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「絵本ナビえいご」アドバイザー・正頭英和先生インタビュー

教わったように教えちゃダメ!? アプリを使った英語学習のメリットを知ろう

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この連載では、「絵本ナビえいご」のアドバイザーであり、「教育界のノーベル賞」トップ10入りを果たした正頭英和(しょうとう・ひでかず)先生に、スマホ/タブレットを使った勉強法やAI時代の英語学習についてお話をうかがっています。

2回目となる今回は「学習アプリを使った英語の勉強について」。幼児~小学生の子どもがいる親御さんは必読ですよ!

第1回はこちら

「教わったように教える」ではダメなんです!

2020年度より、公立小学校は小学3・4年生から外国語活動が始まりましたね。早くから塾に通わせて先取りする動きがある一方で、「小学校の英語って何をやるの?」と追いつけていないご家庭も多いと思います。

 

教育は「教わったように教えるな」が大前提。時代を超えて変わらない学習法なんてないので、親世代が中1で習ったことを、そのまま小学生のお子さんにトレースしてしまうのはNGです。

それこそ、私たちが子どものころの「紙とペンで机にかじりついて」という勉強スタイルも、少しずつアプリを使ったり、タブレットを使ったり……という形が常識になってきています。 机にかじりついて一生懸命勉強している姿を見て、親が安心することがゴールではありませんよね。子どもが鉛筆を持って机に向かっていると「勉強している」感じがして、満足するのは保護者のほうだと思います。

 

ゴールは子どもたちの学力を伸ばすこと。英語を習得するためには1つの方法に固執しちゃダメで、今はその子にとってベストな方法は、選択肢が無数にあるということを理解していただきたいんです。アプリを使うという学習法は、当然有力な選択肢のひとつ。机にかじりついて勉強して身になる子は、アプリを使えばもっと身になるはずです。

英語学習成功のカギは、家庭学習?

写真はイメージです

英語を身に着けるための学習時間は、2500~4000時間ぐらい必要と言われています。

 

ところが日本では、小学校から高校まで英語の授業を全部まともに受けても800時間にもならないのが現実。もちろん、求めるレベルにもよりますが、学校の授業だけでは「ペラペラになる」というのはかなり難しいのです。

 

英語を習得するためには、家庭学習の時間も含めて、どうにか2500時間まで近づけていこうという働きかけが大事なんです。学校の授業だけで英語習得というのはとうてい不可能ですので、学校側としては、家庭での学習や宿題で少しでも英語にふれる時間を増やしたい、という思惑が当然ありますし、各ご家庭でも子どもたちがすすんで自宅学習したくなるような工夫が必要になりますよね。そこに一役買うのが、ゲーム性の高い学習アプリなんです。

アプリを使った英語学習の、ココがおすすめ!

【1】集中度が高く、学習効果も高い!

昨今の学習アプリは、開発者がしっかり考えて作っているなと思いますね。紙の問題集の制作者があまり考えてないというわけではないんですが、紙面上でできる工夫には限界がある。ところがアプリだと、かなりいろんな工夫ができる。

 

「ゲーミフィケーション(※注1)」という言葉に代表されるように、学習アプリはエンゲージメント(課題に没頭して取り組んでいる心理状態)を高くすることを狙っています。 今の子どもたちって、すぐにフィードバックが欲しいんですよ。例えば問題集を解くとき、子どもたちは一問ずつ答え合わせしてから進めたがるんです。これは学習効率として非常に意味があって、「問題を解き終わったら、すぐにフィードバックがある」ということは、子どものモチベーションの観点から見てもとても効果的なように感じます。

 

1問目から10問目まですべて解き終わってから答え合わせをすると、仮に1問目が間違えていたとしても、おそらく1分以上経っているので「あー、間違えてたか……」程度であんまり感情がわかない。それに紙の問題集をペラペラめくってその都度答え合わせするのは、正直面倒です。

その点、アプリは1問解いて答え合わせした瞬間にピコン!と○が出るなど、その場でフィードバックがすぐに出てきます。これが子どもたちにとって、夢中になって取り組む秘訣になっているんです。

※1)ゲーミフィケーション gamification

ゲームデザイン要素やゲームの原則をゲーム以外の物事に応用すること。学習アプリに組み込むことにより、学習者のモチベーションが上がり、継続学習につながるといわれている。

写真はイメージです

【2】楽しみながら継続できて、いつの間にか覚える!?

素早いフィードバック以外にも、ゲーミフィケーションの原理には「これらを押さえておけば、子どもたちがゲームとしてとらえておもしろくなっていく」みたいな内容がいくつかあります。学習アプリは、そういうデザインがしっかりされているもので、例えばコレクター魂に火を付ける形で「AとBとCを集めたら武器がもらえる」という設計にしておけば、自ずと全部集めたくなります。長く続けて遊んでもらうならそういうストーリー仕立てにもできるし、いろいろ工夫ができるんですよね。

 

最近、楽しみながら勉強する「エデュテインメント」という言葉をよく耳にします。「エデュテインメント」とは、エデュケーション(教育)とエンターテインメント(娯楽)を掛け合わせた造語。つまり、勉強をエンターテインメント化しようみたいな流れの中で、アプリを使い、ゲームとして学習していくのは非常にいいことなんですね。 アプリでの学習は時間が経つのを忘れるほど早く感じますし、感覚的には「いつの間にか覚えていた」みたいなところがあります。ガツガツ勉強しているぞ!という感覚ではなく「いつの間にか……」という感覚が理想的であり、効果的だなと思います。

【3】正しいネイティブの発音が聞き放題!

 小さいうちから少しずつ英語に慣らしていくという観点からも、英語学習にはアプリの活用が効果的です。

当たり前の話ですけど、いい発音に触れたほうがいい英語学習ということなんですね。だけど、すべての保護者が英語を流暢に話せるわけではないですし、絵本を読み聞かせるしても「こんなジャパニーズイングリッシュでいいのかな?」と不安になってしまいます。「それでも大丈夫!」と個人的には思っているのですが、それでも不安に思ってしまう保護者の方の気持ちも理解できます。そんなとき、ネイティブが発声したアプリや、機械の音声に頼ることは、とても良いことだと思います。

 

「子どもに自宅学習させたいけど、何を与えていいかわからない」という方ほど、英語の学習アプリはきっかけとして非常にいいと思いますし、理にかなっていますよ。アプリの制作会社の方ともお話ししたことが何度もありますけど、制作側も論文や研究を調べていらっしゃいます。「こういうロジックでいけば一番学習効率がいいんだ」みたいなことを考えて、考えて、考え尽くしてアプリを開発しているので、頼ってもいいんじゃないかなと思います。

連載3回目に続く)

正頭 英和(しょうとう・ひでかず)

2019年に、日本人の小学校教員として初めて「Global Teacher Prize(グローバル・ティーチャー賞)」トップ10に選出され、「世界の優秀な教員10人」で選出される。著書に『子どもの未来が変わる英語の教科書』(講談社)など多数。

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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