプログラミングに興味を持ち始めた…そんなご家庭も多いのでは?それならばロボットトイ「toio」。専用タイトル「GoGo ロボットプログラミング ~ロジーボのひみつ~」なら、絵本とキューブ型ロボットで遊ぶことで自然と試行錯誤、工夫をすることにつながり、「順次・分岐・反復」といったプログラミングの基礎までもが身についてしまうのです。

 

どうやって遊ぶのか、まずは動画でチェック↓

絵本とキューブ型ロボットで興味や好奇心が広がる!

キューブ型ロボット「ロジーボ」を操作し、絵本に描かれた冒険マップのゴールを目指します。絵本の世界に入り込み、夢中になっているうちにプログラミングに親しむことができます。

【基本的な遊び方】

絵本の物語の中にはいくつかのミッションがあります。ロジーボをどう動かせばクリアできるか考えたら、「いっぽすすむ」「みぎをむく」などが書いてある「めいれいカード」を順番に並べ、その上にロジーボを歩かせて読み込みます。「めいれいカード」は視覚的にわかりやすく指示ができるビジュアルプログラミング(※)を元にしているので、子どもでも感覚的に扱うことができます。

 

※ブロックを組み合わせるように、視覚的なオブジェクトでプログラミングするプログラミング言語

ロジーボが「スタートの場所に置いてね」「すごーい」など話すので、遊んでるうちにまるでロジーボと一緒に冒険している気分に♪

だんだんとレベルアップ。試行錯誤を繰り返してゴールへ!

ページを進むごとにだんだんとマップの形状や課せられるミッションは複雑になり、ステップアップ。思考錯誤を繰り返しゴールまでの手順を工夫したり、やり直したり…。もし間違っても大丈夫!ロジーボが「あれ、こっちだよ」とヒントを教えてくれたり、励ましてくれたり、セッティングを自動で補正したりしてくれるので、子ども一人でも難しい操作は必要なくすぐに遊ぶことができます。

 

また、パソコンやゲームのように画面に向かって操作するものではないので、今、子どもが何につまずいているのか、何にやりがいを見出しているのかがわかりやすいところもうれしいですね。

敵キャラが出てくることも……!あ~つかまっちゃう⁉

やりとげた喜びが自信につながる

パパやママ等、周りの人から「すごいね!」とほめられることで、子どもの自己肯定感も育みます。ゴールできた達成感もプラスされ、もっとやりたい!進めたい!という意欲をかき立てます。

思わず大人も夢中に!?子どもとのコミュニケーションが広がる

「toio」には、みんなでも使うことができるいろいろな遊びもあるので、家族で使うことも。一緒に話し合いながら考えると、子どもとのコミュニケーションがぐっと深まります。

 

学びに向かう力・人間性を引き出すには、まず子ども自ら「触ってみたい」「遊んでみたい」と興味を持ってもらうことが一番。難しく考えず、楽しいツールを日常に取り入れてみてはいかがですか?

「GoGo ロボットプログラミング ~ロジーボのひみつ~」

 

★2019年度デジタルえほんアワード デジタル教材部門 グランプリ

★2019年度グッドデザイン賞受賞

 

■内容品:

・toio カートリッジ(1個)

・GoGo ロボットプログラミングの本(1冊)

・めいれいカード(4組)

・キャラクター人形(3体)

・リファレンスガイド(1部)

■プレイヤー:1~2人

■対象推奨年齢:6歳以上

■希望小売価格:5,980円+税

 

>>詳細はこちら

※今回ご紹介した「GoGo ロボットプログラミング ~ロジーボのひみつ~」で遊ぶには、「toio本体セット」(16,980円+税)が必要です。「toio本体セット」には、「toio コンソール」と、モーター内蔵で動き回る「toio コア キューブ」2台、キューブの動きを制御する2台のコントローラー「toio リング」が含まれます。

 

「toio本体セット」と「GoGo ロボットプログラミング ~ロジーボのひみつ~」はWEBと店頭で購入できます!

その他、「toio」の体験レポート等が読めます♪

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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