【ランキング】8月の児童書売上ランキングBEST10は?
今、絵本ナビで売れている児童書は?
ロングセラーの中でも特に人気なのはどんな作品?
話題になっているのはどんな本?
なかなか見えづらい児童書の売れ傾向ですが、少しでも児童書の旬をお伝えできるよう、1ケ月分のランキングを毎月発表していきます。
さて8月は、どんな児童書が人気だったのでしょう? 7月に引き続き、読書感想文におすすめの作品が多そうかな? 話題の人気シリーズもランキング入りしているようです。
いろいろチェックしてみて下さいね。
8月の児童書売上ランキングBEST10【2017/8/1~8/31】
7月、8月と2ケ月続けての第1位を獲得です
ぼくんちで、一番いばっているのはかあちゃんです。今朝も朝からガミガミうるさくって、ぼくはハラがたちました。かあちゃんにいいたいのは、何日も同じごはんをつくらないでほしいです。さいごに、かあちゃんはすぐ「早く」っていうけれど、ぼくが「早く」っていうとおこるのは、やめてほしいと思います。
……ぼくの作文を読んだ父ちゃんは大笑いして「かあちゃんはほめるときげんがよくなるんだ。とにかくほめること。パソコンもビデオも扱い方をまちがえると動かないだろ、それと同じさ」
扱い方! そうか、扱い方さえまちがえなければ、かあちゃんなんてちょちょいのちょいだ!
哲哉はこうして、かあちゃん取扱説明書を書きはじめたのだが…。
子どもたちの味方となる「かんぱい!」シリーズ。この夏も多くの子どもたちが手にしたようです
表紙には、リレーのバトンを持って走る女の子。運動会でしょうか。タイトルが『しっぱいにかんぱい!』ですから、何か嫌な予感が…?
「おねえちゃんは、けさも牛乳をのんだだけでした。そのまんま口もきかずに自分の部屋へ、ひっこんでいってしまいました」という始まりの文から、予想通り?何かショックな出来事がおねえちゃんの身に起こったことがうかがえます。ゆうべから何も食べていない、というおねえちゃん、このおねえちゃんこと6年生の加奈は、前日の運動会のリレーで失敗をしてしまったのです。落ち込んだ加奈には、おとうさんやおかあさんの慰めの言葉も全く届きません。弟の達也は心配でおろおろするばかりです。そこに、おじいちゃんから1本の電話が入ります。おじいちゃんにお昼によばれて集まったのは、親戚のおじさん、おばさんと、いとこの洋とまなみ。ふとしたきっかけからみんなのしっぱい話が始まります。洋のしっぱい、まなみのしっぱい、弟達也のしっぱい、おばさんのしっぱい、そしておじさんのとんでもないしっぱい…。それぞれ大変な思いをしたけれど、今は笑いながら明るく語る姿を見て、加奈も自分のしっぱいを語り出すのでした。
大人になればしっぱいの1つや2つは当たり前。けれど子ども達にとっては初めて経験するショックな出来事でしょう。このお話は、そんな子ども達を励まし、勇気づけてくれる頼もしい存在です。
『しっぱいにかんぱい』は、「かんぱい!シリーズ」の1作目。シリーズには他にも「うそ」「ずるやすみ」「わすれんぼう」「けんか」「0てん」などをテーマに9作品があり、そのどれもが子ども達が直面するであろう身近な問題を取りあげています。「かんぱい!シリーズ」を通して出てくる、子どもたちをさりげなくサポートする大人たちのように、子どもたちの近くにそっと置いておくようなさりげない手渡し方をしたい作品です。
こんな日記帳があったらいいな。読書感想文におすすめの本としてよく動きました!
「望みはこれに書いておくといいよ。きっとかなうから」亡くなったおばあちゃんからもらった日記に、願いごとを書いた光平。もう一度おばあちゃんに会いたい、のぞみ号にまた乗りたい、お父さんとお母さんが仲直りしてほしい……。日記に書くと、ふしぎなことにその願いごとがかなっていく。
小学校三年生のときに水泳教室でおぼれてから、「オボレンジャー」というあだ名がついた光平は、今年こそは泳げるようになりたいと願う。そこで日記に書き、自分なりに練習をして夏休みの水泳教室に挑んだ。ところが、練習の成果はなく1メートルも泳げなかった。
そんなある日、公民館で家族と離れて暮らしているというおじさんに出会った。光平はおじさんの「ふるさとに帰る」という願いも日記に書いてあげることにした。
そして、光平にはどうしてもかなえたいある一つの願いがあった……。
日記を通じて大切なこと学び、成長していく少年の姿を描いた夏の物語。
4位 『ふたりはともだち』
年間を通して根強い人気の「がまくんとかえるくん」シリーズ。「おてがみ」が収録されています。
仲よしのがまくんとかえるくんを主人公にしたユーモラスな友情物語を5編収録。読みきかせにもふさわしいローベルの傑作です。小学校の教科書に採用されています。
5位 『チキン!』
2017年課題図書高学年の部の作品。現代の子どもたちの人間関係がよく表されているように思います。
ぼくの名前は「日色拓」。
名前は「ヒーロー」だけど、ぼくはぜったいにヒーローにはなれない。
ぼくは、ぼくより弱いやつにあったことがない。
いや、弱いっていうならまだマシだ。
それは戦いの舞台に立っているってことだから。
ぼくは、そこにすら立ってない。
友だちに怒って手をあげて、けっきょく自分がケガをして……
人のケンカを止めようとして、巻き添えくらってやっぱり流血……
挙げ句の果てには、ごっこ遊びで戦いの真似事をしていたって、ぼくが関わるとロクなことにならない!
