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『11ぴきのねこ』など、世代を超えて愛され続けている馬場のぼるさんの魅力

『11ぴきのねこ』シリーズなど、ほのぼのとしていて温かみのある画風と独特の語り口で、世代を超えて愛され続けている馬場のぼるさんの作品たち。

1949年に漫画家を目指して上京し、児童漫画家として手塚治虫さん、福井英一さんととともに「児童漫画界の三羽ガラス」と呼ばれるほどの人気を博した後、活動の場を絵本に移しました。

幼児から大人まで幅広い世代に愛され続けている馬場のぼるさんの魅力に迫ります。

馬場のぼるさんプロフィール

馬場 のぼる(ばばのぼる)
1927年青森県三戸町生まれ。1949年、上京し漫画家としてスタート。少年漫画家として人気を得る。1967年に出版された「11ぴきのねこ」でサンケイ児童出版文化賞受賞。「きつね森の山男」が絵本デビュー作。「11ぴきのねことあほうどり」他で文藝春秋漫画賞受賞。「絵巻えほん11ぴきのねこマラソン大会」でイタリアの子どもたちが選ぶ、エルバ賞を受賞。2001年永眠。

馬場のぼるさんの代表作『11ぴきのねこ』シリーズ

馬場のぼるさんと言えば、やっぱり『11ぴきのねこ』!

全6作からなるこのシリーズは、1作目である『11ぴきのねこ』が発刊された1967年以来、50年以上経った今でも子どもから大人まで多くのファンを持つ大人気作品です。

どの作品も根強い支持を集める粒ぞろいの6作と、ファンには溜まらない関連本などをまとめてみました。

発刊から50年、思わず笑顔になるシリーズ第1作目!

11ぴきのねこ

とらねこ大将と10ぴきののらねこたち。
それがこの絵本の主人公です。

彼らはいつもおなかがペコペコ。
けれど、見つけた魚はいつも11等分。
これじゃあ、お腹いっぱいにはなりません。

そこで11ぴきのねこは、はるか遠い湖までやってきます。
そこには「怪物みたいに大きな魚」がいると言うのです。
11ぴきのねこは、いかだを作り、帆を張り、なわも積んでいざ出発!
さあ、どんな魚が出てくるというのでしょう?

馬場のぼるさんの大人気絵本「11ぴきのねこ」シリーズの記念すべき第1作目がこの作品。彼らに名前はなく、ただの「のらねこ」たち。だけどなんて魅力的な主人公たちなのでしょう。「お腹いっぱい食べたい」その思い一つでどんな困難にもニャゴニャゴ―っと一致団結。体を張り、知恵を絞り、作戦を実行していくのです。

さて、11ぴきのねこの前に立ちはだかるのは想像を絶する大きさの怪魚。
まるで歯が立ちません。
だけど、そんなことじゃ諦めきれないのが彼らの持ち味。
思いもよらない作戦を考えつき……。

あっと驚く最後の展開は、この絵本最大のお楽しみ。
読んだ途端に彼らのことを大好きになってしまうのでした。
(シリーズはまだまだ続くのでご安心を)

■読者の声

一致団結!
11ぴきのねこ達の記念すべき第一作目、お腹いっぱい魚を食べる為というねこ達らしい理由で、大きな魚を求めての冒険が始まります。
作戦会議をしたりで一致団結し、何度も挑戦する姿は微笑ましく、「はやくかえって みんなにみせてやろう」「それまでは ぜったいに たべないこと!」と言いつつ、ちらっちらっと後ろを見るねこ達はほんとに愉快で憎めません。
そしてみんなみんなたぬきのおなかと、これまたねこ達らしい納得のオチに大満足です。

息子はとらねこ大将に一目置いてるようで、どこで何をしてるか、毎ページ注目しています。

お気に入りの場面
娘:11ぴきみんなみんなたぬきのおなか
息子:とらねこ大将がほらがいのまくらをけとばす場面
僕:一致団結するねこ達、愉快で憎めないねこ達
(四パパさん 30代 パパ 大阪府 女の子7歳、男の子5歳

シリーズ2作目、間の抜けた11ぴきのねこたちの愛らしさが最高!

