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小学生の読み聞かせにおすすめの絵本

小学生の読み聞かせにおすすめの絵本100冊② 気持ちを育む絵本、想像する絵本

小学校で読み聞かせの担当になった。さてどうしよう? まず悩むのは、何を読んだらいいの? という本の選び方ではないでしょうか。絵本とひと口にいっても、面白い本、びっくりする本、考えさせられる本、感動する本、知識がつく本など内容もさまざまで、それだけに読む本を選ぶのが大変! というお悩み、良く分かります。そこで、読み聞かせの担当になった時の本選びのお手伝いとして、また先生方の日々の読み聞かせのご参考に、小学生の読み聞かせにおすすめの絵本を100冊ご紹介していきます。

 

まず第1弾では、つかみはバッチリ! 導入におすすめの絵本、ユーモア絵本、驚きの展開の絵本のおすすめをお送りしましたが、つづく第2弾は、「気持ちを育む絵本、想像する絵本」をテーマに、安心・リラックスする絵本、気持ちに共感したり想像する絵本、きみは大切な存在だというメッセージが伝わる絵本のおすすめをご紹介していきます。

実際に小学生に読んだ方の声もたくさんご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみて下さいね。

 

各絵本に入れているおすすめの対象学年につきましては目安です。対象学年を目安としながらも、目の前の読んであげる子どもたちに合いそうな内容かどうかをじっくり想像しながら選んでみることをおすすめします。

安心・リラックスする絵本

まずは、聞き手の小学生も、読み手も、安心・リラックスできる絵本をご紹介します。

新学期がはじまったばかりの頃、大きな行事が終わった後、お昼ご飯の時間、たっぷり勉強や活動をした後の午後の時間などには、ホッとひと息ついてリラックスできるような絵本や優しい気持ちになれる絵本を読むのはいかがでしょうか。同時に、もし読み手の方が緊張している場合にも、読んでいるうちに気持ちをほぐしてくれるはず。

がっこうだってどきどきしてる【おすすめ学年:小学1年生~2年生】

こんな風に学校もドキドキしていることを知ったら、心配も不安も軽くなりそう

がっこうだって どきどきしてる

出版社からの内容紹介

はじめてのクラス、はじめての学校、みんなどきどきするものだけど……学校だってどきどきしてるって知っていた?
学校がちょっぴり怖い子、苦手な子、いやだなあと思う子たちへ――こんな学校だったら、ちょっと面白いんじゃない?
はじめて新しいクラスに入るとき、新しい学校に行くとき、子どもはみんなどきどきして、ちょっぴり不安を感じるものですが、じつは、学校のほうも不安で心配でしかたなかったとしたら!?  生まれたての学校が、子どもたちといっしょに少しずつ「学校って、もちろん楽しいことばかりじゃないけど、でもやっぱり楽しいかも」と思えるようになるまでを、不安な心によりそって描きました。学校といっしょに、どきどきして、切なくなって、げらげら笑える、唯一無二の学校絵本です。

読者の声より

7歳の娘と読みました。

4月に小学校に入学してはや3か月。
入学したてのころの新鮮な気持ちはまだしっかりと記憶にあり、
「がっこう」の「はじめてのがっこう」に対する気持ちにも
とっても共感できた娘でした。

どんな子たちがくるんだろう?
がっこうってなにをするんだろう?

という新入生のワクワクドキドキ、
そして、

馴染めなくてイライラしてみたり、
なかよくなれそうにない子がいたり、
でも打ち解けて反省してみたり。

といったマイナスな場面も、
子供たちではなく学校目線で描かれていて、とても新鮮なのに
とっても共感できる不思議な物語。

最後まで読み終えると、
「がっこう」ってすてきなところだな、
と、改めて思えます。

なんだか「がっこう」行きたくないなー。と思っている時に読むと
「がっこう」へ行きたくなっちゃう魔法がかかりそう。
そんな不思議な力を秘めた一冊です☆
(ムスカンさん 30代・ママ 男の子11歳、女の子6歳)

いいからいいから【おすすめ学年:小学1年生~3年生】

「いいからいいから」は、せかいをへいわにするほんきのあいことば(作者の長谷川義史さんのことばより)

いいから いいから

出版社からの内容紹介

「いいから いいから」
なんて気持ちのよいことば。
こころがほぐれていきま~す。

「いいから いいから」
このおじいちゃんのおおらかさ。
肩のちからがぬけていきま~す。

ゆたかな笑顔が生まれる一冊!
これが長谷川義史の絵本の醍醐味です。
もちろん、お約束のかくし味も各所に!
これはもう一家に一冊、必読書です。

読者の声より

絵も言葉もキャラクターも、ユーモアあふれる絵本です。

かみなりの親子が家にやってきたところからお話が始まります。

びっくりする「ぼく」と、かみなりの親子にどんどん世話をやく「おじいさん」。
そして思いがけず「おじいさん」に世話を焼かれ「ぼく」と同じくらいドギマギする「かみなりの親子」。
とてもコミカルでかわいらしいです。

初めは「ぼく」のドギマギに共感しますが、「おじいさん」のゆったりした気持ちもとてもいいなぁ~と思えてきます。

おじいさんの口ぐせ
「いいから いいから」
読み聞かせの後、子どもたちがまねして何度も言っていました。

怒りそうになった時に「いいから いいから」
予想外(?)の時に「○○してみるのもいいもんじゃ。」

ゆったりと大きな心になれる魔法の言葉。

オチはみんなで大笑い。大人も子どもも楽しめますよ♪
(*まめさん* 20代・せんせい)

ルラルさんのえほん(8) ルラルさんのだいくしごと【おすすめ学年:小学1年生~3年生】

のんびりした時間とルラルさんの優しさに、子どもも大人も気持ちがのびやかに。

ルラルさんのえほん(8) ルラルさんのだいくしごと

みどころ

広いお庭のある家に住むルラルさんの暮らしは、いつもなんだか楽しそう。お料理をしたり、自転車でお出かけをしたり、本を読んだり、時にはバイオリンを弾いてみたり。

そんなルラルさん、実は大工仕事の腕前もなかなかのものなのです。のこぎりやトンカチ、カンナにドライバーなど、自分用の大工道具も充実していて、いすやテーブルだって、さささっとつくってしまいます。今日の大工仕事は、屋根の修理です。雨漏りをしないよう、ルラルさんはじっくり調べ、丁寧にひびを埋めていきます。さすがです。

ところが。

…「え?」

ルラルさんが屋根から降りようとすると、思わぬことが起き…。

屋根の修理はさっさと終わらせて、今日はこの後、パンを焼いてお風呂の掃除をするつもりだったルラルさんの計画はあっさりと崩れてしまい、結局一日仕事になってしまいます。もちろん、原因は庭の仲間のあの子たち!? でも仕方ないですよね、だってあんなに楽しそうにしているんですから。あんなにワクワクしている後ろ姿はなかなか見られるものではありません。

それよりも、ルラルさんが見つけた時間は何にも代え難く…素敵なのです。

「とっても たのしかったなぁ」とみんな。
「それは よかったね。」とルラルさん。

なんでもないけれど、とびっきり豊かな一日。ルラルさんも良かったね。
「ルラルさんのえほん」シリーズ、第8作目のお話です。
(磯崎園子  絵本ナビ編集長)

読者の声より
何でもできるルラルさんは、大工仕事までお手の物というから驚きです。
雨漏りがするので屋根にのぼり修理をしていたら、立て掛けていたハシゴが倒れていたので、庭のなかまを呼びます。
みんな駆けつけてくれたけど、ハシゴを汽車にして、遊びに行ってしまい、ルラルさんは屋根の上で一人取り残されてしまいます。
色々やりたいことがあったルラルさんでしたが、ぼんやりと空を流れる雲を見ていたら、こんな日も悪くないと思うルラルさん。
いいなぁ、ルラルさんのこういうところ。
シリーズ通してそうなんですが、ゆったりと時間が流れていく感じにとても癒されます。
うちの子供たちはルラルさんが大好きなんですが、きっと忙しくてお疲れ気味の大人が読んでもハマる絵本だと思います。
(tori.madamさん 30代・ママ 女の子6歳、女の子3歳)

バジとあかいボール【おすすめ学年:小学1年生~4年生】

時間を進めてくれる、赤い不思議なボール。苦手なことを目の前にした時、バジはボールを使う? 使わない?