ぼくは「争いごと」にむいていない。
だからトラブルは避けて、多少の理不尽だってがまんしながら、平和にやってきたんだ。
あの、とんでもない転校生が現れるまでは──
穏やかな日色の日常に、突如として現れた転校生、「真中凛」。
きれいな彼女に、クラスのみんなは大注目!
しかし、すぐに彼女はクラスで浮いた存在になってしまいます。
真中さんは、まちがっていることをまちがっていると指摘することに、なんの遠慮もないのです。
トラブル? ケンカ? おかまいなし!
クラスメイトが音楽室にあるバッハの肖像に言った悪口にすら、「謝りなさい!」とつっかかっていく始末。
そんな真中さんの目には、日色のことなかれ主義がとても臆病に映るようで──(続きはこちら>>>)
6位 『レンタルロボット』
兄弟がいる子もいない子もそれぞれに考えさせられるお話です
「弟がいたら、いいなあ」
そう願っていた四年生の健太の前に現われたのは、「ロボットかします」という文字がきらきら光る小さなお店。ロボットがほしい人にしか見えないというその文字が見えた健太は、お店の中に招かれ、おこづかい全部とひきかえに、弟ロボットを手に入れます。名前はツトム、六さい、小学一年生。性格は元気で明るい子。自分の好きなように設定し、準備完了です。けれど家族や友達にはどうやって説明すれば良いのでしょう?いやいやそんな心配はいりません。ロボットからは特別な電波が出ていて、ロボットに出会った人はみな最初から健太に弟がいたと記憶が変えられてしまうとのこと。健太がばらしてしまわない限り、ツトムがロボットだとばれることは決してありません。
こうして、あっという間に弟ができた健太は、ツトムがかわいくて弟ができたうれしさでいっぱいです。しかし、いいことばかりではない現実が健太の前に次々にやってきます(続きはこちら>>>)
7位 『たのしいムーミン一家 復刻版』
ムーミンファン必見の美しい1冊。自分の宝物にもギフトにも。
長きにわたり、多くの国で愛され続けている、ムーミンの世界。
ムーミン童話を日本で1964年から出版し続けてきた講談社が、ムーミン出版70周年に復刻する、『たのしいムーミン一家』1965(昭和40)年版!
1965年に日本で初めて単独の本として出版されたのが、この『たのしいムーミン一家』です。
一目で世界観が分かる美しい装幀、昔ながらの函入り。
スナフキンが持っていたのは「よこぶえ」など、当時の表記も再現!
復刻版ならではのふろくとして、表紙ポストカード、かつて出版されたムーミン童話が一覧となっている「ムーミン童話日本出版50年のあゆみ」も封入。
少し小型化したので、本棚にも収まりがよくなり、ギフトにも最適です。
8位 『新版ヒキガエルとんだ大冒険(1) 火曜日のごちそうはヒキガエル』
1982年から読み継がれる珠玉の名作!何度読んでも感動してしまいます
長い間、小学校国語の教科書にも取り上げられているこちらのお話。大人の方にはあっと懐かしく感じられた方も多いのではないでしょうか?1982年に日本で初めて刊行された後、2008年に訳を新たに装丁も大きく変わり、さらに読みやすく手にとりやすくなりました。
土の中で暮らしているヒキガエルのきょうだい、ウォートンとモートン。ある日ウォートンはモートンが作った美味しい砂糖菓子をおばさんに届けるため、寒い雪道をスキーで出かけます。しかし途中で足をケガして、たちの悪いミミズクにつかまってしまうのでした。ミミズクは6日後の自分の誕生日の特別なごちそうとして、ウォートンを食べるといいます。けれどもウォートンとミミズクは毎晩、お茶を飲んでたくさんおしゃべりをするように。もしかしたらミミズクの気が変わるかも?と淡い期待を持つウォートンとともに読者である私たちもウォートンがどうか食べられませんように、と祈らずにはいられません。そうするうちにもミミズクは、カレンダーの日付を1日1日「×」で消していき、誕生日はどんどん近づいて…。果たしてウォートンは食べられてしまうのでしょうか?
(続きはこちら>>>)
9位 『びりっかすの神さま』
10位 『おしりたんてい いせきからのSOS』
ランキング中、唯一の新刊! 斬新で楽しいたんていのお話、もう読みましたか?
おしりたんていのもとに届いたのは、差出人不明の封筒。中には暗号で書かれた手紙と地図が入っていた。おしりたんていと助手のブラウンはまだ見ぬ依頼人を助けるため、地図に記されていたジャングルの奥深くへと向かう。仕掛けだらけの遺跡の中に足を踏み入れたふたりを待ち受けていたもの、そして依頼人の正体とは……。見た目も、推理もエクセレントなおしりたんていが今回もキレキレの推理で大活躍! 絵さがしあり、クイズあり、迷路あり、の2話収録。同時収録は「あやしい ほうもんしゃ」
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