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未来の今日の一冊 ~今週はどんな1週間?~

【今週の今日の1冊】絵本で夏を満喫! 見たいのはどんな景色?

8月10日~8月16日までの絵本「今日の1冊」をご紹介

今年は梅雨が長引いて、ようやくやってきた夏本番! 子どもたちは夏休み真っ只中ですね。
「山の日」から始まる今週は、これぞ夏!という景色が堪能できる絵本を集めてみました。高く晴れ渡る空、元気に駆け回る子どもたち、豊かな自然、そしてどこか懐かしい日本の夏の情景を、絵本の中でたっぷり味わってみませんか。

8月10日 やまのぼりの楽しさがいっぱい♪

月曜日は『ポレポレやまのぼり』

ポレポレやまのぼり

みどころ

表紙で澄んだ青空の中にそびえ立っているのが「たかいたかいやま」。そしてふもとの方に小さく佇んでいるのは、慌てんぼうのやぎくん、お調子者のはりねずみくん、しっかり者のぞうくん。これから頂上をめざして出発するのです。大丈夫なのかな?だって、やぎくんの荷物の大きさといったら・・・!(笑)
そんなスタートの場面を見ているだけでワクワクしてくる『ポレポレやまのぼり』。
絵本の中には登山の楽しさがぎゅっと詰まっています。さわやかな景色と空気の中ゆっくりと歩くふもと部分、意外なほど険しい岩壁、そして息をのむほどの雲海。
頂上についた後はにぎやかな食事と静かで深い闇の夜。
(ここでは、やぎくんが大活躍しますよ!)
なんだか、私も一緒に山登りがしたくてむずむずしてきました。
こんな景色や楽しい時間、経験がないと描けないのでは?と思っていたら、たしろさん、キリマンジャロ山に登った時のことを思い出されながらこのお話を創られたのだそう。(本格的!)山登りの醍醐味はそのままに、こんなに愛らしいお話が完成してしまうなんて、さすがなのです。
ところで、ポレポレってどんな意味だかわかりますか?

(磯崎園子  絵本ナビ編集長)

読者の声より

みんな揃って山登り。
緑の森はご機嫌だったけれど、次第に坂道がきつくなり、最後には切り立つ岩場まで・・・。でも、力を合わせて、ゆっくり登れば大丈夫。
そして、ついに登頂!
眼下に広がる雲の海。なんという絶景!
疲れを癒してくれるのは、たき火を囲んでの食事。
本当に山で食べるのっておいしいよね。う~ん、山に行きたくなっちゃったあ。
(トラさん 50代・ママ 男の子10歳)

8月11日 作ろう! 自分だけの特別な国

火曜日は『ウエズレーの国』

ウエズレーの国

みどころ

男の子はみんなモヒカン、女の子もしっちゃかめっちゃかに結わえた髪で、だれもが同じ形の家に住んでる、ヘンテコな町。
そこに住むウエズレーには、友だちがいない。
だって、みんな同じかっこうをしているのに、ウエズレーだけはそうしない。
ピザもコーラもサッカーも、みんなは大好きなのに、ウエズレーは大嫌い。

でも大丈夫、ウエズレーには得意なこともある。
いじめっ子から逃げるのと、それにちょっとした発明。

そんなウエズレーが、その年の夏休みに自由研究の宿題として作ろうと思い立ったのは――
自分だけの、文明!?

(続きはコチラ>>>

読者の声より

出会えた!
この絵本を読んだ時の私の一番の感想でした。
素敵な絵本に出会った時、そう思います。

このウエズレーくん、人と違うこと、それでいじめられていることで
くよくようじうじすることもなく、逃げる、かわす術を持っています。
それが自分の個性であることに、自信を持っている、この強み!

食べ物もジュースも、ぼうしも服も、自分だけの時間まで作り、
自分の国を持ったウエズレー。
考え出したゲームを、みんながやりたそうにしているからじゃなくて、
みんなでやるのも面白そうだから、と思って大勢でできるように考える
それがまた凄い。

そして、字のないページ。満点の星の中、空中ベッドで笛を吹いている
ウエズレーの姿は、子ども、子どもだった私たちの憧れです。
(ねがいさん 30代・ママ 女の子7歳、男の子2歳)

8月12日 うさぎちゃんたちは海に来て大喜び♪

水曜日は『うみだ うみだ』(2020年8月発売の新刊です!)

うみだ   うみだ

出版社からの内容紹介

夢が広がる せなけいこの絵本
懐かしい貼り絵の独特な味わいも魅力的!

うさぎちゃんたちは海に来て大喜び。家族みんなで遊びます。しりとりしながら、波乗りマットで泳いだり、アイスクリームを食べたり。スイカ割りでタコの頭をたたいちゃった。さあ大変! 自由で意外な展開が楽しい絵本。

8月13日 たいようと いっしょに わらった わらった

木曜日は『ひまわり』

ひまわり

出版社からの内容紹介

たいようと いっしょに わらった わらった
ヒマワリの一生を美しい細密画で描いた絵本
ヒマワリ観察に役立つヒントがいっぱい!