バジとあかいボール

みどころ

月曜日、道をとぼとぼ歩いているのはバジ。なぜなら、金曜日は苦手な歌のテスト。みんなの前で歌わなくてはならないのが、憂鬱でたまらないのです。そんな時、バジは赤いボールを拾います。そして「時間をすすめることができる不思議なボールの話」を思い出し、考えるのです。

「もしかして、これがそのボールだったらいいのにな」

ところが、バジがためしに「すすめ!」と言ってみると、空がさあっと明るくなり……。もしかして、本物!? だとすると……。さあ、次の日からバジの葛藤が始まります。だって、嫌なことがあれば、このボールを使って時間を進めてしまえばいいわけですからね。歌のテストだって、あっという間です。バジはボールを使うのでしょうか。

「第10回武井武雄記念日本童画大賞」絵本部門大賞受賞をしたこの作品。スリリングな魔法の場面が展開されていくのかと思いきや、物語の中心となるのは、ほとんどがバジの迷う心の中。ところが読者は、あっという間にそのお話に引き込まれてしまうのです。バジがボールを使うのか、使わないのか。こんなにドキドキしてしまうなんて!

読み終われば、なんだかすっきりいい気持ち。ぜひ、自分の経験と重ね合わせながら、バジと一緒に金曜日を乗り切ってみてくださいね。優しい雰囲気の絵も、とっても魅力的です。

(磯崎園子  絵本ナビ編集長)

読者の声より

バジって、牛?馬?ろば?(笑
表情豊かで、なんかかわいらしいんです。
絵もお話の内容もすてきです。

歌のテスト・・・だけでなく、バジの苦手なものは多いようです。ここが共感できるところ。

子どもって小さい頃は全能感を持っていて(笑、だんだん、友達のほうがすごいーとか、自分はうまくできないーとか、自信がなくなってくるものです。バジと同じように赤いボールみたいな魔法があったら・・・
でも、このおはなしは・・・怖い?教訓、時間についても考えさせられます
(しいら☆さん 50代・その他の方 )

ネコとクラリネットふき【おすすめ学年:小学1年生~6年生】

読み始めると、なんともゆったりとした時間が流れていきます

ネコとクラリネットふき

出版社からの内容紹介

ある晩、クラリネット吹きが家に帰ると、1匹のネコが。
何をしてもネコは知らん顔。仕方なく楽器の練習をすると、なんと! ネコが大きくなった。
楽器の音を聞くたびに大きくなっていくネコ。
ネコのおなかで眠ったり、背中にまたがったり、ネコが大きくなるほど、クラリネット吹きはしあわせいっぱい。
そしてネコといっしょにかなえた夢は?

読者の声より

高学年向けの物語などもたくさん書かれている岡田淳さんですが、絵本でもその独特な世界観は健在です。

仕事から戻ったクラリネットふきの男性は、家のドアの前に一匹のネコを見つけます。
勝手に家の中までついてきたネコを尻目にクラリネットの練習を始めると、あれあれ?ネコがさっきよりも大きくなって…?
どんどん大きくなっていくネコと、クラリネットふきとの奇妙な生活が始まります。

ネコの表情がなんとも言えないほどいい味出してます(笑)
ふさふさの毛並みに包まれたおなかを枕にしたり、その上で眠るのはどんな気分なんでしょう。
きっといい夢が見られるはず。
でもこのネコ、一体どこまで大きくなるんでしょう??

ネコが好きな人も、そうではない人も不思議が心地いい、そんなお話だと思います。
(ひだまり☆ははさん 30代・ママ 男の子12歳、女の子8歳)

ぼちぼちいこか【おすすめ学年:小学1年生~6年生】

どうにもうまくいかないことばかりの時には、「ぼちぼちいこか」をお守りに。

ぼちぼちいこか

みどころ

体が大きくてとっても重くて……そんなかばくんにぴったりなお仕事ってなんでしょうね。とりあえず、かばくんはやる気を出して、次々に挑戦してみますよ。

「ぼく、しょうぼうしになれるやろか。」

お! 消防服を着込み、ホースを手に走るかばくん。なかなか様になっていますよ。勢いよく梯子で駆け上がり……あれれ、梯子が重みで……。

「なれへんかったわ。」

まあ、仕方ない。船乗りはどうかな。

「どうも こうも あらへん。」

パイロットは? いや、バレリーナ? ピアニストにカウボーイ、サーカスのつなわたりは? 重量級のかばくん、何をやっても、何かが起きます。まったく上手いこといきません。

体が大きいだけじゃなく、その愛嬌のある顔つきから動作まで、どことなくのんびり、おっとりした雰囲気をかもしだすかばくん。何をやっていても、どんな目にあっていても、なんだかちょっと可笑しくて。そんな雰囲気を存分に引き出してくれているのが、今江祥智さんによる関西弁の翻訳です。しっくりハマり過ぎていて、かばくんは最初から関西人だったんじゃないかと思うほど。だからこそ、最後の最後に発するかばくんのセリフが読者に響いてくるんですよね。どうしようもなくて迷った時は。思いつくまでちょっと一休み。

「ま、ぼちぼちいこか。」

……と、いうことや。
(磯崎園子  絵本ナビ編集長)

読者の声より

私が小学生の時に出会ってから、ずーっと頭の片隅にあった
【ぼちぼちいこか】

まあ、ええやん、ぼちぼちいこうや。

大きく受け止めてくれる大人に出会わなかったけれど
この本に受け止めてもらい、なんとか大人になりました。

これから大人になる小さい人たちの頭の隅っこに、
このフレーズが残るといいな。
(だいこくさん 40代・ママ)

だいじょうぶだいじょうぶ【おすすめ学年:小学1年生~6年生】

小学1年生から6年生まで。そして大人にとっても。「だいじょうぶ」は優しいおまじないの言葉。

大型版 だいじょうぶ だいじょうぶ

みどころ

ぼくが今よりずっと小さかった頃、ぼくとおじいちゃんは、毎日のようにお散歩を楽しんでいました。それは、家の近くをのんびり歩くだけだけれど、冒険するような楽しさにあふれていたのです。おじいちゃんと手をつないで歩いていると、ぼくのまわりは魔法にでもかかったみたいに、どんどん広がっていくみたいで。