11ぴきのねことあほうどり

11ぴきのねこたちが、コロッケ屋をはじめます。
「さあ、できたてのコロッケはいかが」
コロッケ屋は大繁盛! ねこたちは毎日せっせとコロッケをつくります。

ところが、そのうちに少しずつ売れ残るようになり、ねこたちは毎晩コロッケを食べ続けることに。今日もコロッケ、明日もコロッケ。
「あー もう コロッケはあきたよ」

ねこたちは、思うのです。
「おいしい鳥の丸焼きがたべたいねえ」「たべたいねえ」
そこへやってきたのが…なんと一羽のあほうどり!

旅の途中だというあほうどりは、コロッケをわけてくれないかと頼みます。
11ぴきのねこたちはというと…目をピカピカ輝かせています!!
「ニャゴ ニャゴ」「シーッ」
あほうどりくん、大丈夫?彼は無事に家に帰れるのでしょうか。

馬場のぼるさんによって1967年に誕生した、とらねこ大将と10ぴきの仲間の愉快な冒険物語「11ぴきのねこ」は、50年以上経った今も愛され続けているシリーズです。本作『11ぴきのねことあほうどり』は2作目。あまりにも美味しそうなコロッケが、子ども達の心に鮮烈な印象を残す人気の1冊です。

いつもお腹を空かせ、欲深くて、ちょっとずるいねこたちと、疑うことを知らない純心なあほうどりのやりとりを、読者は緊張しながら見守ります。ところが、物語は意外な方向へと大きく転換していくのです!(そこから、子ども達が何度読んでも笑い転げるあの名シーンへとつながるんですね。1わ、2わ、3ば、4わ……)

やり込めているようで、やり込められる。狙っているようで、全然違う展開へとすすんでいく。どこか間の抜けた11ぴきのねこたちの愛らしさが、シリーズ全体を笑いと温かい雰囲気で包みます。

■読者の声

シリーズの中ではダントツ一番
11ぴきのねこシリーズはオチがなかなかシュールでいつも面白いですが、中でもコロッケの美味しそうな感じとか、あほうどりのしゃべりとか、巨大あほうどりの登場とか、個人的には間違いなくシリーズ最高峰です。
もう少し大きくなって数が理解できるようになったら、「3こが2つ」の面白さもわかってくれるかな・・・・長く楽しめそうな予感です。
私自身も幼い頃大好きだった思い出があります。やはり、記憶に残る本はいつの時代も逸品です。
(ぎんにゃんさん 30代 ママ 京都府 女の子3歳、男の子1歳)

勝手気ままな11匹のねこたちの、家をめぐる珍騒動!

11ぴきのねことぶた

11ぴきのねこは一件のあばら家を見つけ、勝手に住み家にしてしまいます。そこに、「ここは、ぼくのおじさんの家だ」というぶたがやってきます。家をめぐる珍騒動。

■読者の声

懲りない ねこたち

しかしまぁ…と呆れるほど、勝手な ねこたちなのです。
でも、なんというか、ワガママという感じではなく、感情のままにというか、要するに正直なのです(笑)
「こっちがいい!でもやっぱり、そっちがいい!!」そんなカンジです。

このお話は、たまたま見つけた家に勝手に住みつき、持ち主が現れても、立札まで立てて、じぶんたちの家だと主張。
しかたかなく、持ち主は、隣に家を建てる。
手伝ってあげたら、思いのほか素敵な家になったので、こっちがいい!と(笑)

ご心配なく。
勝手な ねこたちは、ちゃーんと、イタイ目にも遭うのです。
でも、どこまでも懲りなくて、どこまでもめげない!
そんな11ぴきのねこたち、ダイスキです!

(しゅうくりぃむさん 40代 ママ 大阪府 女の子7歳)

子どもたちから根強い支持を集めるシリーズ第4作目!