美しい細密画で、ヒマワリの一生を描いた絵本。種から根がのび、芽がでて、葉をつけ、ぐんぐんと背丈をのばし、つぼみをつけ、大きな花が咲き、そしてまた種ができるまでを、丁寧に描いている。小学校生活科の副教材にも最適。

読者の声より

本屋さんの絵本コーナーにどーんと置いてあった
荒井真紀さんのお花の絵本シリーズ☆
あさがお、ひまわり、どちらも綺麗な絵で
うわぁ、どんな絵本だろう!!読んでみたい!!と魅力たっぷり!
さっそく開くと、
「ひまわりってこんな風にそだっていくの?」
「種はこんなんなんや!」
「内側と外側に花があるんや!?」(知らなかったです!)
「へぇ~~」という言葉が子供から聞こえてきそうです。

あさがおに比べて、ひまわりを家で育てることは少ないと思うので
とても参考になる絵本でした。
個人的にひとつのひまわりから大きいもので2000個以上のたねがとれるのにはびっくり。
夏がたのしみになる、子供のわくわくが広がる絵本ですね♪
(ふんわりうさぎさん 30代・ママ 女の子1歳)

8月14日 大好きな子と過ごす幻のような楽しい時間

金曜日は『ふたりだけのとっておきのいちにち』

ふたりだけのとっておきのいちにち

みどころ

夏になるとロビーは家族と一緒に機関車に乗って、海辺に住むリンの家にやってきます。
一年ぶりの再会におしゃべりに花を咲かせる大人たちをよそに、ロビーとリンは海に向かって走り出します。
満ち潮に届かない真っ白い砂の小さな浜の岩のかげに、毎年ふたりで遊んでいるとっておきの場所があるのです。
「明日がまちきれない!」
秘密の島をつくる計画をたてているのです。

次の日からふたりは、リンのおかあさんにランチとおやつを持たせてもらい、着々と計画を進めていきます。旗を立て、小屋をつくり、砂山をコンブでおおったジャングルも出来上がり。そうやって一日、二日と経っていき、立派な秘密の島になってきた頃、とうとう明日は帰らなければならない、という日がやってきて…。

(続きはコチラ>>>

読者の声より

二人だけのサマーバケーションのイメージが、ちょっと離れたくない恋花もちらつかせてと言いたいですが、リンとロビーには、まだまだ遊びたくて一緒に遊んでいたい思いが強いと思いました。こっそり赤い帆のボート「アイランダー号」に、もぐりこんで、いつのまにか眠ってしまった二人を乗せ、ひとりで動き出したアイランダー号がたどり着いた先は秘密の島でした。それも本物のジャングルもあって、私は楽しめるどころか、家族にあえるのかばかりを心配してました。最後には、家族にもあえたので、また、ゆっくりを読み直して二回楽しめた絵本でした。絵本を読みながら冒険しているような気持ちになれました。
(押し寿司さん 60代・じいじ・ばあば )

8月15日 いきいきと輝く夏の海辺の生活

土曜日は『だいちゃんとうみ』

だいちゃんとうみ

出版社からの内容紹介

夏休み、だいちゃんは海の近くに住むいとこのこうちゃんの家に行きました。朝早く、船着き場にいって漁師のおじさんから漬け物と交換に魚やエビなどをもらいます。朝ご飯が終わると、小川でカワエビをすくい、それを餌に海に出て魚を釣り、お昼には浜辺で“みな”という貝を採って“みなめし”を炊きます。作者の子どものころの夏の海辺の生活をいきいきと描きだします。

読者の声より

小さい頃、海で日焼けも気にせず、夢中になって遊んだのがむくむくと蘇ってきます!

午前中さんざん海で遊んで、お昼には、海で獲れたものをそのまま砂浜で調理して食べます。
海の塩味がきいてそうです!

夕方になると家に帰るのですが、その道中(畑のあぜ道みたいな、草がたくさん生えている道。)も印象的!
あの夏独特の空気感が、見ているだけで伝わってきます。
昼間暑かったのに日が落ちると、そよそよと風が通りぬけて少し涼しい、夏のにおいがするような、あの空気です。

これぞお子様の、夏休みの一日!という絵本です。
子どもは、遊んでなんぼ!なんだな~。
子どもにはすんなり入れて、大人にはとっても懐かしい1冊ではないでしょうか♪
(ナオ55さん 20代・その他の方)

8月16日 日本の夏の、濃密な美しさがここに

日曜日は『なっちゃんのなつ』

なっちゃんの なつ

出版社からの内容紹介

真夏の一日、女の子が出会う無数の生命と死
なっちゃんがともちゃんの家を訪ねると、ともちゃんはいませんでした。そこで一人で河原にでかけてみると、今は夏の真っ盛り。草が生い茂り、花が咲き、虫たちがうごめいていました。無数の命がひしめく傍らには、魚を飲み込むアオサギや、あちこちで死んでいるセミ。通り雨に降られて家に帰ると、おばあさんからお墓参りに誘われます。お墓参りから帰ると、なっちゃんはともちゃんと遊びました。日本の夏の、濃密な美しさを描いた絵本。

読者の声より

5歳の子供に読み聞かせをしています。
なっちゃんの夏はどこか懐かしい日本の夏です。
生い茂る夏草、大きなヒマワリ、かゆいかゆい蚊、セミの死骸、ずぶぬれの夕立、優しい祖母、お墓参り。
忘れていた夏のなんでもない日常がなっちゃんの体験を通してこの絵本には溢れています。
楽しい絵本です。
5分程度で読める絵本ですが、その短い時間で忘れていた夏の世界に引き込まれていきます。
5歳の子供にちょうどいい内容の絵本です。
(えがだいさん 40代・パパ 女の子5歳)

いかがでしたか。

なんだか無性に夏の風景を恋しく感じてしまうのは私だけでしょうか…。

今年の夏は、いつも以上に息子と夏の絵本をたくさん読んで、夏気分を楽しもうかなと思います。

 

秋山朋恵(絵本ナビ 編集部)

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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