でも困ったことに、出会いや発見が増えるたびに、怖いことや不安も多くなっていきます。そんな時、いつもおじいちゃんはぼくの手をにぎり、おまじないのようにつぶやくのでした。

「だいじょうぶ だいじょうぶ」

この世界で生きていくのって、結構たいへん。だけど、おじいちゃんの「だいじょうぶ」は本当にすごい。その言葉には、全ての不安を包み込んでくれている様な不思議な強さがあるのです。心が落ち着いてくるのです。子どもに読んであげているうちに、その言葉の響きにいつの間にか励まされていた、という大人の方もいるのでしょうね。そして、思うのです。

「この世の中、そんなに悪いことばかりじゃないな」

作者のいとうひろしさんの言う通り、大人も子どもも、少し行き詰まったなと感じたら、こんな風にゆっくり、のんびり、歩いてみるのがいいのかもしれませんね。
(磯崎園子  絵本ナビ編集長)

読者の声より

この絵本に大型版が出たこと、皆さんご存知でしょうか?
私は何げなく入った本屋で見つけ、「わぁ!」と思わず声をあげてしまいました。
以前から買いたいと思っていたのですが、本のサイズが小さかったため、躊躇していたのです。嬉しくて、即購入しました。
小さいぼくは毎日のようにおじいちゃんと散歩をしていました。新しい出会いや驚きがある一方で、大きくなるにつれて、悲しいこと、困ったことにもぼくは直面します。でも、その度におじいちゃんの「だいじょうぶ、だいじょうぶ」という言葉に励まされ、前へ進んでいく勇気をもらいます。ひとつひとつの壁にぶつかるたびに、おじいちゃんの言葉に支えられ、ぼくの心はは少しづつ成長していくのです。
こんな風に自分のことを力づけ、見守り続ける存在がいることは、子供にとってどんなに安心感を与えることでしょう。
そして、大きくなったぼくは、今度はおじいちゃんのために、この言葉を伝えます。「だいじょうぶ、だいじょうぶ」

人は誰かに支えられると同時に別の誰かを支えていること、人は人と人とのつながりなしには、生きていくことができない、ということをこの絵本は教えてくれます。わかりやすい言葉で、短い文章で。
大人になってからこそ、心に響く絵本という皆さんの意見に同感ですが、せっかくの大型絵本です。あえて子供達にもこの絵本を読んであげたいな、と心から思います。この絵本に盛り込まれているメッセージを、すべて感じることはできなくても、きっと何か心に残るものがあると思います。

これから先もずっと、私と娘達にとってこの絵本は宝物になることでしょう。
(すずらんぷさん 30代・ママ 女の子11歳、女の子9歳)

ひみつのビクビク【おすすめ学年:小学4年生~6年生】

みんなそれぞれのビクビクをもっている。多感な年齢の子どもたちに。

ひみつのビクビク

みどころ

新しい場所に行くのはちょっと怖いし、不安。だけど、私には小さな友達「ビクビク」がいる。ビクビクがいつもそばにいてくれるから、本当に怖い目にはあわないし、ちょっとずつ冒険をして、強くなれる。

だけど、この国に引っ越してきたら、ビクビクは急に大きくなった。どんどん大きくなって、外に出るのも、誰かと話すのも邪魔をする。私の代わりにごはんを食べちゃうし、いびきがうるさくて夜も寝られない。だから私はひとりぼっち。ビクビクが言うように、私は嫌われているのかな。

そんな時、ある男の子が私に何かを言っている。自分で描いた絵を見せてくれている。そして、なんと彼の後ろにもひみつの「ビクビク」が……!

自分だけが抱えていると思っていた、言葉にならないこの感情。心配や不安や緊張が織り交ざったそれを、この絵本では可愛らしい生き物として描きます。それだけで、何だか不思議と心が柔らかくなっていくのです。そして、ビクビクが実は「私だけのものじゃない」っていう事がわかった時、世界が急に少し広く見えてきたりするものです。

自分の気持ちを表現し、向き合うことができるなら。困難に立ち向かおうとしている子の、応援になるのなら。一人でも多くの子どもたちに、この絵本と出会ってもらえることを願うのです。
(磯崎園子  絵本ナビ編集長)

読者の声より

自分の中の、不安な気持ち、心配な気持ちを、ビクビクというかわいい、わたしだけのひみつのともだちと描いたユニークなお話です。
女の子は、言語も違う国に引っ越しをして、ビクビクが大きくなってしまうのですが、
他の子もひみつのビクビクを持っていることを知り、新しい環境へ徐々に馴染んでいきます。
こういう心配な気持ちとかって、自分だけ…と思ってしまいがちですが、どんな子だって、ひみつのビクビクを持っていると思えば、少し前向きになれそうですね。
(tori.madamさん 30代・ママ 女の子7歳、女の子4歳)

あつかったらぬげばいい【おすすめ学年:小学4年生~6年生】

言われてみればシンプルなこと。でもそれが難しい……と感じるような年頃の子たちに。

あつかったら ぬげばいい

出版社からの内容紹介

「ヘトヘトにつかれたら」
「ふとっちゃったら」
「だれもわかってくれなかったら」
「せかいがかわってしまったら」…。

2コマごとに展開する老若男女の疑問に、ユーモラスで痛快な答えが待っている。

大人も子どもも楽しめる、ヨシタケ式心を緩める絵本が登場!
大切な人への贈り物や、お守りのように側に置きたい1冊です。

読者の声より

こんな時、こうしてもいいんだよ。が、たくさん並べられています。
「え~いいの?」なんて子どもは笑いながら楽しんで読んでいたけれど、本当にこまったら、これでいいんだよ。ってゆる~く生きる方法を教えてくれる絵本で、心癒されるました。
あつかったらぬぐように、当たり前にちょっと休憩して、それで元気な時には頑張ったらいいですよね。
(みっとーさん 30代・ママ 男の子9歳、女の子7歳)

気持ちに共感したり想像する絵本

毎日、いろいろな気持ちを味わっている小学生の子どもたち。絵本の中に自分と似たような気持ちの子を見つけて安心したり、自分の本心に気づいたり。また自分が感じたことのない気持ちを知るということも絵本の大きな力ですね。絵本の中にあるさまざまな感情を知ることで、子どもたちの気持ちが耕されるような絵本を、読み聞かせに選んでみませんか。
 

たまごにいちゃん【おすすめ学年:小学1年生~2年生】

実は幼児だけでなく小学校低学年の子にもおすすめ! 共感をよび、安心を与えてくれる1冊

たまごにいちゃん

みどころ

たまごの殻から足が二本、顔もしっかり出ていておまけに……自分で歩いている!? 驚きの格好をしているこの子の名前は「たまごにいちゃん」。本当はもう、たまごから出ていないといけないのだけれど。

おかあさんからは「はやく大きくなるといいわね」と言われ、弟はすでにお兄ちゃんより大きくなっているのだけれど。

たまごにいちゃんは、このままがいいと思っているのです。だってだって、いつでもおかあさんにあたためてもらえるし、みんなから怒られないし、水にだって浮かんでいられる!だけど、そんな時。ハプニングが起きて大切なたまごの殻にひびが入ってしまうのです。