11ぴきのねこふくろのなか

ねこたちの行く先々に「花を取るな」「橋を渡るな」など禁止の立て札が。でも、ねこたちは花を取り、危険な橋を渡って、「入るな」と書いてある大きな袋に入ってしまいます。

■読者の声

こども爆笑!
こどもが保育園で読んでもらって気に入った作品です。帰宅後、こんなおもしろい絵本を読んだと、楽しそうに説明してくれました。家に同じ本があったので、出してあげると喜んで「読んで!」と。
読んであげると爆笑連発。その後パパにも「読んで」と持っていき、繰り返し何度も読んでもらっていました。気に入った絵本だったので、パパとも共有したかったようで、読み進めるパパの反応をニヤニヤと見ながら絵本を楽しんでいました。
ストーリーは、えんそくにいった11ぴきのねこが、「花をとるな」とか「木にのぼるな」などの立て札を見つけるんですが、それをことごと破っていきます。それは怪物のワナだったんですね。怪物に捕まって働かされる11ぴきのねこですが、作戦を考えて怪物をやっつけます。
確かにとってもおもしろいストーリー。こどもが気に入るのも納得の一冊です。禁止されると、ついしたくなっちゃう。人間の心理ですね。2歳の弟はまだ全部理解はしていないかもしれませんが、お姉ちゃんがケラケラ笑っているので一緒に笑って、読み終わるとお姉ちゃんと一緒に「もう一回!」とリクエストしていました。
(げがんさん 30代 ママ 奈良県 女の子4歳、男の子2歳、男の子0歳)

人気キャラ・宇宙ネコが登場するシリーズ第5作!

11ぴきのねことへんなねこ

なんと宇宙ネコが登場するシリーズ第五作。11ぴきのねこが魚釣りをしていると、水玉模様のへんなねこがあらわれました。ねこたちは気になって気になって後をつけますが…。

■読者の声

今回も(笑)

親子で大好きな11ぴきのねこシリーズ。
今回は水玉模様のねこが登場します。へんなねこ…と呼んでいましたが、なんとみずたまくんは宇宙ねこだったのです。
宇宙ねこだと聞いて、11ぴきのねこが黙っているはずありませんよね。今回も色々たくらみ始めます。
もちろん結果は(笑)なんですが、めげないその心にあっぱれ(笑)

4歳の息子は「ケチャップ、おおさじ6ぱい」が耳に残ったようで、後日私が料理中「ケチャップケチャップ…」と言いながら使おうとしていたら「ケチャップおおさじ6ぱい?」と横から言われました。

11ぴきシリーズは私も子供の頃から読んでいた絵本です。そんな絵本が、自分の子供たちともう一度楽しめるのは本当に嬉しいですね。
改めて、全冊そろえたいなぁと思ってしまいます。

(環菜さん 20代 ママ 宮崎県 男の子6歳、男の子4歳)

シリーズ最終作は、恐竜が登場して大団円!

11ぴきのねこどろんこ

ねこたちが山を歩いていると、なんと恐竜の子どもが沼でどろ遊びをしています。恐竜の子と11ぴきは、たちまち仲良くなります。ラストはとってもほのぼの。

■読者の声

どろんこ
子どもたちの大好きな11ぴきのねこのシリーズ。
この本には恐竜もでてくるから長男も次男もワクワクしていました。
読んであげるとゲラゲラ笑い声が続きます。
ねこたちがどろんこになってしまうシーンが特にお気に入り。
楽しくて、ちょっとしんみりしてしまう、そして最後はまた楽しくなって終わる素敵な物語です。
(ハラトモさんさん 30代 ママ 千葉県 男の子6歳、男の子3歳)

全巻6冊のセットもどうぞ!

11ぴきのねこシリーズ(6冊セット)

”とらねこ大将”ひきいる11ぴきのねこたちの愉快な冒険物語。
好奇心旺盛で、欲張りで、ちょっとずるくて、
そのくせどこか間の抜けたねこたちは、いつの時代も、子どもたちの人気者。
親子2代にわたって楽しまれているロングセラー絵本です。

全巻6冊がセットになりました。

『11ぴきのねこ』グッズも色々揃っています!

