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秋の読み聞かせ・おはなし会にぴったりの絵本

絵本を通して、秋をもっと楽しもう

秋と言えば、色づく景色を楽しんだり、どんぐりや落ち葉を拾ったり、お芋ほりに行ったり……と、様々な楽しみがある特別な季節です。
秋の魅力を存分の味わえる絵本の中でも、特に「読み聞かせ」「おはなし会」にぴったりな絵本をご紹介します。

子どもにとって一番身近な秋!? どんぐりの絵本

子どもって、どうしてあんなにもどんぐりが大好きなのでしょうか。秋に公園へ遊びにいくと、どんぐりを見つけてはキラキラと目を輝かせ、夢中で拾い始めます。もしかすると、どんぐりは子どもにとって一番「身近な秋」なのかもしれません。

歌の続きはどうなった…!?

どんぐりころころ おやまへかえるだいさくせん

どんぐりころころ どんぶりこ~
おいけにはまって さあたいへん♪

だれが読んでも、すぐにメロディーまで思い出すのではないでしょうか。もちろん、これは童謡『どんぐりころころ』です。この歌には2番まであります。覚えていますでしょうか。そう、最後はどんぐりが「お山が恋しい」と泣いてどじょうが困って終わっているんですよね。

「その後、どんぐりはどうなったんだろう……。」

気になっていた作者のスギヤマカナヨさんが作ったのが、この続きの絵本。どんぐりとどじょうがお池の中で出会うところから始まります。その後、やっぱりお山に帰りたいと泣くどんぐりを見て、たくさんのお池の仲間がやってきます。どうしたらお山に帰れるのでしょうか。そこで、みんなでかついで泳ぐとどんぐりは無事に池のふちまでやってきます。すると今度は、かえるがどんぐりをおんぶをしてお山を探しに出かけます。そこで見つけた小さなお山。でもちょっと小さいような?

この後も、さらにさらにどんぐりの冒険は続きます。出会う動物も移動距離もどんどんダイナミックになりながら展開していきます。そして、気になる最後の最後は?

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わらべうた「どんぐりころちゃん」がベースになった絵本

どんぐりころちゃん

どんぐりのころちゃんが歩いていると、むこおうからどんぐりが歩いてきました。

「ぼくもころちゃんだよ」と、そのどんぐりが言うわけとは?

日本にはとても多くの種類のどんぐりがあります。

ひとつひとつ形も違えば葉の形やぼうしの形も違っていて、じっくり見るととても楽しいですよ。

秋の景色を楽しむ、色とりどりの絵本をどうぞ

秋の楽しみと言えば、赤や黄色に色づいた紅葉の景色。そんな、「秋の景色」を読み聞かせを通して楽しめる絵本を選んでみました。

里山や森の景色を楽しむ

まずは、美しい森や里山の景色を楽しめるこちらの2冊。お話も優しさであふれていて、心がほっこりと温まります。

秋の森の中、みんなでぽかぽかお風呂であったまろう
もりのおふろやさん

ユーモアあふれるほのぼのストーリー。そっとどこかにあらわれて、みんなの心と体をあたためる
「おふろやさん」が秋の森へ。

森にわいたお風呂にシカさんたちが入っていると、岩 の向こうから誰かの声が聞こえてきました。
そこには小さなお風呂があっ て、クマのお母さんが赤ちゃんをお湯に入れていたのです。
「かわいい赤ちゃんですなあ。」「ほんとほんと。いい月夜ですねえ。」心も体もぽかぽかのみんなが帰ったあと…
ぐらっ ぐ らっ…、落ち葉をかきわけてでてきたのは、小さなお風呂?!

お風呂のキャラクター「おふろやさん」が親子で登場!!

秋の里山の景色が心に染み入る絵本

14ひきのあきまつり

子どもたちとおばあちゃんが森の中でかくれんぼをしていたら、ろっくんがいない! さがしていると。

町の中にある秋の景色を楽しむ

森や里山の景色もいいですが、身近な町の中でも秋の景色に出逢ってほしいから……こんな絵本はいかがでしょう? 町にもある「秋の景色」をじっくりと楽しめば、いつもの景色が違って見えてくるかもしれません。

赤・黄・茶、色とりどりのもみじ

さわさわもみじ

さわんさわん、さわさわさわ、ひゅるるるるるる。

赤・黄・茶と色とりどりのもみじが、さわやかな秋の風に乗り、いろいろな表情を見せてくれます。

歌人・東直子さんと画家・木内達朗さんによる「きせつのおでかけ絵本」。

第5作目となる本作のテーマは「秋」。

秋の野山を訪れたくなる絵本です。

おちばで思い切り遊んじゃおう

おちばきょうそう

子どもらしいやりとりが楽しい《たっくんとたぬきシリーズ》最新作!
たっくんがじいじの庭の落葉を掃いていると、たぬきがひょっこりあらわれて「ははは、へたくそだなあ。」
そこで二人は、落葉を集める競争を始めました。おかげで、集めた落葉は山のよう。「わあー。」「すごーい。」
二人は思わず落葉の中へジャーンプ! 「海だ海だ、落葉の海だ。」夢中で遊んでいるうちに、
落葉はまた庭じゅうに散らばって しまいました。「どうしよう、こんなに散らかしちゃった。」そこで二人は…。