「このままじゃ 、ぼく本当のおにいちゃんになっちゃう」

不安でいっぱいのたまごにいちゃんだったのですが……。

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読者の声より

たまごにいちゃんシリーズの最初の本
小学校の読み聞かせ授業で1年生から6年生まで
この絵本を読みました

低学年では先生も含めすっかりお話の中に入り込み
お母さんのそばで寝てるシーンなどはうらやましそうに見てる

カラがわれるにぶい音には「あっ、やっぱり」という反応
からが割れてちょっぴり残念だなぁという表情をしてました

高学年は興味なさそうによそおいながらちらちらと
様子を伺うがそれがまたおもしろい
シビアに「まだカラがおしりに残ってるじゃん」などと言って
よく絵を見てる
先生も含め全学年に人気ありでした
(風の秋桜さん 40代・その他の方)

ともだちや【おすすめ学年:小学1年生~3年生】

ともだちってどんな相手なのかということを分かりやすくユーモアたっぷりに教えてくれます。

ともだちや

みどころ

何だかおかしな格好をしたキツネがやってきましたよ。
両手にちょうちん、のぼりを立てて、彼は言うのです。

「えー、ともだちやです。
 ともだちは いりませんか。」

彼が思いついたのは「ともだちや」。
1時間で100円、2時間で200円…お金をもらってともだちになってあげるのです。
ひとりぼっちの人に、さびしい人に、ともだちや。
うーん、これはなかなか名案!? どうかしら。
200円もらってクマのともだちになったキツネは、とても疲れているように見えますが…。

そんな時、どこかから声がかかります。
「おい、キツネ」
こわごわと声のする方を覗き込むと、そこにいたのはオオカミ。
トランプの相手をしろ、と言うのです。
言われるままにひとりしきりトランプ遊びで盛り上がった後、キツネがお代をもらうために申し訳なさそうに手を差し出します。すると、オオカミは思わぬことを言うのです……。
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読者の声より

小学校の読み聞かせで1年生のクラスで読みました。
テレビ絵本でも取り上げられていたので、内容を知っている子どもも
多かったようですが、かなり真剣に聞いてくれました。

幼稚園から小学校に進学し、今までの友達と離れてしまったり
新しいお友達が出来たりと子供たちの生活環境にもぴったり合っていたかなぁと思います。
(ネツサママさん 30代・ママ 男の子7歳、男の子5歳)

はしのうえのおおかみ【おすすめ学年:小学1年生~3年生】

強くていじわるだったおおかみが変わったきっかけとは‥‥‥?

はしのうえの おおかみ (新装版)

1991年11月に発刊された『はしのうえのおおかみ』の新装版です。うさぎが一本橋を渡っていくと、おおかみが「おれがさきだ。もどれ もどれ」とおおいばり。そんなあるひ、橋を渡ってきたのは大きなくま。あわてたおおかみは…。

読者の声より(旧版に送っていただいたレビューを紹介致します)

橋の上をわたっていくと・・おおかみに出会った!
おおかみは『ウォー、これはおれの橋だ!』
あわてて橋を戻っていくうさぎ・・
おおかみはおもしろくなって・・橋の上でまちぶせ。
自分が強い!って分かる瞬間ってやっぱりいい気分なのでしょうか?
ここで、『みんなの橋なんだよ』と言ってもおおかみには伝わらないのかな??
自分が一番!一番がいいと思っているうちは残念な事にわからないんですよね・・
おおかみより大きい「くま」との出会い!
くまのとった行動・・・
力って弱い人・小さい人の為にあるんだ・・・ってすごーく気持ちよくなる事でした。
力の使い方でどんどんいい気持ちにもいやな気持ちにもなれるんですね。
おおかみは「くま」との出会いでいい気持ちをしりました、
人は変われるって事なんだなぁ・・って思います。
回りが優しければいじめはなくなっていくのかもしれませんね。
(とむままさん 40代・ママ 男の子13歳、女の子11歳)

ともだちやもんな、ぼくら【おすすめ学年:小学1年生~4年生】

ピンチの時こそ、ともだちだったらどうするかを考えさせられる1冊

ともだちやもんな、ぼくら

みどころ

夏休み、小学生、男の子、かぶとむし、そして友達とカミナリじいさん。
小学生男子の息子を持つ身としては、このキーワードの並びを見ただけでワクワク、読む前から思わず購入したくなってしまいます。
舞台は始まったばかりの夏休み。ヒデトシ、マナブ、ぼくの三人はカブトムシを見つけ、喜び勇んで木に登ります。ところがその木は近所でも有名なカミナリじいさんの家の木!カミナリ声にぴっくりして慌てて逃げ出したのですが、ヒデトシは転んでつかまってしまいます。さて、どうなる・・・?
作者は『おこだでませんように』のくすのきしげのりさん。男の子の元気と心の葛藤を描かせたら天下一品。そして画家福田岩緒さんの描く男の子達の表情がすごくすごく面白いのです。あせる顔、泣きだす顔、悩む顔、そして嬉しそうな顔!本人達はいたって真剣、でも母親目線としては可笑しくて仕方がありません。一人ひとりの性格まで映し出しているようです。今どき「カミナリじいさん」という存在もいいですよね。

(磯崎園子  絵本ナビ編集長)

読者の声より

夏休み明けに、けんかばかりしている勤め先の1年生に読もうと思って購入しました。
お話会のボランティアをしているので、夏休み、3度、児童館で読み聞かせをしました。1年~3年生です。
私は、関西出身なので、関西弁の絵本を読むのが好きなのですが、関西弁は早口で、どくどくのイントネーションなので、ゆっくり読みました。それでもカミナリじいさんの迫力だけは、ちぢみあがっているのがわかりました。
 ミンミンゼミの声を入れる所が難しく、でも、ヒデトシの泣き声を代弁しているのだろうと思い、なるべく自然にセリフとセリフの間に入れ、だんだん大きくしていきました。
 初めて読んだ時は笑うなんて思わなかったので驚きましたが、2度目も同じ所で笑ったので、一体化してきていて、ホッとしたときに笑うんだろうと思いました。①ラジオ体操している空き地でのセリフ②ヒデトシを思って話し合ってる最初③「ちびったらいかんからオシッコしとくわ」④謝るまでのセリフのやり取り⑤「ヒデトシかえしてください」
⑥あたまをごしごしなでた。⑦最後の三人のセリフ
 児童館の先生は「人の家にだまって入ったりしたらだめですよ。カミナリじいさんや先生が怒りますよ」と言うと「おれ、やったことある!」「ぼくも怒られた」と話していました。「○○君のじいちゃん、カミナリじいちゃんだね」という声も聞こえました。
(さーやんさん 40代・ママ 女の子16歳、女の子13歳)

どんなかんじかなあ【おすすめ学年:小学3年生~6年生】

いろいろな人の立場にたって想像をめぐらせる主人公と共に、視点が広がります。

どんなかんじかなあ

みどころ

ともだちのまりちゃんは目が見えない。
見えないってどんな感じかなぁ。試しに目をつむってみると…。 
まりちゃんはいいなぁ、こんなにすてきな音が聞こえるなんて。

そうやって色々な人の立場を想像をめぐらせて経験していく絵本。
最後にはちょっとしたしかけの様なお話の展開になっています。

大きなテーマの様でいて、とっても身近なお話。それでいて、ドキっとする。読み終えると自分の感覚や世界がぐっと広がった様な。同じ物事でも視点をほんのちょっと変えるだけでこんなお話ができてしまうのですね。