>>「11ぴきのねこ」グッズはこちら

 

『11ぴきのねこ』シリーズに出てくるねこたちは、とっても愛嬌あるキャラクター。だから、絵本の中でも、グッズになっても、とにかく可愛いのです。ぬいぐるみ、雑貨、ステーショナリー、そしてファッションまで人気のグッズが勢揃い!

絵本と一緒に、ぜひコレクションしてくださいね。

インタビューもぜひどうぞ

佐藤英和さんインタビュー

『11ぴきのねこ』シリーズの発行元であるこぐま社創業者であり、現在相談役の佐藤英和さん。馬場のぼるさんと共に「11ぴきのねこ」シリーズを作り上げた編集者です。

『11ぴきのねこ』が生まれた経緯や、29年をかけ6冊を描き上げた馬場のぼるさんへの思いを伺ったインタビューも、ぜひご覧ください。

『11ぴきのねこ』たちの魅力が詰まったこちらの本もぜひどうぞ!

国際児童図書展エルバ賞受賞、伸ばすと3メートル近くなるパノラマ絵本!

改訂版 絵巻えほん 11ぴきのねこマラソン大会

伸ばすと3メートル近くなる、パノラマ絵本です。文章は全くなし。細部まで描きこまれた絵を、想像力を働かせながら見ていくと「物語」が見えてきます。

復刻版 絵巻えほん 大型 11ぴきのねこ マラソン大会

アコーディオン式にたたまれ、絵だけでストーリーが展開されるユニークな絵本。
1992年から改訂版として出版し続けていますが、この絵本の醍醐味として、大型の方が良かった!というお声をたくさんいただいておりました。そこで今年、馬場氏没後10年を記念して、1984年刊行時の大きな判型で今回、限定復刻出版することになりました。1985年、イタリアボローニャで開催された国際児童図書展でエルバ賞も受賞。
国境を越えて子どもたちの心をとらえた楽しい絵本です。

■読者の声

シリーズファンの子におすすめ!

11ぴきのねこシリーズは好きなので、この絵本も娘と一緒にわくわくしながらページを開きました。

絵巻えほんとはめずらしく、広げるとかなりの長さになります。マラソンコースをたどりながら隅々まで眺めるのが楽しかったです。文字がないのでさまざまなシーンを見て自分でお話を作ってみたり、11ぴきのねこをよく知っている子なら、ここでこんなふうなお話になりそうだよねと想像できるのもおもしろいです。

シリーズのファンの子におすすめです☆

(ouchijikanさん 40代 ママ 東京都)

11ぴきのねこで遊ぼう!

1枚1枚の札がまるで1冊の絵本のような、特別なかるた

11ぴきのねこかるた

「おおきな あほうどり 11わあっ」「のうある ねこは ひっかかない」など、「11ぴきのねこ」の絵本を読んだことがある子もない子も楽しめます。

■読者の声

一枚一枚が絵本のよう
馬場のぼるさんが亡くなったと聞いて、どうしても私が欲しくて購入しました。
でも、子供達の方が楽しんでいます、当然ですが。
字が読めない子供でも、これはとれます。我が家では当時まだ字が読めなかった次女の方が、一生懸命やっていたかんじです。絵が如実に読み札を表しているので、見ているだけでも楽しいです。これは、とらねこさんだね、とかこれはあほうどりのお話だね、、など。

馬場さんの作品を知らなくても、絵がかわいいので、贈答品にももってこいだと思います。
(セルバさん 30代 ママ 東京都 女の子6歳、女の子5歳、男の子0歳)

ねこたちと一緒に大きな魚を捕まえる大冒険ができるすごろく!

11ぴきのねこすごろく

大人気絵本「11ぴきのねこ」シリーズにすごろくが仲間入り!
はらぺこのねこたちと一緒に大きな魚を捕まえる大冒険に出よう。最初にゴールして“たぬきのおなか”になれるのは誰かな?

