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第31回「日本絵本賞」受賞作品決定!大賞は『ある星の汽車』『いま、日本は戦争をしている:太平洋戦争のときの子どもたち』

第31回「日本絵本賞」の最終選考会が4月23日に行われ、4点の受賞作品が決定いたしました。1年間に日本で出版された絵本の中から、特に優れた絵本に「日本絵本賞大賞」、優れた絵本に「日本絵本賞」、翻訳絵本の優れた絵本に「日本絵本賞翻訳絵本賞」を授与するものです。「第31回日本絵本賞最終候補絵本」30点(うち翻訳絵本9点)も公開されていますので、合わせてご覧ください。

「日本絵本賞」とは…

公益社団法人全国学校図書館協議会では、絵本芸術の普及、絵本読書の振興、絵本出版の発展に寄与することを目的として、優れた絵本を顕彰する「日本絵本賞」を1995年より実施しています。これは、1年間に日本で出版された絵本の中から、特に優れた絵本に「日本絵本賞大賞」、優れた絵本に「日本絵本賞」、翻訳絵本の優れた絵本に「日本絵本賞翻訳絵本賞」を授与するものです。

選考は、全国学校図書館協議会の絵本委員会(常設)において、全国学校図書館協議会図書選定で合格した新刊絵本の検討・評価を重ね、「日本絵本賞最終候補絵本」を選びます。次に、作家、画家、絵本研究者、美術評論家など、主催者が委嘱した最終選考委員により、最終選考会を行い、授賞を決定します。

今回は2025年1月から 12月までに刊行された絵本の中から、全国SLA選定委員会で選定された絵本834点(うち翻訳絵本203 点)のうち、絵本委員会によって選ばれた「第31回日本絵本賞最終候補絵本」30点(うち翻訳絵本9点)が対象となりました。

表彰式は7月31日(金)に東京都内において、受賞者を招いて行います。受賞した作家、画家には賞状、盾および賞金を、出版社には賞状および盾を贈呈します。

第31回「日本絵本賞」受賞作品

第31回日本絵本賞大賞

第31回日本絵本賞大賞に選ばれたのは……

『ある星の汽車』森洋子/作(福音館書店)

広い大地を走る汽車。汽車にはたくさんの乗客が乗っていて、次々に降りていきます。

【絶滅してしまった動物たちを描いた創作絵本】広い大地を走る汽車。汽車には、ドードーの紳士、卵を大事に抱えたオオウミガラスの夫婦、リョコウバトの団体客など、たくさんの乗客が乗っています。その中に、お父さんと旅をする男の子がひとり。男の子は車内をまわって、動物たちと会話をしたり、つぶやきを聞いたりします。しばらくすると、汽車が駅に止まり、ドードーの紳士が下車していきます。その後も駅に着くたびに、乗客がひとりずつ降りていき、徐々に車内は寂しくなっていきます。

『いま、日本は戦争をしている :太平洋戦争のときの子どもたち』 堀川理万子/絵と文(小峰書店)

子どもたちの語りを通して、戦争の理不尽とリアルを伝える65篇。

太平洋戦争中、子どもたちは、日々、何を感じ、どのように暮らしていたのか……。子どもの頃、沖縄、広島、長崎、満州、樺太、東京、北海道、静岡、三重、長野、山梨、茨城などの各地で、空襲、原爆、地上戦、引き揚げ、疎開などを経験した方、中国残留邦人の方にインタビュー。子どもたちの語りを通して、戦争の理不尽とリアルを伝える絵本。数年後には失われるかもしれない、生きた声を伝える65篇。
ひとつのエピソードを絵と文章で1見開きで紹介。どのページでも、興味を持ったエピソードから読むことができる。注釈を同一ページに記載。総ルビ。

著者メッセージ……17人の子ども(だった方々)が見た光景や経験をかきました。その困難な時代を生き抜いた彼らは、生きるパワーに満ちていて、勇気を与えてくれます。でも、戦争が「現在」の問題でもあるいま、私たちはどう考え、どう行動したらいいのか、この本とともにいっしょに考えてくれませんか?

https://www.ehonnavi.net/ehon00.asp?no=269993
https://www.ehonnavi.net/ehon00.asp?no=269993
https://www.ehonnavi.net/ehon00.asp?no=269993

※『いま、日本は戦争をしている :太平洋戦争のときの子どもたち』は、絵本ナビ【NEXTプラチナブック】にも選定されている作品です。

https://www.ehonnavi.net/specialcontents/contents.asp?id=3160 日常の記憶から見る戦争『いま、日本は戦争をしている ―太平洋戦争のときの子どもたち―』【NEXTプラチナブック】

第31回日本絵本賞

『もりのあさ』 出久根育/作(偕成社)

みずみずしい朝の森と、密やかな夜の森が広がって…

女の子は、朝もやが残るころにカゴを持って森へと出かけていきます。
まだ目覚めたばかりの森。クモの巣には宝石のような朝露が光り、鳥たちは遠慮がちにおしゃべりをはじめ、やがてリスたちも枝の上に姿を見せます。目の前にある森は、夜になるといったいどんな様子をしているのでしょう? 鳥たちはどこで眠りについて、リスたちの赤いしっぽはどんな色に見えるのでしょう? いつものベリーを摘むお気に入りの場所で、女の子は目をつぶって夜の森のことを想像しはじめます。咲いているはずの花や、空の上の方に見える月、飛んでいるものたちや、足音を忍ばせて歩くものたちのことを。まだ今は、自分の周りの小さな世界のことしか見ることができないけれど、女の子はまるで森と共鳴しているように、静かで優しい夜の森をありありと思い浮かべることができるのでした。みずみずしい朝の森と、密やかな夜の森が絵本の中に広がります。

https://www.ehonnavi.net/ehon00.asp?no=250839

※『もりのあさ』は、絵本ナビ【NEXTプラチナブック】にも選定されている作品です。

https://www.ehonnavi.net/specialcontents/contents.asp?id=3035 朝もやの残る森で見たものは『もりのあさ』【NEXTプラチナブック】

第31回日本絵本賞翻訳絵本賞

『ぼくのすみっこ』 ジョオ/作、かみやにじ/訳(ほるぷ出版)

ひとりの空間がたっぷり満たされたあとに、からすの子が見つけたものは?

部屋のすみっこにやってきた、カラスの子。自分だけのおちつくすみっこに、すきなものを集めていきます。ベッドに、本に、植物に、音楽。でも、なにかがたりない……。
絵本のノド(綴じ目)を部屋のすみに見立て、カラスの子が自分だけの空間をつくりあげていくようすが描かれます。ひとりの空間がたっぷり満たされたあとに、からすの子が見つけたものは??。韓国の新進気鋭作家による、子どもから大人まで何度もめくりたくなる絵本。

賞名:第31回日本絵本賞

主催:公益社団法人全国学校図書館協議会、特別協力:読売新聞社、中央公論新社

最終選考委員:(敬称略・順不同) ▽松本猛(委員長・絵本・美術評論家、ちひろ美術館常任顧問)▽伊藤たかみ(作家)▽福田美蘭(画家) ▽佐々木泰((公社)読書推進運動協議会事務局長)▽小林功((公社)全国学校図書館協議会絵本 委員会委員長)

「2026えほん50」「第31回日本絵本賞最終候補絵本」もご活用ください

昨年1年間に刊行された絵本の中から、テーマ、ジャンル、程度さまざまな観点で厳選された50冊の絵本リストはこちら。

さらに、「2026えほん50」中から、1年間を代表する特に優れた絵本として、第31回「日本絵本賞最終候補絵本」にノミネートされた30点がこちら。

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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