色々な題材を扱っているのにみんなさりげなくて、でも絵本のストーリーとして魅力的で、読み終わった後にちょっと考えてしまう「中山千夏の絵本」シリーズ。 「どんなかんじかなあ」で和田誠さんの素敵な絵がコラボレートされていて更に言葉が印象的に頭に残ります。他のシリーズでも長新太さんやささめやゆきさんなど個性的な画家の名前がずらり。共感しているからこそ実現できたコラボレートなのでしょう。シリーズで読んでみたくなります。

(磯崎園子  絵本ナビ編集長)

読者の声より

目が見えないってどんな感じ?
耳が聞こえないってどんな感じ?
それを自分なりに試してみることで、
相手の日常がどんなものかを感じてみる・・・

大人目線ではなく、
子供が、自分なりに「こうかな?」と思い、
ポジティブな感想を述べているところに、
心の強さ、大きさ、美しさを感じます。

自分のことばかりではなく、
相手のことを考えてみる、
良いきっかけになりそうなお話です。
(hime59153さん 40代・ママ 男の子6歳)
 

読者の声より

小学校高学年の絵本選びにとても苦労していました。そんな中薦められた本。
人の痛みがわかるということのむずかしさ、人の気持ちをわかる努力をすること。そして、どんなにハンディーがあっても前向きに生きる大切さを教えてくれる。
(ゆりりんママさん 30代・ママ 男の子10歳、女の子8歳、男の子2歳)

とんでもない【おすすめ学年:小学1年生~6年生】

うらやましいと思うところでも、本人にとっては‥‥‥!? 笑えて迫力がありつつも、心に残る1冊

とんでもない

みどころ

「ぼくはどこにでもいるふつうの子
ぼくにしかできないこと
ぼくにしかないすごいところ
そんなのひとつも見つからない」

鎧のような皮膚を持つサイを、「かっこいい」とうらやむ男の子。

ところがサイは、
「とんでもない!」

鎧のような皮膚には、思わぬ苦労がつきまとうようで……。
サイはぴょんぴょんとはねまわることのできるウサギこそうらやましいと言いますが、ウサギはやっぱり、
「とんでもない!」

クジラにライオン、鳥やキリン―
みんなそれぞれうらやましがられることがあって、でも、それはそれでみんな大変。
(続きを読む>>>

読者の声より

6歳の娘と読みました。なんだかとっても面白そうな絵本で(表紙でのっけからライオンが鼻くそほじるチックな姿勢が笑える!)ずっと気になっていたのですが、今回初めて読ませていただいて、もう期待以上の面白さです☆

人間の男の子が、あ~カバはいいなありっぱなよろいがあってさ~とうらやむ場面から物語が始まりますが、カバにはカバの悩みがありうさぎがうらやましい。うさぎにはうさぎのなやみがあり、鳥がうらやましい。鳥には鳥の・・・(以下略)。

というふうに、それぞれがそれぞれの悩みやうらやましさを吐露していくうちに、一周周って人間の男の子に戻る。というストーリーが、いやあもうよくできてるし、何より動物さんたちの悩みを代弁してるこの想像力、素晴らしいものがあります!
作者さん、本当に心が柔らかくてステキだなあー☆娘ももうとっても気に入った様子。

ちなみにひとつ、「となりのしばふは青い」ということわざを、この絵本を通じて娘に教えることができ、感謝です☆

(ムスカンさん 30代・ママ 男の子10歳、女の子6歳)

『ランカ にほんにやってきたおんなのこ』【おすすめ学年:小学3年生~6年生】

全然知らない国の、言葉が通じない学校に来た子の気持ち、そして受け入れる子どもたち、どちらの気持ちも想像しながら読みたい。

ランカ にほんにやってきたおんなのこ

みどころ

ちょっと想像してみてください。
全然知らない国の、知らない学校に、初めて向かい合う時のことを。
知らない言葉で話す、知らない子ばかりの教室の席にすわっている時間のことを。

ランカは遠い国から日本の小学校にやってきた10歳の女の子。
足がガクガク、息がとまりそう。
まるで、地球にひとりぼっちの気分……。

日本の小学校は不思議なことだらけ。
玄関で靴をはきかえたり、体育の時は同じ服に着替えたり、給食があったり。
一生懸命となりの席の子の真似をするけど、目がまわりそう。

ああ、自分の国にいた頃みたいに、木に登って遊びたいな。
ランカが学校の校庭にあった大きな木に登りはじめると、誰かが足を引っぱった!
どうしてそんなことするの!?

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読者の声より

本屋さんの新刊コーナーで見つけました。
外国からやってきて、日本の小学校に入ることになった女の子のお話です。
日本の学校は、靴を履き替えなければならなかったり、給食があったり、故郷の国と違うことばかり。
言葉も文字もわからず、不安な気持ちで過ごしています。
でも実は、周りの子供たちも、ランカ の言葉がわからないことに戸惑いを持っていたのです。
それでも、必死に心を通わせようとする子供たちの姿に感動。
ジーンとしてしまいました。
(クッチーナママさん 40代・ママ 女の子15歳、女の子12歳、男の子10歳)

ひとりひとりのやさしさ【おすすめ学年:小学5年生~6年生】

子どもたちひとりひとりの心に、大切なことを問いかけます。

ひとりひとりのやさしさ

みどころ

この絵本で向き合っているのは「やさしさ」について。
主人公の少女クローイの心の動きを繊細に追いかけながら、誰もが記憶の奥底に持っているちょっとした苦み、痛みを伴う体験を呼び起こされます。
その上でささやかれるアルバート先生の言葉は、クローイだけでなく読者の心の中へも問いかけてきます。
「みずに おとされた ちいさな いし、ひろがる さざなみ・・・やさしさも、これとおなじなのです」

雪が降り積もり、白く輝いてた冬のある朝。クローイのクラスにやってきたのは一人の女の子。
「転校生のマヤですよ。」校長先生が紹介します。
隣の席に座ったマヤにわらいかけられると、クローイは顔を窓の外に向けます。
マヤの格好はみずぼらしく、お弁当もなんだかへん。時々一緒に遊ぼうと変わったおもちゃや古い人形を持ってくる。
クローイはマヤを受け入れることができず、無視をしたり、からかったり。
でも、ある日マヤの席がからっぽに・・・。

美しい風景、小学校の教室や校庭、それぞれ個性豊かな子どもたち。そして多感で揺れ動く少女たちの表情。丁寧に、そして繊細に描き出されたそれらの絵を見ているだけでも、そのとまどいや後悔の心が伝わってきて胸にせまります。

本当に大切なことはなにか。この世界をちょっとずつ良くしていくものは何なのか。
クローイが「やさしさ」をマヤにとどける機会は訪れるのか。
考え込むクローイのその顔に、わたしたちは希望をたくさずにはいられません。
等身大で成長している子どもたちにこそ、今読んでもらいたい1冊です。

(磯崎園子  絵本ナビ編集長)

読者の声より

人の心を動かしていくのが優しさであり、その根底にあるのは愛。マヤに優しくできない「あたし」の中にも優しさは眠っているはず。でも周りを気にしたり、明日こそはと思っていたりしているうちにどんどん時間は経過していくのかもしれません。優しくしたいのに優しくできない、笑顔で笑いかけるだけでもいいのにそれすらもできない。簡単なようだけれどもできなくて後悔だけが残ったというそんな経験、子どもの頃にはあったかもと。「あたし」がこの経験を通して変わるきっかけになってくれたらいいなあと思いました。