●広げると横1メートルになるのでみんなで一緒に楽しめます。
●ニャゴニャゴカードを引くと、おっとびっくり思いがけない大逆転が?!
●コマも11ぴき!どのねこにしようかな?

入っているもの
すごろく(おもて面のみ)
コマ×11個
サイコロ×1個
ニャゴニャゴカード×16枚

■読者の声

家族で楽しめるのが魅力的
すごろくって家族で楽しめるのがいいですよね。保育園ではお友達同士でも楽しんでいます。いろんなすごろくがありますが、絵本から飛び出してきた11ぴきのねこちゃんたちがかわいくて楽しさも2倍です!贈り物にもいいですね♪
(☆うさこ☆さん 30代・ママ 男の子0歳)

馬場のぼるさんが描く、言葉遊びの絵本

馬場のぼるさんは、言葉遊びの絵本もたくさん出版されています。

ユーモアあふれるイラストに、遊び心満点の言葉たち。

日本語の楽しさ、面白さを感じられる馬場のぼるさんの言葉遊びの絵本を、ぜひお子さんと一緒に読んでいただければと思います。

松岡享子さんとのコンビで織り成す、ユーモラスな言葉遊びの絵本

かえるがみえる

子どもの頃、「かえるが かえる」というダジャレを楽しんだご記憶ありませんか? そう! この絵本には、かえるたちの楽しいことば遊びがいっぱいです。
そして見どころは、そんなダジャレの形式を繰り返しながら、「かえるが みえる」、「かえるに あえる」と、どんどんストーリーがつながっていくこと。

イラストも効果的で、最初一匹だったかえるが、増えたり関係しあったり、まるで鳥獣戯画のように、右に向かって展開します。「かえるが はえる」「かえるが ふえる」と、ページをめくるごとに、おやおや? というシチュエーションも。作者、まつおかきょうこさんのユーモアのセンスが光ります。

馬場のぼるさんによるイラストも一品です! ユーモラスな表情のかえるたちを見れば、一目で何が起っているかわかるので、新しいことばを知るのが楽しくてたまらない子どもたちにぴったりの一冊。読み聞かせしても、きっと盛り上がることでしょう。

■読者の声

変化球もあり

小学生の教科書に出てきそうな、同音異義語がずらり。
馬場さんのイラストとあいまって、ほのぼの、不思議な世界が広がります。

「かえるがふえる」のページでは思わず息子と笑ってしまいました。
「かえるにべぇる」はちょっと変化球でしたね。

語呂がいいと、言葉ってどんどん覚えられますね。

(ミキサー車さん 40代 ママ 愛知県 男の子2歳)

ただの「しりとり」じゃない!遊び心いっぱいの楽しい絵本

ぶたたぬききつねねこ

楽しそうにダンスする、ぶた、たぬき、きつね、ねこ。ユーモアたっぷりのイラストで、しりとりが展開していく楽しい絵本です。

最初は、「おひさま」。静かな朝から始まり、「まど」、「どあ」…ページをめくると、「あほうどり」。ねぼけた顔のあほうどりが登場するところで、何か普通でない展開になる予感が。でも、「りんご」、「ごりら」、「らっぱ」、と、子どもたちにおなじみのものが続き、そして「ぱいなっぷる」が、ごりらが吹くラッパからポーンと飛び出て来るイラスト。なんでもない単語なのに、イラストでクスクスと笑わされてしまうのがこの絵本のすごいところ。馬場のぼるさんの遊び心が、ページをめくる度にどんどんあふれていきます。

最後に、「ぶた」、「たぬき」、「きつね」、「ねこ」が勢揃い! おそろいの「コート」を着て、さあ、みんなでどこに行くのかな? 子どもたちと声を出しながら読むと楽しい一冊です。

■読者の声

ユーモア溢れるしりとり絵本

馬場のぼるさんが大好きで読みました。
しりとり絵本だとは知っていたので、絵を楽しむ感じかなとストーリーには特に期待はしていなかったのですが、さすがは馬場のぼるさん!
ただのしりとりも、馬場のぼるさんが描くと、こんなにもユーモラスになるんですね。
特に、七面鳥が焼き鳥を見つけて、一目散に逃げていくページは笑ってしまいました。
小さい子には勿論ですが、シュールなものが好きな小学生なんかも十分に楽しめる絵本だと思います。

(tori.madamさん 30代 ママ 大阪府 女の子7歳、女の子4歳)

馬場のぼるさんが昔話を描くと、こうなる!

