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“耳で絵本を読む”ように楽しむポッドキャスト番組「五味太郎 絵本の時間」

ポッドキャスト番組【五味太郎 絵本の時間】#1 『きんぎょが にげた』 絵本の解釈は自由

日本を代表する絵本作家の一人、五味太郎さん。1973 年に『みち』(福音館書店)でデビューしてから 50 年以上、これまで350 冊以上の絵本を手がけ、そのうち 100 点以上の作品が世界 30 カ国以上で翻訳出版されています。
いまも新しい作品を生み出し続ける五味太郎さんが、その創作の背景や絵本への思いに加え、普段の考えから本音の話まで本人の語りで届けるポッドキャスト番組「五味太郎 絵本の時間」がスタートしました。(放送は全9回を予定)

 

本記事では、12月12日(金)の第一回目配信で取り上げた絵本を紹介します。

番組内で紹介された絵本『きんぎょが にげた』『ひよこは にげます』

初回配信で紹介したのは、絵本『きんぎょが にげた』と『ひよこは にげます』(ともに福音館書店)の2冊。

 

ついつい深読みしたくなる五味太郎さんの作品ですが、『きんぎょが にげた』でも読者たちは様々な解釈をして楽しみます。一方で五味さんご自身はというと、「(きんぎょが)なんで逃げたのかはよくわからない。あとはきんぎょと相談して、次どうする?っていう感じ。」と番組内でお話します。そんな話を聞いて、「解釈の正解を探そうとするのではなく、”よくわからない”感覚も受け入れて、気楽に絵本を楽しんでいいんだ!」と思いました。


『ひよこは にげます』の話題の中では、「お家は避難場所」という言葉も印象的でした。絵本の内容について新たな発見をした気持ちと、実際に”自分が今過ごしている家”についても考えてみたくなりました。そしてもう一つ興味深かったのは、お家でひよこをお出迎えするにわとりは、五味さんの親御さんだとか…!?

 

ほかにも表現や初等教育についての考え、子どもと大人の絵本の読み方の違い等、ファンには興味津々の話題が五味さんと聞き手・堀井美香さんとの軽快な会話でどんどん繰り広げられます。
五味さんの頭の中を覗かせてもらっているような約35分を、どうぞじっくりお楽しみください。

『きんぎょが にげた』

きんぎょが にげた

金魚鉢にきんぎょがいっぴき。

…あ、きんぎょがにげた!

いったいどこに逃げたのでしょう。どうやら、お部屋のカーテンの模様に隠れているみたい!? 見つけたと思ったら、また逃げ出したよ。

今度は、植木鉢?キャンディーの瓶?盛り付けたイチゴの上?

きんぎょは見つけたそばから、部屋から部屋へ、自由に逃げていきます。それはそれは上手に隠れるのです。ちゃんと見つけられるかな?

そして、最後には…!?

小さな子どもたちから絶大な人気を誇るこの絵本。大好きな探し遊びであるのはもちろんのこと、カラフルなお部屋と愛らしい形をしたきんぎょ、そしてわかりやすい場面転換に引っ張っていってもらいながら、すっかり夢中になってしまうのです。嬉しそうに指をさす様子が目に浮かびますね。

0歳の頃から、何年も繰り返し読み続けている子が多いというこの作品『きんぎょがにげた』は、なんと発売から40年も経つ、五味太郎さんの代表作の一つ。大人になったって、ページを開く度にため息が出るような、決して飽きることのない美しい絵本なのです。

(磯崎園子  絵本ナビ編集長)

『ひよこは にげます』

ひよこは にげます

ひよこがにげます。

おうちを飛び出して、元気に、まっすぐ。
少し休んだり、休まなかったり。
草むらににげたり、じっとしたり、バスにのったり。

ひよこは絵本の中で、元気ににげまわります。
にげてにげて、その先にたどりついたのは……?

『きんぎょが にげた』から40年! 今度はひよこがにげています。迷うことなく、楽しそうに、さまざまな方法で。その姿の愛らしいこと。

楽しい気持ちになっている時も、ちょっぴり暗い気持ちになってる時も。絵本を開けば、いつでも小さな明るい彼らが駆けています。ひよこはにげるもの、当たり前だけど、なんだか嬉しくなっちゃいますよね。

(磯崎園子  絵本ナビ編集長)

配信は以下【「五味太郎 絵本の時間」を視聴する】より視聴可能です。ぜひ五味太郎さんの生の声で、改めて絵本を味わってみてくださいね。

ポッドキャスト番組「五味太郎 絵本の時間」について

本企画は、五味太郎さんの作品を刊行する複数の出版社(福音館書店、偕成社、岩崎書店、絵本館、ブロンズ新社、文化出版局)の協力により制作されています。
デビューから半世紀以上、今なお第一線で活躍している五味太郎さんの魅力を絵本ファンのみならず多くの方に知ってほしいとの思いで、出版社の垣根を越えて実現しました。
番組では、それぞれの出版社が刊行する代表作を通して、五味太郎という作家の多面的な魅力を紹介し、聴き手が “耳で絵本を読む” ように楽しめる番組を目指しています。

  • 番組名:五味太郎 絵本の時間
  • パーソナリティ:五味太郎(絵本作家)/堀井美香(フリーアナウンサー)
  • 配信開始日:2025年12月12日(金)10:00スタート ※毎週金曜日10:00頃~ 配信
  • 配信プラットフォーム:Spotify/Apple Podcasts/Amazon Music/YouTube Music ほか
  • 配信回数:全9回(予定)
  • 企画:福音館書店、偕成社、岩崎書店、絵本館、ブロンズ新社、文化出版局
  • 制作:TBSラジオ
  • 協力:絵本ナビ

五味太郎(ごみたろう)さんプロフィール

1945 年生まれ。工業デザイナーを経て絵本の世界へ。著作は 350 冊を超える。サンケイ児童出版文化賞、ボローニャ国際絵本原画展などで数多くの賞を受賞。絵本に『きんぎょが にげた』『ひよこは にげます』『みち』『みんなうんち』(以上、福音館書店)『かくしたのだあれ』『たべたの だあれ』(ともに文化出版局)『さる・るるる』(絵本館)「ことわざ絵本」シリーズ(岩崎書店)『まどから おくりもの』「言葉図鑑」シリーズ(ともに偕成社)「らくがき絵本」シリーズ(ブロンズ新社)など多数。絵本論『絵本をよんでみる』(平凡社)、絵本の仕事をまとめた『五味太郎 絵本図録』(青幻舎)がある。海外翻訳も多数。2025 年『ぼくは ふね』(福音館書店)で第 30回日本絵本賞大賞を受賞。

展覧会「五味太郎 絵本出版年代記展 ~ON THE TABLE」が開催中!

絵本作家・五味太郎がデビュー以来描き続けた、総タイトル372作に海外30カ国以上で出版された翻訳本を加え、五味太郎の絵本の全貌を展示する展覧会「五味太郎 絵本出版年代記展 ~ON THE TABLE」が、2025年12月12日より東京都渋谷区のLURF GALLERYで開催されます。1階カフェでは、タブロー(絵画)やシルクスクリーンなどの作品もご覧いただけます。

  • 会期:2025年12月12日(金)〜2026年2月2日(金)11:00〜19:00(12月30日〜2026年1月6日は休館)
  • 入館バッジ(期間中有効)1500円 ※未就学児は無料
  • 場所:LURF GALLERY 東京都渋谷区猿楽町28-13

次回・第二回目の配信は12月19日(金)を予定しています。お楽しみに!

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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