ジャクリーン・ウッドソン、何気ない子どもの日常の中に潜むほろ苦い経験を描くのがうまい作家だと思います。

『百枚のドレス』にも通じる世界があるように思いました。
(はなびやさん 40代・ママ 男の子11歳)

 

読者の声より

『むこうがわのあのこ』『かあさんをまつふゆ』など、ジャクリーン・ウッドソンの作品を読んだことがありますがどの作品も子どもの心の動きをうまく描き出し、読んでいる私たちにも課題を投げかけてくるのがうまい作家さんだなと思います。読みながら、小中学生のころ、昔あからさまじゃなくてもこんなふうに感じたことがある、他の子がそういう態度をとっていても注意してあげられなかった、見て見ぬふりをしたという嫌な思い出があります。でも、この絵本みたいに傷つけて、去ってしまった後では何もできない、じゃあ、今後どうするの、また同じようなことがあったとき、同じように後悔し続けるの?考えさせられるお話だと思います。息子たちも静かに聞いていました。きっと、何かしら感じるものがあったのだと思います。
(まことあつさん  30代・ママ 男の子8歳、男の子5歳)

きみは大切な存在だというメッセージが伝わる絵本

自分って何だろう。なぜ「ぼく」や「わたし」はこの場所にいるんだろう。自分らしさってどんなところ? そんな疑問を持ったときにヒントとなったり、あるいは自分と自分を取り巻く世界のことを考えるきっかけとなったり。自分を知ることで、自分はかけがえのない大切な存在なのだ、と気づくことができる絵本をたくさん読んであげたいですね。その積み重ねがひとりひとりの自己肯定感へと繋がり、未来に向かって歩いていく力強さになればと願います。

わたし【おすすめ学年:小学1年生~3年生】

「考える」ということの出発点に。

わたし

みどころ

「わたし」は「わたし」。
山口みちこ、5さい。
でも、「わたし」って誰なんだろう?

生まれたばかりのあかちゃんから見ると「おねえちゃん」。
お兄ちゃんからみると「いもうと」。
お母さんやお父さんから見ると「むすめ」だし、おばあちゃんやおじいちゃんからみると「まご」。
先生から見れば「せいと」だし、みっちゃんからみれば「おともだち」。
犬からみれば「にんげん」だし、宇宙人から見ると…「地球人」!?

「わたし」は「わたし」。
一人のはずなのに、こんなにもいっぱいの呼び名がある。

れすとらんへ行けば「おじょうさん」って呼ばれるし、映画館ではただの「こども」になる。じゃあ、私のこと知らない人から見たら…?

考えはじめると止まらない。
今まで見ていた景色がちがってみえる。
自分の世界がぐらぐら揺れる、はじめての「哲学絵本」!

(磯崎園子  絵本ナビ編集長)

読者の声より

小学校の読み聞かせ会に持参しました。
対象は低学年。一年生が5、6人、二年生が2、3人来てくれました。

おまけの一冊として選んであった本で、三冊目に読みました。
子どもたちの第一印象は「おもしろくなさそう…」
でも、やっぱり谷川俊太郎さんです。
『キリンからみるとちび。アリからみるとでか。』
の辺りから、フフフと笑いがもれ
最後には「えー!もう終わり?短い~!」という
声が上がりました。

実は私もこんなにうけると思っていなかったので…嬉しかったです。

所要時間約1分程度なので、
導入や時間の余ったときにぴったりかな。
低学年だけでなく、高学年でもうけると思います。
(将軍亭琴音さん 30代・ママ 女の子11歳、女の子8歳、女の子6歳)

ここは【おすすめ学年:小学1年生~3年生】

この広い宇宙の中、ぼくがいるのは「ここ」。 「ここ」という自分のいる確かな場所を温かく客観的に見つめます

ここは

みどころ

「ここは、おかあさんの ひざのうえです。」

今、ぼくがいるのは家の中。
そして、椅子にすわるおかあさんのひざの上。

ここは、まちのまんなかであり、公園の近くでもあり。
空の下でもあり、大地の上でもあり。
誰かにとっての「ここ」のはしっこでもあるけれど。

この広い宇宙の中、ぼくがいるのは「ここ」。
ここは、確かにぼくの「まんなか」なのです。

詩人・最果タヒさんが初めて手がけるこの絵本、読んでいるうちに呼び起こされるのは小さい頃の自分の記憶。それは確かな場所というよりも、自分の立っている絨毯の感触であったり、母親のワンピースの模様の一部であったり、窓から遠く見える遊ぶ子どもたちの走る姿であったりと断片的。だけど、そこがかけがえのない場所であったという感覚はしっかりと思い出すのです。

今、子どもたちがこの絵本を読めば、さらにその場所がこんなに楽しい世界に包まれているということを知るのです。絵を担当している及川賢治さんが枝葉を広げていくように丁寧に描くのは、「ここにいるぼく」を取り巻く近くて知らない景色や仕組み、あちらこちらで起こっている大きくて小さな出来事。その視点がどれだけ世界を広げ、心を穏やかにしてくれるでしょう。

子どもから大人まで、あらゆる人たちにとっての「大切な一冊」となることを予感させてくれる絵本。私も繰り返し読んでいこうと思います。

(磯崎園子  絵本ナビ編集長)

読者の声より

詩人が提示する、「ここ」。
改めて考えると、自分がいるところなんですね。
お母さんの膝の上、街の真ん中、など、視点を変えると、豊かな立ち位置に気づかされます。
ぼくのまんなか、この気づきが愛おしいです。
非常にに哲学的で、?かもしれませんが、
穏やかな絵に導かれ、感じることはできると思います。
小学生くらいから大人まで、「ここ」を見つめるひと時を味わってほしいです。
(レイラさん 50代・ママ)

わたしのかみがた【おすすめ学年:小学1年生~3年生】

「わたしが、わたしらしくいるために。」その理由に耳を傾けてみない?

わたしのかみがた

みどころ

赤いぼうしをかぶった「わたし」が、まっすぐな眼差しで微笑んでいます。

「わたし」がぼうしをとると……。
編んだ髪を頭にぐるりと巻きつけ、中はもじゃもじゃの鳥の巣みたいな髪型!
編み込みを解くと、長くてふわふわの髪になるのです。
ぼうしをかぶっているとわからないから、びっくり。

なぜこの髪型になったのか、「わたし」はその変遷と理由を語ります。
昔は、短い髪の毛だったこともある。
だんだんのびて、長い髪を黄色にしたこともあるし、いちごみたいな赤にしたこともある。

髪型が変わるたびに、身につける洋服もカラフルに愛らしく、表情もくるくる変わっていきます。
いいときも、悲しくなっちゃうときも……。
髪型って、そのときのいろいろな気持ちでできている。
大事なのは、今の「わたし」にはこの髪型を選ぶすてきな理由があるってこと!

