【今週の今日の一冊】ちょっとひと休みしませんか? コーヒーとお茶の絵本特集!
今週から10月が始まりますね。中でも10月1日は記念日がたくさんある日なのですが、絵本ナビ編集部では「コーヒーの日」(※)に注目し、今週はコーヒーの絵本を中心に、コーヒーとお茶の魅力が伝わってくる絵本を集めてみました。
朝のスタートの一杯に、家事や仕事の合間にホッとひと息つきたい時に、また誰かとの楽しいおしゃべりの傍らにそっと寄り添ってくれるコーヒーやお茶の存在。今週は、お気に入りの飲み物をお供に、絵本を開いてみませんか。
※「コーヒーの日」
東京都中央区日本橋箱崎町に事務局を置き、コーヒー消費の更なる拡大とコーヒー業界の一層の発展を目的に活動する一般社団法人・全日本コーヒー協会が1983年(昭和58年)に「コーヒーの日」を制定。
日付は国際協定によって定められた「コーヒー年度」の始まりの日であることから。また、コーヒー豆の収穫が終わり、新たにコーヒー作りが始まる時期、コーヒーの需要が高まる時期でもある。
この日は「国際コーヒーの日」(International Coffee Day)でもある。飲料としてコーヒーの普及を促進し、祝典を行う記念日であり、世界中でイベントが実施される。
(雑学ネタ帳「今日は何の日」より)
2024年9月30日から10月6日までの絵本「今日の一冊」をご紹介
9月30日 あるコーヒー屋の味に心うばわれたオオカミは…
月曜日は『かんばんのないコーヒーや』
ふらりと入った看板のないコーヒー屋で飲んだコーヒーの味に心をうばわれ、それからはコーヒーのことしか考えられなくなったオオカミくん。自分でもあの味を出したいと、勉強し、研究し、いろいろやってみては失敗し……、気がつけばいつしか年月は流れ、オオカミくんのコーヒー屋さんには、たくさんのお客さんがやってくるようになりました。日本のどこかにじっさいにあるコーヒー屋さんをモデルにしたお話。
10月1日 世界中のかけがえのない朝に。本日「コーヒーの日」
火曜日は『ランベルマイユコーヒー店』
コーヒーとともに日々を刻む、すべての人たちへ。
京都の老舗喫茶店「六曜社」のマスター、オクノ修の名曲に触発され、
画家のnakabanが10年以上温め続けた作品、ついに完成。。
10月2日 コーヒーは元気が出る薬だった?
水曜日は『知りたい食べたい熱帯の作物 コーヒー』
コーヒーは元気が出る薬だった?豆というけど豆じゃない?アラブから世界へ広がり植民地で栽培された歴史、コーヒーの味と香りを左右する焙煎・ひき方・いれ方の秘密、私達の食卓に届くまで。自分で育てて味わおう。
読者レビューより
コーヒーというと、媒染されたこげ茶色の豆を想像しますが、この本ではまず、赤い実の状態のものを紹介しています。
コーヒー豆と呼ばれるものは実は種で、この赤い実に入ってるよ!
コーヒーの実「コーヒーチェリー」は食べると元気になるよ!という驚きの事実。
どんな味がするのかよく分かりませんが、とっても食べてみたくなりました。
コーヒーの栽培方法、収穫後の豆の焙煎法も丁寧に紹介されていますし、世界でコーヒーがどのように飲み始められ、現代のコーヒーへと発展していったかも、とても分かりやすく書かれています。
とても読みやすくて、興味惹かれる一冊です。
(hime59153さん 40代・ママ 男の子10歳)
10月3日 くまさんが大事にしている朝一番のお茶の時間
木曜日は『パンやのくまさん』
しっかり仕事をするパンやのくまさんの1日
パンやのくまさんは、朝早く起きて、パンやパイ、お誕生日のケーキを作ります。パンがほかほかに焼きあがると、車にパンをつみこみ売りに行きます。パンが売れると、次はお店に帰りお店番。仕事が終わると、お店の奥の家に帰って、暖炉の前で晩ごはんを食べ、今日いただいたお金を数えた後、2階に上がって眠るのです。こうして淡々と、そしてきっちりと、パンやさんの仕事をこなすくまさんの絵本です。
読者レビューより
我が家は小さなマジメなパン屋さんです。
このくまさんのように。
パン屋さんの絵本はたくさんあり、職業柄相当たくさん読みました。
その私らパン屋夫婦が一番好きなパン屋さんの絵本が、まさにこの本です。
パン屋というのは、決しておしゃれでも派手でもなく、
毎日毎日朝早く起きて、丁寧に丁寧にパンを焼く。
お客さんが来てくれたことに感謝して一日を終える。
それだけなんです。
パンを焼くことは、生きることです。
息子も1才くらいからこの絵本が好き。
小学生になってもう絵本を読まない年だけど、この絵本だけはどうにも手放すことができません。
(Tamiさん 40代・ママ 千葉県 男の子8歳)
10月4日 「いらっしゃい」とどうぶつたちにさそわれて…
金曜日は『もりのおくのおちゃかいへ』
雪の朝、キッコちゃんは森のむこうにあるおばあちゃんの家へケーキを届けに出かけます。ところが、途中で転んでしまい、ケーキはぺしゃんこに。泣くのを我慢しながら森のなかを歩いていくと・・・見たことのない館にたどりつきました。そっと窓をのぞいてみれば、沢山の動物たちがおめかしして、お茶会を開いているではありませんか!
