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未来の今日の一冊 ~今週はどんな1週間?~

【今週の今日の1冊】七夕に何をねがいますか? 今週は「ねがいごと」のお話をお届けします

6月29日~7月5日までの絵本「今日の1冊」をご紹介

今年も七夕がやってきますね。今年はどんな「ねがいごと」をしましょうか。
今週は、七夕の絵本を交えながら、ねがいごとというテーマで本を集めてみました。絵本の中の子どもたちや大人たち、動物たちは、いったい何をねがっているのでしょうね。みんなのねがいごとをちょっとのぞきながら、今年のねがいごとについて思いを馳せてみませんか。

6月29日 いちばんほしいものなんですか?

月曜日は『ひ・み・つ』

ひ・み・つ

みどころ

ゆうきは大好きなおばあちゃんの誕生日に向けて手紙を書きます。
「プレゼントにいちばんほしいものはなんですか。」
ゆうきの笑顔以外は何もいらないと言ったおばあちゃんは、ゆうきに大切な秘密を教えてくれたのです。
天国のおじいちゃんと40年ぶりに会ってダンスがしたい、という秘密のお願いごとです。
何とかおばあちゃんの夢を叶えてあげたいゆうきは、お母さんに相談したいところをぐっと我慢して孤軍奮闘します。読んでいる方がさすがに無理なのでは、と思う頃、劇で使った魔法使いの帽子がゆうきを導いていってくれます。そしてついにたなばたの夜・・・!?
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読者の声より

孫に、誕生日に何が欲しいかと訊かれたおばあちゃんが欲しいといった、たったひとつのもの願いは、40年前に亡くなったおじいちゃんと、ダンスを踊ること…。
若くしておじいちゃんを失ったおばあちゃんの想いが、すごく伝わってきました。
何とか夢を叶えてあげようとする男の子。
その優しさにも心打たれました。
そして、起こる奇跡!
40年ぶりに再会したおじいさんの言葉。
どれもこれも素敵すぎて、胸がいっぱいになりました。
小学1年生くらいから、ひとりで読める童話です。
やさしさと輝きがいっぱい詰まったお話でした。
(しゅうくりぃむさん 40代・ママ 女の子10歳)

6月30日 なんでも三つ叶えてくれると言われたら何をねがう?

火曜日は『チュウチュウ通りのゆかいななかまたち2番地クツカタッポと三つのねがいごと』

チュウチュウ通りのゆかいななかまたち 2番地 クツカタッポと三つのねがいごと

出版社からの内容紹介

ハツカネズミのすむネコイラン町にはチュウチュウ通りというすてきな通りがあります。その2番地に住むのは、
古道具屋のクツカタッポ。なぜ、そんな変わった名前なのかというと・・・。
2番地に住む古道具屋のクツカタッポは、ある日ふしぎな青いビンを手に入れました。ビンを布でこすると・・・。

読者の声より

いざ願いを叶えてやると言われたら、なかなか出てこないもの…
誰かのためなら、いくらでも思い付くのに!

でもこうやって悩むことは、十分幸せだということですね。
願い事がないって、とっても素敵なことなんだ!

好きなことに真っ直ぐなクツカタッポを見て、普通が一番幸せで今が一番幸せだと思えたら何もいらないんだなぁ…と、改めて思いました。

今の幸せが続く事ほど、幸福なことはないですね。

結局、願い事をしても何も変わらなかったけど、そこがクツカタッポらしくてよかったです!
(ねんねこしゃんさん 20代・その他の方)

7月01日 「おねがいが、おほしさまにとどきますように」

水曜日は『みんなのおねがい』

みんなのおねがい

出版社からの内容紹介

うさぎのうーちゃんは、おかあさんといっしょに、七夕の笹かざりをつくります。輪つなぎのかざりは「おねがいが、おほしさまにとどきますように」と長く長くつなげるのです。ねずみくんやくまくんもいっしょに、短冊に絵を描いてかざりました。日本の伝統行事を、2~3歳児の発達に合わせて、シンプルな物語絵本にしました。巻末には、ミニ解説がついています。

読者の声より

すとうあさえさんの「はじめてのぎょうじえほんシリーズ」は2,3歳の子にその行事について初めて触れるのにぴったりな質と量だと思います。うさぎのうーちゃんは、お友だちにお願いを聞いてみました。みんなのおねがいが、お星さまにとどきますようにと短冊に書くのは、思いを込めた絵なのです。七夕の絵本はたくさんありますが、この絵本はほとんどの子が文字の書けないこの年齢のお子さんにとって七夕をイメージしやすいなと思いました。おともだちといつまでもなかよくいられますようにとお願いするうーちゃんも、とても素敵だなと思いました。
(ぼんぬさん 40代・ママ 女の子3歳)

7月2日 望みをかなえるのは、ぼくなんだ

木曜日は『願いがかなうふしぎな日記』

願いがかなうふしぎな日記

出版社からの内容紹介

「望みはこれに書いておくといいよ。きっとかなうから」亡くなったおばあちゃんからもらった日記に、願いごとを書いた光平。もう一度おばあちゃんに会いたい、のぞみ号にまた乗りたい、お父さんとお母さんが仲直りしてほしい……。日記に書くと、ふしぎなことにその願いごとがかなっていく。
小学校三年生のときに水泳教室でおぼれてから、「オボレンジャー」というあだ名がついた光平は、今年こそは泳げるようになりたいと願う。そこで日記に書き、自分なりに練習をして夏休みの水泳教室に挑んだ。ところが、練習の成果はなく1メートルも泳げなかった。
そんなある日、公民館で家族と離れて暮らしているというおじさんに出会った。光平はおじさんの「ふるさとに帰る」という願いも日記に書いてあげることにした。
そして、光平にはどうしてもかなえたいある一つの願いがあった……。
日記を通じて大切なこと学び、成長していく少年の姿を描いた夏の物語。