作者は、味わい深いおはなしを銅版画で描く、樋勝朋己さん。
あたたかみのある輪郭線、水彩絵具とのやわらかなコラボレーションが、「わたし」の生き生きとした表情や、繊細な空気感を醸し出します。

どの髪型、どの表情も、「わたし」。
語り口の心地よさ、やさしい読後感にほっと癒されます。
子どもはもちろん、大人も折りにふれてそっと開きたくなる絵本です。

(磯崎園子  絵本ナビ編集長)

ぼくだけのこと【おすすめ学年:小学1年生~6年生】

ぼくは世界にただひとり。ぼくだけの特別なこと、たくさん見つけてみよう。

ぼくだけのこと

みどころ

「ぼくだけのこと」「わたしだけのこと」って言われたら、何か見つけられる?
うーん、何だろう。すごく足が早いわけでもないし、珍しいペットを飼ってるってわけでもない。

ようたくんの「ぼくだけのこと」はこんな感じです。
「お兄ちゃんと妹、3人兄弟のなかで、ぼくだけ、右のほっぺにえくぼがある。
 これは、ちょっと嬉しい ぼくだけのこと。」
お兄ちゃんも証言してくれています。
「確かに弟にはえくぼがあります。笑うとできるし、怒るとなくなります。」
それから、家族の中ではぼくだけ、いつも蚊にさされるし、
仲良し6人組の中では、ぼくだけ、逆立ちあるきができる。
452人いる学校の生徒の中で、ぼくだけ、運動会の閉会式で貧血をおこしてたおれたり、
町内だと、ぼくだけ、隣の家の犬にほえられないんだ。

ようたくんってどんな子なのか、だんだん見えてくる。
そんな「ぼくだけのこと」がたくさん重なった「ぼく」とまったく同じ子がいるとしたら、
それってすごい奇跡!ぼくは世界にただひとり。
「ぼく」が過ごす新しい一日、これも全部ぼくだけのこと。
そう思うとすごいよね。

人気の児童文学作家であり、直木賞受賞作家でもある森絵都さんによる心に残る絵本。
スギヤマカナヨさんの明るくて可愛い絵が、この絵本を親しみやすく魅力的なものにしています。

「ぼくだけのこと」「わたしだけのこと」。
家族や友だちに聞きながら、ゆっくりでいいから見つけてみようかな。

(磯崎園子  絵本ナビ編集長)

読者の声より
小学1年生に読み聞かせした本です。
ぼくには、他の人にない得意なこと、苦手なこと、困ったこと、わからないけどぼくだけのこと…たくさんの特長があります。
明快な絵と歯切れの良い文で、とてもわかりやすいお話です。
自分がぼくだけのことを話した後、証言してくれる人がいる。
ぼくだけのことも人に認めてもらうと、自分のプロフィール。
まわりがそう思っていないことも結構多いもんね。
まわりの人が認めると言うことは、その事を尊重することにもつながります。
ぼくだけのことってとても大切だと思います。
世界中探しても、やはりぼくは一人しかいないのです。
最後に空を見上げながら、ぼくだけのことを考えています。
自分だけのことを見つけるたびに自分が好きになれると思います。
話を聞いたみんなにも自分の事を考えてもらいたいと思いました。
(ヒラP21さん 50代・パパ 男の子12歳)

ええところ【おすすめ学年:小学1年生~6年生】

読んだ後は、自分の「ええところ」や友だちの「ええところ」を探してみよう。

ええところ

みどころ

背はひくいし、力もよわい。走るのもおそいし、声もちいさい。
100点なんて一回もとったことない・・・。
「わたしって、ええところ ひとつもないなあ」
そんな風につぶやくあいちゃんの気持ち、痛いほどよくわかる。
でも、そんなあいちゃんに「わたしのええところ、教えて!」って聞かれたら、何て答えてあげられるんだろう。

あいちゃんの友だちともちゃんはちゃんと答えます。
「あいちゃんの手は、クラスで一番あったかい」って。
なーんだ、そんなこと?なんて言わないで。
ともちゃんが「クラスで一番あったかい手」を持っているあいちゃんのことを、まるで自分のことみたいに自慢するから、気がつくと周りにはクラスのお友だちがいっぱい。
「ほんとだ!あいちゃんの手あったかい。」
なんて素敵な「ええところ」なんでしょう。あいちゃんも嬉しくなります。
ところが、みんなの手をあっためているうちに、あいちゃんの手は冷たくなってきて・・・
「どないしよう、わたしのええところが なくなってしもた」。
あいちゃんの「ええところ」は本当になくなってしまったのでしょうか。

小さな子どもたちにとって、大人が思うよりもずっと大切でよりどころとなるのが「自己肯定感」。
この物語を読んでいてわかるのは、自分の「ええところ」を見つけ出すのと同じくらい、人の「ええところ」を見つけ出せることが、どれだけ大事なことかっていうこと。あいちゃんとともちゃんの心の込もったやりとりには、大人の私も多くのことを教えられている気がします。
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読者の声より

くすのきさんの『おこだでませんように』が大好きで、女の子の表紙がかわいいな、と手に取りました。

主人公のあいちゃんは、勉強も運動も苦手で「自分にはいいところがない」と思っている女の子。2人の娘の母である私自身も、昔からあまり注目されたりほめられた経験がなく、ときどきおなかが痛いと言って学校をずる休みしたこともありました。あの頃、自分もこんな気持ちだったのかな…忘れていたことを思い出してしまいました。

はじめは5歳の娘に読みはじめたのですが、途中で「これはおねえちゃんにも読んであげたい」と思い、10歳の姉も呼んで2人に読み聞かせました。姉の方はじっと聞いていましたが、読みおわったあと照れたように笑っていました。妹は「あいちゃん、よかったね」とうれしそうでした。その年齢なりに感じるものがある物語だと思います。

私は学校のボランティアで読み聞かせをしているのですが、低学年だけでなく、ちょっとお疲れぎみの高学年の子にも読んであげたいお話だと感じました。読んだあと、大人も子どももきっと元気をもらえると思います。
(おっちょこままさん 40代・ママ 女の子10歳、女の子5歳)

たいせつなこと【おすすめ学年:小学1年生~6年生】

「あなたにとって たいせつなのは あなたがあなたであること」

たいせつなこと

みどころ

スプーンは、手でにぎれて、そのくぼみで色々なものをすくいとる。
でも、スプーンにとって大切なのは、それを使うと上手に食べられるということ。

ひなぎくは真ん中が黄色く、くすぐったい香りがする。
でも、ひなぎくにとって大切なのは、白くあること。

雨にとって大切なのは?
草にとって、りんごにとって、空にとって大切なのは?