馬場のぼるさんは、昔話や世界の名作を描いた絵本も数多く手掛けています。

みんなが知っている有名な昔話が、馬場のぼるさんの手にかかるとどんな作品になるのでしょうか……?

今までにない昔話の世界を、どうぞお楽しみください。

はなさか爺さんの隣りに住む「いじわる爺さん」から見たお話!

となりの花さかじじい

一見、普通の昔話と思いきや、いじわる爺から見た「となりの花さか爺」の話。作者ならではの視点を感じる再話が面白く、隣を羨む人間のおかしさや悲哀が漂います。スタンダードのものと比べてお楽しみください。

■読者の声

待ってました!
昔から馬場のぼるさんの大ファンでこのお話も大好きでしたが
残念ながら手元になくすでに絶版となっていて、中古品もずいぶん探しましたが
手に入りませんでした。

先生が亡くなった時に「もしかしたら追悼の復刊があるかも・・・・」などと
不謹慎な事まで考えました。

でもまた再版されてうれしくてたまりません。
となりのおじいさん側からのお話ですが、確かに歌の通りの「いじわるじいさん」
なんですが馬場先生の手にかかるとなんだかにくめない。
ラストも厳しくお仕置きされたわけではなく「うわー!」という感じで
ほっとします。

馬場先生の「ももたろう」もなんだかのんびりしていて大好きです。
(UNA2さん 40代 ママ 静岡県)

誰もが知る「桃太郎」を馬場のぼるさんが描くと、こんなに新鮮なお話に!

ももたろう

馬場氏らしく、主人公は気は優しくて力持ちの寝太郎型の桃太郎。日本の代表的な昔話を、馬場氏がゆったりと自然なタッチで描く、幼い子にも楽しめる絵本です。

■読者の声

馬場式ももたろう!?
このももたろうは、私たちが知っているももたろうとは
一味違います。かしこくて勇ましくて優等生みたいな桃太郎像が一般に広まってますが、実はものぐさ太郎や寝太郎型といわれる桃太郎の話の伝聞も残っているそうです。
登場するももたろうは、ものぐさなどちらかというと勇者には向かない性格の桃太郎です。
でも、なんか親近感がわいてよかったですね。桃太郎を読んで新鮮さを味わったのは初めてです。
(ななみやさん 20代・ママ 女の子3歳)

馬場のぼるさんの創作絵本

『11ぴきのねこ』シリーズの他にも、馬場のぼるさんが生み出した素敵な絵本がたくさんあります。

ここで、その一部をご紹介します。

どれも、とても魅力的な絵本です。

気になる作品を、ぜひ一度手に取ってみてくださいね。

 

懐かしくてあたたかい「くまのまあすけ」シリーズ

30年以上の時を経て、馬場のぼるさん生誕90周年の記念に復刊!

くまのまあすけ

ある天気のいい日。
こぐまのまあすけが、はらっぱであそんでいると、風にのって風船がふわふわふわ…と飛んできました。
「こっちへ とんでこい とんでこい。もうすこしで とれるぞ。」
風船を追いかける、まあすけですが…。
切り株につまずいて、すってーん。
風船をつかまえることができません。

まあすけは、風船がほしくてしょうがありません。
木にのぼって、また風船が飛んでくるのを待っていると、とおりかかったぶたのおじさんから、大根の見張り番をたのまれます。
ぶたのおじさん、畑にわすれものをしてきたんですって。
引き受けたまあすけですが、むこうから風船をもった子たちがやってきて…
「もう1こ、木にひっかかってるよ」といいます。
まあすけ、どうする?