読者をふしぎな体験へ誘う、とっておきの絵本です。
読者レビューより
小さい頃、私にとって「おちゃ」という言葉は特別でした。
普段はご飯の時も牛乳を飲んでいるような子でしたが、
『3じのおちゃにきてください』『おちゃのじかんにきたとら』などなど、
うっとりとして読んでいました。
世の中には、牛乳とは違う「おちゃ」という素敵な世界があるんだ、と思いながら。
この絵本を読んだら、そんな当時の特別な気持ちがよみがえりました。
キッコちゃんが迷い込んでしまった動物たちの「おちゃかい」。
みんなとびきりのお洒落をして、音楽を楽しみ、温かいお茶とケーキが待っている。
これ、これ!私が夢見ていたお茶会!
あぁ、子どもの頃の私に読ませてあげたい。きっと自分がここに迷い込んだ時の練習をする。
そして、必ず、見開きケーキのページで息をのむ!(だって、今の私もハッとしたもの)
息子がもう少し大きくなったら一緒に読もうと思っていますが、息子にこのときめきわかるかしら。
(一郎太さん 30代・ママ 東京都 男の子1歳)
10月5日 「とっておきのコーヒーをごちそうするよ」
土曜日は『モカとまほうのコーヒー』
『ぴっぽのたび』から10年の節目に、思いを込めて描き上げるファンタジー絵本
多くの読者に愛されてきた、モカシリーズ最新作。
主人公のモカが、日常に疲れた青年を思いやりたっぷりのコーヒーで励ます物語『モカと幸せのコーヒー』のクライマックスには、予想もしない展開が待っていました。それから数年後という設定で、モカがふたたび姿を現します。今回、モカのコーヒーは彼をどんなふうにハッピーにするのでしょう。たくさんのコーヒーが登場しますよ。『モカと幸せのコーヒー』の続編として、あわせてお楽しみください!
読者レビューより
以前、前作の『モカと幸せのコーヒー』を読んで、とっても癒されたので、続編が出てる!と嬉しくなりました。
愛情たっぷりのコーヒーでみんなをハッピーにするバリスタのモカが、時と場合に応じたコーヒーをチョイスしてくれます。
読むだけでコーヒーブレイクしたような気持ちになれる作品。
気分に合わせて、1ページずつゆっくり楽しめるのがいいなと思いました。
大人へのプレゼントにしても喜ばれそうです。
(クッチーナママさん 40代・ママ 女の子20歳、女の子17歳、男の子14歳)
10月6日 「お茶の時間にご一緒させていただけませんか?」
日曜日は『おちゃのじかんにきたとら』
ソフィーとお母さんが台所でお茶の時間にしようとしていました。すると突然、玄関のベルが鳴り……、そこにいたのは毛むくじゃらの大きなとら。「ごめんください。ぼく、とてもおなかがすいているんです……。お茶の時間にご一緒させていただけませんか?」。とらが礼儀正しくお願いすると、「もちろんいいですよ」とお母さん。こうして、ソフィーたちはとらと一緒にお茶をいただくことになりました。でも、とらは大きいし、おなかをすかせていたので、テーブルの上のサンドイッチやパン、ビスケット、ケーキだけでなく、家にある食べ物をすべてをたいらげてしまい……。
読者レビューより
「おちゃのじかん」という海外の風習をベースにしたものがたり。
お茶とクッキーとケーキとサンドイッチがならぶお茶の時間。
牛乳屋さんや雑貨屋さんが配達にきてくれる、という風景も
身の回りにはないので、こどもたちには新鮮だったようです。
おかあさんも、おんなのこも、とても素敵な色使いの服を着ていて
デザイン的にも見ていてたのしいです。
買ってしばらくは「おやつの時間」が「おちゃの時間」になりました、笑。
(OKIREMさん 30代・ママ )
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慌ただしくなりそうな新しい月の始まり。コーヒーやお茶を片手に絵本を開いて、ときどきひと休みしませんか。
選書・文:秋山朋恵(絵本ナビ副編集長)
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