自分たちの身の回りのものと一つ一つ向き合い、
優しく語るその文章を読みながら、読者はゆっくりと思いをめぐらせます。

そしてその静かな時間を決して邪魔することなく、
それでも印象的で美しい絵が、私たちの形のない思考を助けてくれるのです。

1949年にアメリカで出版されて以来読みつがれているこの絵本。マーガレット・ワイズ・ブラウンとレナード・ワイスガードによって生まれたこの傑作は、内田也哉子さんの丁寧な翻訳により、日本でも幅広い年齢層の読者に愛され続けています。

子どもたちにとって、本当に大切なこと。
今、自分が本当に大切にしなくてはいけないこと。

何度だって確かめたい時。答えがわからなくなった時。
目の前にあるものをしっかり見て、耳をすましてみる。
誰かの声を聞いてみる。
この絵本を読んでみる。
すると、何回だって答えてくれます。

「あなたは、あなた。
 あなたにとって、たいせつなのは……?」

(磯崎園子  絵本ナビ編集長)

読者の声より

小学校で本の読み聞かせをしています。卒業前の6年生に最後に何を読もうかと迷っているときにこの本に出会いました。コオロギに始まりスプーン、ひなぎく、あめ、くさ、ゆき・・・そしてあなた。1つ1つについていろいろな見方や表現をしてあります。でもそれらにとって本当の役割、本当にたいせつなことは何であるかということが、シンプルに書かれています。シンプルだからこそストレートに伝わってきました。子供たちに伝えたいとともに、日々いろいろな見方や表現で子供を見がち、まとめがちな(自分を含めた)大人へのメッセージではないでしょか。
けろちゃんのたまごさん 30代・ママ 男の子8歳、男の子6歳)

きみはたいせつ【おすすめ学年:小学1年生~6年生】

全学年の子どもたちに繰り返し伝えたい「どんなきみもたいせつ」というメッセージ。

きみはたいせつ

みどころ

自分がどうしようもなく小さく思える。
誰にも気にされていないんじゃないかと感じる。
そんなきみにこそ、伝えてあげたいのは。

「きみは たいせつだよ」

ってこと。なぜかっというとね……。

気づかれないほど小さな微生物も、やっかいものだと思われてる生き物も、足並みを揃えることのできない子や、助けを求めても気が付いてもらえない子も。

たとえ、きみが抱えきれないほど大変なことが起きたとしても、大切な人と信じられないほど遠く離れていたとしても、たまらなくさびしくなったとしても。

みんなひとりじゃない。この宇宙の中で、生命の進化の中で、そのすべてのつながりの中で生きているきみの存在には、意味がある。

素朴な可愛らしい絵で優しく語りかけてくれるのは、『おばあちゃんとバスにのって』(鈴木出版)でコールデコット賞オナーブックに選ばれ世界で注目されている絵本作家クリスチャン・ロビンソン。『きみはたいせつ』も世界8か国、6万部以上も出版されているそう。原書はYou MatterというBlack lives matterにも呼応するタイトルで、子どもたちも含め、誰も排除されない社会への願いがこめられています。

「どんなきみだって、たいせつ」

ゆっくりと、そして、くり返し。一緒に読み続けてあげてくださいね。

(磯崎園子  絵本ナビ編集長)

ウエズレーの国【おすすめ学年:小学3年生~6年生】

自分らしい場所、自分の好きな世界を追求するって素敵なこと!

ウエズレーの国

みどころ

男の子はみんなモヒカン、女の子もしっちゃかめっちゃかに結わえた髪で、だれもが同じ形の家に住んでる、ヘンテコな町。
そこに住むウエズレーには、友だちがいない。
だって、みんな同じかっこうをしているのに、ウエズレーだけはそうしない。
ピザもコーラもサッカーも、みんなは大好きなのに、ウエズレーは大嫌い。

でも大丈夫、ウエズレーには得意なこともある。
いじめっ子から逃げるのと、それにちょっとした発明。

そんなウエズレーが、その年の夏休みに自由研究の宿題として作ろうと思い立ったのは――
自分だけの、文明!?
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読者の声より

「文明の始まりを感じる~!」娘の第一声です☆
一学期に歴史を学習し始めた事を思うと 良いタイミングでこの絵本に出会えたのかもしれません。

ウエズレーという少年の夏休みの自由研究のお話。
衣食住の全てを自給自足。それから 生活の拠点となっている家の庭に『ウエズランディア』と言う名前の国を作りました。
新しい遊びを発明し 生活に使う道具も手作り! 時間の単位も新しく制定しちゃいました。
「ウエズレー語」という言葉まで作り出し 自由研究の仕上げとして この言葉で綴ったウエズランディアの歴史を書き上げたのです。
途中から ウエズレーを鼻つまみ扱いしていたたくさんの友達も このウエズランディアの魅力に惹きつけられ ウエズレーの周りに集まってきました。確かに「文明というものは こんな感じで始まるのかなぁ…」と想像させる展開でした☆

私は…このウエズレーが育てることになった謎の植物(ウエズレーにサルーシュと名づけられました☆)にとっても興味深々! 食べてよし 使ってよし そして無駄にするところのまるで無い「サルーシュ」。おまけに 短期間で家よりも大きく育ちます。こんなオールマイティな植物 あったら良いですね☆彡
エコロジーが求められて止まない 今日。
絵本として登場したこの作品が 多くの子供達に読まれ 心に「未来の種」を植えつけてくれることを期待します。
絵もすばらしいです。空の青さや植物の緑色の深さに目を奪われます。

読めば読むほど 深い感銘を受ける絵本でした。
(西の魔女さん 30代・ママ  女の子13歳、男の子9歳)

ストライプ【おすすめ学年:小学3年生~6年生】

まわりから自分がどう思われてるか、気になり始めた子たちに。

ストライプ たいへん! しまもようになっちゃった

出版社からの内容紹介

ほんとうは好きなのに、みんながリマ豆を嫌いなので、
食べたいのを我慢しているカミラは、まわりにどう思われているのか気にしてばかり。
そんなカミラの体が、ある朝とつぜんしまもように!

読者の声より
小学3年生の読み聞かせでこの本を読み、子ども達に大好評でした。男女問わず、「心に残った」「ためになった」「友達にどうやって気をつかったらいいのかわかった」「この本をもう一度読みたい」などなどと、素晴らしい反響をもらいました。とかく、空気を読むことを求められる子ども達。それで気を使いすぎたり、逆にわがままに振舞ってしまったり・・・。そんな子ども達はこの本を待っていたのです!
この本に出会えて、子ども達はひとつ成長できると思います。
中学年以上の子ども達に、是非に読んであげて欲しいと願ってやみません。
(みちぽん☆さん 40代・ママ)

 

読者の声より
とにかくすごいのが絵のインパクト。その迫力ある色彩と構図だけで楽しめます。でも実はストーリーは奥が深く、その真意を理解してもらうために読むという観点で言えば小学校高学年以上向きといえるかもしれませんが、単純に楽しむだけなら小さいお子さんでも大丈夫です。

私は6年生の読み聞かせで読みましたが笑いあり、驚きありの反応から最後は静かに考え始める子供たちの反応の変化があり、読んでよかったと思いました。知り合いは中学校で読み聞かせをし、その時は女子生徒が涙を流したとも聞きます。
思春期の女の子には、多かれ少なかれ共感できる内容なのだと思います。
(ちょこ♪さん 30代・ママ 男の子12歳、男の子10歳)

いかがでしたか。
今回は「気持ちを育む絵本、想像する絵本」ということで、子どもたちの心に寄り添うような絵本をたくさん紹介してきましたが、次回は、小学生の読み聞かせにおすすめの絵本③として「心に残る名作・昔話の絵本」のおすすめをご紹介したいと思います。

秋山朋恵(あきやま ともえ) 

絵本ナビ 副編集長・児童書主担当

<読み聞かせ活動の経歴>

書店勤務時におはなし会と出会い、読み聞かせ活動を始める。2005年より8年間、私立和光小学校の図書室に勤務し、小学生への読み聞かせを行ったり、保護者の読み聞かせサークルの相談に乗ったりしながら、経験を重ねる。その傍ら、プライベートでも読み聞かせグループを主宰。約12年間にわたりさまざまな場所で0歳から小学生を対象としたおはなし会を実施。

看板イラスト: 掛川 晶子

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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