大人気「11ぴきのねこ」シリーズの作者、馬場のぼるさんの、何ともほのぼのするお話。
大根の見張り番をするとおじさんと約束したからには、ちゃんと約束をまもろうとするまあすけ。
いつ飛んでくるかわからない風船を、木の上でのんびり待つ、まあすけ。
素直でマイペースなまあすけの姿は、子ども心にぴったりとはまります。
1980年に刊行されたこんなにかわいい絵本があったのですね。

幼い子どもがもつ、なにげない優しさやユーモアが、ほのぼのと伝わってくる絵本。
馬場のぼるさんが描く絵ののびやかなタッチに心癒されます。
読み終えて、にっこり。親子で読むひとときにおすすめですよ。

■読者の声

のどかな風景いやされます
馬場のぼるさんの、ふわふわっとしたのどかな絵に癒されます。
風船、どこから飛んできたんでしょうね。
ごりらのおじさん、上手くキャッチして、まあすけにくれるのか?と思ったら、自分のこどもがいました(笑)残念。
大根の番をしている時に、2度目のチャンスが、、。
ついてないですが、努力努力。
最後は努力が実を結んで、両手にお土産!!良かったです。
初版1980年なのですね。
まあすけのお話が、新しくなって嬉しいです。
(capellaさん 60代 じいじ・ばあば 大阪府)

『くまのまあすけ』シリーズ、こちらもどうぞ!

遺作となった、作者そのままの優しいアオさんのお話

ぶどう畑のアオさん

夢の中で見たぶどう畑を本当に見つけたアオさん。けれどもおいしそうなぶどうを、オオカミが一人占めしようとして。遺作となった、作者そのままの優しいアオさんのお話。

■読者の声

やさしい気持ちに
とても心温まるお話です。
昨年開かれた原画展で、アオさんの原画を見ました。とってもすてきで
原画が忘れられません。「ぶどう畑のアオさん」の名前の通りぶどう色とアオ色がとってもすてきでした。
心優しいアオさんに、ほっとするストーリー。さすが馬場さんだなと思いました。
(ちょこちょこチップさん 30代 ママ 埼玉県 女の子0歳)

愉快な山男の口調がクセになる、馬場のぼるさん絵本第一作

きつね森の山男

平和とふろふき大根を愛する山男が、いつのまにかきつねと殿様の争いに巻き込まれてしまいます。お話は二転三転して、ふろふき大根が思わぬハッピーエンドに導きます。馬場のぼるの絵本第一作。

■読者の声

山男のしゃべり方が良い!

この本も、馬場のぼる先生の本の中で,何度読まされたか分からないほどの人気の本です。お話は,寒がりやのお殿様が、いつの日か,自分をきつねの毛皮で頭からつま先まで身ぐるみたいと思うところから,きつね狩りをたくらみ、戦国時代のような戦がきつねとの間に始まりますが,そこへひょんな事に、きつね群に加わる山男。しかし、山男の一番の優先順序が、みそをつけたふろふき大根を食べる事でした。そしてお話は。。。実に愉快な山男の口調と,ストーリーの展開が,よんだ人をほのぼのとさせてくれる、子供たちの大好きな本のひとつです!

(クレアパンちゃんママさん 40代 ママ その他 女の子6歳、女の子2歳)

絵本を卒業したお子さんに読んでほしい、馬場のぼるさんの幼年童話

たらふくまんま

たらふく山に住むたらふくまんまという名の山男は、大変な大食らい。腹ペコになると村に来て、勝手に村人の家のご飯を食べてしまうので、みんな大弱り。そこへ、退治してやろう、という医者が現れ・・・。