読者の声より

タイトルに惹かれて娘にと、図書館で借りました。
日記に書いたことが何でも叶う魔法のようなお話かな、と思っていたのですが、いい意味で裏切られました。

日記に書く→叶えるために努力する→願いが叶うという感じです。

主人公がごく普通の、ちょっと冴えない男の子なのですが、
「こんな書き方だと叶いそうもないから、もう少しぼかして書いておこう」とか、
「日記に書いてしまったのにまだできるようになってない。日記に嘘を書いてしまうのはいやだ!」とか
「消しゴムは使いたくない」とか、こだわりを持って、葛藤したり悩んだりしながら願いをかなえていく姿が良かったです。

ラストの願いは、きっと大冒険で勇気が要ることだったと思いました。
ちょっとジーンときました。
良かったです。娘も読んで何かを感じてくれるといいなと思います。
(まおずままさん 30代・ママ 女の子8歳、女の子5歳)

7月3日 モグラが手に入れられたものは何でしょう

金曜日は『モグラのねがいごと』

モグラのねがいごと

みどころ

「あの美しく瞬いている星たちが、みんなぼくのものになったらいいのに…。」

思わずそうつぶやいのは、地面の下で暮らすモグラ。
トンネルでつなげた家は悪くない。住み心地満点です。
でも、ちょっぴりさみしくなることもあります。
そこで、流れ星を見つけたモグラはいそいで目をつぶり、お願いごとをしてみたのです。

するとどうでしょう。
目の前にたくさんのはしごが現れて…空にむかってのびています!
モグラは夢中ではしごをかけのぼり、星をとっては自分の家にはこびます。
星でいっぱいになった部屋の綺麗な事と言ったら。

でも、しばらくするとモグラは気がつきます。
空がまっくらになっているという事に。
……少しの悲しい気持ちと後悔を背負って歩くモグラが、その視線の先に見つけたものは?

(続きはコチラ>>>

読者の声より

小学校2年生の我が家の娘が一人読みしました。
モグラのねがいごとは星空の星をいっぱい手に入れること。
土の中のトンネルに暮らすモグラが星空に憧れる気持ち、わかりますね。
でもいざ手に入れてみて気づいたことは!
少しの悲しさと後悔と、そしてその気持ちの先にあるもの。
大切なことを感じさせてくれる素敵な絵本に思いました。
(まゆみんみんさん 40代・ママ 女の子8歳)

7月4日 ぼくが短冊に一生懸命書いたお願いとは……?

土曜日は『おこだでませんように』

おこだでませんように

みどころ

「ぼくは いつも おこられる。」
妹を泣かせて怒られて、女の子を驚かせて怒られて、友達に先に手を出して怒られて・・・。
お母さんや先生にいつも大目玉をくらっているこんな男の子、いるいる。
ついつい「何で怒られるような事ばかりするんだろう?」、「どうして何も言わないの?」
なんて思ってしまう事も。
でも、この絵本を読んではっとさせられたのです。こんな風に思っていたなんて。
怒られても言い返さない訳が、おかあさんや先生の笑顔が見たいからだなんて・・・。
悔しさをぐっとこらえる横顔が途端にたくましく、愛おしく見えてくるのです。
感情のコントロールが下手な子、ついつい怒ってしまうおかあさん、男の子が理解できない女の子の為に。
子ども達の気持ちを代弁してくれるこんな絵本の大切さを痛感します。
最後に素直に喜ぶ「ぼく」の姿をみて思うのは・・・男の子ってやっぱり可愛い、という結論!

読者の声より

我が家はこの絵本に出てくる男の子と同じく小学校1年生です。
男女の双子なのですが、ついついやんちゃな息子のほうばかりを叱ってしまいます。

絵本の中に出てくる
「ぼくはどないしたら おこられへんのやろ。
 せっかく 1ねんせいになったのに。」
というフレーズが、我が息子の心を代弁しているかのように思えて
切なくなりました。

息子も自分の思いと重なる部分があるのか、
「これ、気に入った。」と聞き入っていました。

お母さんがこども達に言った
「ふたりとも おかあちゃんの たからものやで。」という
言葉が、我が子にも伝わりますように…と願いを込めて
読み聞かせました。
(ねがいぼしさん 30代・ママ 男の子6歳、女の子6歳)

7月5日 あおいが短冊にこめた願いとは……?

日曜日は『たなばたのねがいごと』

たなばたのねがいごと

出版社からの内容紹介

「こわれたり なくなったり しない もの? じかんが
たっても だいじな もの? それって、なんだろう?」

七夕の日、あおいは一生懸命考えました。
あおいが短冊にこめた願いとは……?
おばあちゃんと孫の“家族のつながり"を描いた、
珠玉の絵本。世代を超えて、深く味わえる一冊です。
七夕の行事絵本として、読み聞かせにもおすすめ。

読者の声より

壊れたり無くなったりしないもの。
時間がたっても大事なもの。
謎かけのようにして想像する、七夕の願い事をおばあさんと一緒に歩いて見つけたあおいちゃん。
園児と祖母の年の差を越えた空間が素晴らしいと思いました。
(ヒラP21さん 60代・パパ・千葉県)

いかがでしたか。

余談ですが、子どもが保育園から毎年渡されてくる「短冊」。行事への参加は素敵なことだけれど、息子に願いをきいてもまだよく分かっていない我が家は、毎年なんてお願いを書こうか迷ってしまいます。考えつくのはそれって息子じゃなくて親の願いでは? ということばかり。「ねがいごと」って何歳ぐらいから出てくるものなのかしら? なんて考えたりする最近なのでした。

 

秋山朋恵(絵本ナビ)

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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