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プラチナブック選定作品

【プラチナブック選定作品】昆虫の言葉が分かったら、もっと楽しい!『なずずこのっぺ』

「なずず このっぺ?」
「わっぱど がららん」
「じゃじゃこん!」

なんて言っているのか分かりますか?
実はこれ、昆虫たちが話す「昆虫語」なんです。
世にも珍しい、昆虫語がたくさん登場するストーリー絵本『なずず このっぺ』。
昆虫が好きな子はもちろん、言葉に興味がある子、おはなしが大好きな子にもオススメの一冊です。
気になる内容を、ご紹介します。

絵本ナビ1000万人ユーザーが選んだ”とびっきり”の人気作からご紹介するのはコチラ!

なずず このっぺ?

ひとつの花の芽を巡る昆虫たちの日常を、誰も聞いたこと、読んだことのない不思議なオリジナル言語「昆虫語」で綴ります。
「なずず このっぺ?(なに これ?)」など、全て意味をもつことばになっています。

昆虫語がマスターできる?! 『なずず このっぺ』の魅力をお伝えします。

だんだん意味が分かってくる? 繰り返しがクセになる絵本。

「なずず このっぺ?」
「わっぱど がららん」
「じゃじゃこん!」
一度読んだだけでは、意味が分からないという方も多いと思います。
でも、2回、3回……10回、20回と読んでいくうちに、
「”なずず このっぺ?”って”なに これ?”って言っているのかも……」
「”わっぱど がららん”は”わからない”という意味かも」と、なんとなく昆虫語を解読できるようになる面白さがある作品です。
1人では1つの解読しか思い浮かばなくても、2、3人集まれば、「”じゃじゃこん”は””さようなら”よりも、もっと軽く”ばいばーい”って言っているのかも」「”またね!”って言っているかもしれないよ」と、いろいろな解釈が出てくるのも楽しいと思います。
読めば読んだだけ、昆虫語が解読できる。言語学者や探偵気分が味わえる絵本です。

昆虫の子どもが花の周りで秘密基地づくり? ストーリーを読み解く楽しさも満載!

絵本を読むとき、大人はどうしても文字から内容を理解しようとしてしまいがちです。
でも、絵をよーく見る子どもたちは、この絵本のストーリーを自然と理解することができます。
子どもの気持ちになって、絵を見てみましょう。
(昆虫語はスタッフによる解釈です)

ある日、地面から生えた「何か」。
虫たちは、「なずず このっぺ(なに、コレ?)」と聞くけれど、「わっぱど がららん(さっぱり分からん?)」と答えるばかり。

どんどん大きくなる「なにか」。
ワラワドド(虫の子ども?)たちは、フンクレガ(秘密基地?)を作ることにします。

とっても居心地のいいフンクレガ(秘密基地?)ができたのに、ムクジャランカ(クモ?)がやってきて、フンクレガを横取りしてしまいます。
でも、次の瞬間、ムクジャランカは……。

平和が戻ってきた虫たちの世界。
みごとな「ルンバボン(花)?」が咲き、昆虫たちも大はしゃぎです。

絵を見ていくと、季節が移り変わっていく様子や、昆虫たちの生態や関係性がとてもよく分かります。
よーく見ると、木の枝だと思っていたものが昆虫だったり、幼虫がさなぎから成虫になったりと細かい発見があるのも楽しいですね。

訳者は詩人のアーサー・ビナードさん。

『なずず このっぺ』の原書のタイトルは「Du Iz Tak?」。
2016年にイギリスで出版され、翌年、アメリカで出版された最も優れた子ども向け絵本に授与される「コルデコット賞」の中の「オナーブック」に選ばれました。

世界的にもめずらしい「昆虫語」の和訳を手がけられたのは、詩人のアーサー・ビナードさん。
これまでにエリック・カールの『ホットケーキできあがり!』やボブ・ディランの『はじまりの日』の翻訳、広島の原爆をテーマにした『さがしています』や『ドームがたり』、『ちっちゃいこえ』など、子どもの本の分野で多く活躍されています。

翻訳にあたり、アーサー・ビナードさんは、虫の羽音やアイヌ語の響き、声に出して楽しい音など、さまざまな要素を組み合わせ、すべてに意味をもたせた文章を考えられたそうです。

アーサー・ビナード

アメリカのミシガン州に生まれる。
五大湖の魚と水生昆虫に親しんで育ち、高校生のころから詩を書き始める。
ニューヨーク州の大学で英文学を学び、卒業と同時に来日、日本語でも詩作を始める。
第一詩集『釣り上げては』(思潮社)で中原中也賞、『ここが家だ ベン・シャーンの第五福竜丸』(集英社)で日本絵本賞、『さがしています』(童心社)で講談社出版文化賞絵本賞を受賞。そのほか、多くの絵本の和訳を手がけている。

2018年の読書感想文低学年の課題図書にも選ばれました!