■読者の声

食べすぎ注意!
年長の友人が、ひげぼうぼうの友人に向かって「たらふくまんまみたい。」と言っているのを聞き、「たらふくまんまって何だっけ?」と考えていた時、この本を見つけました。
半世紀以上前の学習雑誌の連載漫画が、70年代に絵本として出版され、さらにそれが復刻されたんですね。
村の食べ物を食べ尽くすたらふくまんまですが、村の人のために力を発揮して岩を砕き、殿様に気に入られ家来になり、めでたし、めでたしです。
児童書を読み始める低学年のお子さんはもちろん、子どもの頃読んだ「たらふくまんま」が懐かしいという世代の方にもお薦めです。
(みいのさん 50代 ママ 東京都 女の子15歳)

ファン必携の作品集

こんなに素敵な作品を生み出してきた馬場のぼるさんとは、一体どんな人なのでしょうか?

馬場のぼるさんのことをもっと知りたいあなたには、秘蔵の絵と独特の語り口が魅力的なエッセイを収録した作品集もぜひどうぞ!

54枚のねこの絵と、16篇のエッセイ。ファン必見の一冊!

馬場のぼる ねこのせかい

『11ぴきのねこ』をはじめ楽しい絵本をたくさん描いた漫画家、馬場のぼる氏の美しい画集です。
ワイン好きのねこから、富嶽三十六景の富士山に登るねこまで、54枚の絵に描かれたねこたちは、
のんびり、ほのぼの、どこかユーモラス。少年時代の回想や、なぜねこが「11ぴき」になったのか、
など独特の語り口が魅力的な16篇のエッセイも綴られています。ファン必見の一冊!

■読者の声

素敵な世界を堪能!
独特な猫を描く馬場のぼる氏の画集です。
それに加えて、馬場氏の生い立ちや日常などが、語りかけるような文章で添えられています。

たくさん登場する猫たち、色々なスタイル、そして、国籍色々、ユーモアたっぷりで、どの猫たちの表情も柔らかく、みる者の心を癒してくれます。
本物そっくりの猫を見ながら、『どうも描きにくいねぇ、こういうネコは。』の一枚には、思わず笑ってしまいました。
大好きな11ぴきのねこたちの、『11ぴき』の由来も知ることができました。何度も、繰り返し見たい一冊です。
(おしんさん 40代・ママ 男の子23歳、女の子21歳、男の子18歳)

ラフスケッチや子ども時代に書いた絵、エッセイ等を収録したファン必携の一冊!

馬場のぼる ねこと漫画と故郷と

誕生から50年を経ても少しも色あせない魅力を放つ「11ぴきのねこ」シリーズ。その生みの親、馬場のぼるのスケッチブックや絵画、エッセイ等を収録したファン必携の一冊。
「11ぴきのねこ」のラフスケッチや子ども時代に書いた絵、はたまた親交深かった手塚治虫とのエピソードなど今まで見ることのできなかった貴重な資料も満載。馬場のぼるワールドを心ゆくまで堪能できること間違いなしです。

■読者の声

馬場のぼるワールド
「11ぴきのねこ」シリーズが好きなので読んでみました。
馬場のぼるワールドが堪能できてよかったです。
ラフスケッチ、漫画、作者のこと等々、いろいろと語られていておもしろかったです。
手塚治虫先生と同世代で仲良しだったんですねー。手塚治虫漫画に馬場のぼる先生が出演しているのだとか。
馬場のぼるファンの方に。
(みちんさんさん 30代・ママ 女の子6歳、女の子4歳、女の子0歳)

読むものすべてを笑顔にする魅力の秘密は

読むものすべてを笑顔にする、馬場のぼるさんの作品たち。

その魅力の秘密は、馬場のぼるさんの優しいお人柄にあるのかもしれません。

ユーモラスで温かく、優しさが伝わる馬場のぼるさんの作品は、これからも世代を超えて読み継がれていくことでしょう。

おうちで、園で、学校で、お子さんとの時間を笑顔溢れるものにする馬場のぼるさんの作品を、ぜひお子さんと一緒に読んでみてくださいね。

編集協力・執筆:洪愛舜(ほんえすん/ライター・編集者・絵本作家)

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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