じいじのことを思うたっくんと、無邪気なたぬきのほのぼのとしたお話です。

おいもほりを楽しもう

秋の遠足と言えば、おいもほり! おいもほりは、子どもとサツマイモとの真剣勝負。今年はどんなおいもと出逢えるかな? おいもさんの気持になりながら思い切り楽しめるこちらの2冊をどうぞ。

サツマイモと子どもの真剣勝負!

さつまのおいも

家族でさつまいも掘りに出かけました!
保育園の秋の遠足は、年中、年長の子たちの芋掘りですが、3歳の娘は近くの公園でした。“さつまのおいも”のお話を通してさつまいもをひっぱる!ということに興味をもっていたので、その気持ちを大切にしたくて、家族でさつまいも掘りにでかけました。実際のさつまいも畑は、緑の葉っぱは刈られつるだけで、絵本のように“うんとこしょ”とひっぱることはできませんでしたが、大満足でした。畑で手にしたさつまいもが“負けでごあす”と言っているように私にも思えたり、、、親子でかなり影響されています。また、娘は“さつまいも”ではなく“さつまのおいも”と大切そうに呼び、さつまのおいもの顔、気持ちに特別の親しみを感じています。さつまいも掘りの遠足の前には是非読んでみてください。
(ユリとさっこさん 30代・東京都江東区  女3歳 )

サツマイモが大好きになる一冊!

おいもさんがね・・

おいもさんたち、じめんから顔をだしました。つるを力いっぱいひっぱったら…「すっぽーん!」
ごろごろ坂をころがって、水におちてしまいました。
「ひゃ~つめたい」そこへ“ぽっぽっぽっ”とやってきたのは……?

秋の味覚を楽しもう

秋と言えば、やっぱり「食欲の秋」。秋野菜に、きのこに、さんま……秋の美味しいものを楽しめる絵本もどうぞ!

言葉遊びで秋野菜がもっと好きになる!

あきやさいの あきわっしょい!

今日はお祭り。おイモのおみこしがわっしょイモ。

ちょっとマツタケ!キノコのおみこしも!言葉を楽しめる賑やかな秋祭りです。

きのこのおじいちゃんとおばあちゃんが大活躍!

ほしじいたけ ほしばあたけ

きのこの里に大事件!

ほしじいたけとほしばあたけは、体を張ってなかまのきのこを助けるのですが……。

驚きいっぱいの楽しいお話。

第36回講談社絵本新人賞受賞作。

読み聞かせには、落語絵本もおすすめ

落語絵本6 めぐろのさんま

「さんまはな。目黒にかぎる!」
駄洒落やギャグが好きな上の子に、落語の面白さを教えたくて、図書館で借りてきました。
子供の頃、誰かに聞いた話で、うろ覚えだったのですが、読んでみると、思っていた以上に面白かったです。
ある殿様が、目黒へ野がけに出かけ、その途中で匂いに誘われ農家の家で頂戴した「焼きさんま」。
その美味しかったこと!
殿様はすっかりさんまが好きになってしまいますが、当時さんまは下魚といって、身分お低い者が食べる魚だったそうです。その為、殿様はその後なかなかさんまを食べる機会がありませんでした。
しばらくして親戚の家におよばれした時、「どんなものでも、食べたいものを」といわれ、殿様は「さんま」を頼みました。
でも、出てきたのは、殿の口に合うようにと、すりおろして、つみれダンゴにしたさんま。
あまりのまずさに、殿様「これは何処のさんまだ」と聞きました。
「銚子から取り寄せました」という料理人に、殿様が一言。
「さんまはな。目黒にかぎる!」
また、川端さんのイラストがすごくお話に合っていて、最後のシーンの殿様の顔といい、ひっくり返ってしまうお側の者といい、なんともいえない面白さがありました。
( てんぐざるさん 30代・埼玉県久喜市  8歳、3歳 )

情緒を育む季節の絵本をぜひ読み聞かせに取り入れて

いかがでしたか。

季節の移り変わりを絵や言葉で感じることは、子どもの情緒を育てます。

そして、絵本で読んだことを実際に体験することで、更なる成長へとつながります。

秋を感じられる絵本を、ぜひ読み聞かせやおはなし会に取り入れてみてください。

編集協力・執筆:洪愛舜(ほんえすん/ライター・編集者・絵本作家)

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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