毎年、4月に発表される「青少年読書感想文全国コンクール」の課題図書。
『なずず このっぺ』は2018年度、低学年の課題図書に選ばれました!
選ばれた理由は、「絵を読む絵本の原点があり、何度も読む楽しさ、未知の言葉を解読する喜びを味わえる。」から。
はじめて出会う言葉を使ったこの絵本、子どもたちがどんな感想文を書いたのか、気になりますね。

『なずずこのっぺ』の感想文を書く時のヒント
昆虫の表情、しぐさ、行動を表す絵と、出てくる「昆虫語」を見ながら、昆虫たちの場面場面での気持ちを探偵のような気持ちで探ってみましょう。
それぞれの「昆虫語」は声に出すとどんな感じかな? 声の大きさ、話す早さ、イントネーション、誰に向かって話している? ということに注目していくと、どんな気持ちなのかが伝わってくるはず。
そうしたら、自分なりに自由に昆虫の世界のやりとりを解読して、それを原稿用紙に書いていこう。

繰り返し出てくる「昆虫語」については暗号のように解読してみるのもおすすめです。
自分なりにどんどん解読して、どんどん昆虫の世界に入ってみよう。
「昆虫語」をきっかけに、「ことば」について考えてみるのもおすすめです。

より感想文を深めたい子へ
『なずずこのっぺ』で、普段自分が話している「ことば」以外の「ことば」に興味を持ったら、さらにいろいろな「ことば」に出会ってみましょう。


絵本ナビスタイル「小学1年生、2年生におくる2018年の課題図書、作品の選び方と感想文の書き方ポイント!」より抜粋

絵本ナビユーザーの声をご紹介します。

なんか、納得できるのが不思議だな。

「この“なずずこのっぺ?”ってなに?」と、現在高3の娘。
「虫語」わたしの返事。
「ひらたく言うと何語?」(娘)
「“これ、なぁに?”」
「なんか、納得できるのが不思議だな」(娘)
テーブルに置きっぱなしだったこの本の表紙を見た娘との会話です。

カバーのそでには出版社からこんな文が載っていました。
「なにこれ?」人間はそんなクエスチョンから言葉を覚え始めます。
……読み進むうちに、誰も自然と昆虫語をおぼえ、いつしか虫たちの日常会話が分かるようになります……。

この本を手にしていただくと分かりますが、ほんとに『なずずこのっぺ?』に納得できるのが不思議です。
本を読むときも、モノを作ったり・想像したりするときにも使う“感性”。
この感性をフル回転させて読んでみてください。
小さなお子さんほど、この物語の中の虫たちの言葉がすんなり言葉として受け入れられそうです。
とわいえ、ほとんどが絵で表現されているので、虫たちの言葉はそれほど多くはありません。

子どもたちに紹介したいので、虫語を練習して、春になったら練習して小さい子向けのお話会でやってみようかな(笑)

 


(てんぐざるさん)

言葉獲得術

2018年度読書感想文コンクール小学校低学年課題図書。
『Du Iz Tak?』が原題。
英語圏の方の作品ですが、英語ではありませんね(笑)
どうやら昆虫語のようです。
訳出は、日本語の詩作もされるアーサー・ビナードさん。
???の題名から、興味津々で期待大です。
どうやら、芽吹いた植物をめぐって、昆虫たちが議論しているようですね。
絵本ならではの表現力で、物語を提示し、昆虫たちの会話まで浮かび上がらせます。
刻々と時の流れも浮かび上がらせる画力に脱帽です。
しっかりと読み取りましょう。
そして、渾身の訳文に拍手!
ほら、あなたにもきっと解読できますよ。
そう、一種の言葉獲得術を体感できる、でしょうか。
これは、体感するしかありません。
以上、じゃじゃこん!
(レイラさん)

プラチナブックメダルとは…?

絵本ナビに登録されている「絵本」ジャンルの作品(約2万4,000作品)のうち、
レビュー評価・レビュー数・販売実績などから算出された、TOP3%のとびきりの人気作品が「プラチナブック」です。
全国の書店店頭には、プラチナブックメダルの目印をつけて、並んでいます。

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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