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「みみをすますように 酒井駒子」展 4月10日から開催中@東京・立川

「みみをすますように 酒井駒子」展 開催!

「みみをすますように 酒井駒子」展 展覧会ビジュアル

PLAY! MUSEUMで、「みみをすますように 酒井駒子」展(4月10日〜7月4日)が開催されます。 PLAY! MUSEUMがお届けする「絵とことば」の世界を、 大人から子どもまで存分に体験できる展覧会です。

ひそやかな絵とことばをめぐる

『まばたき』原画(岩崎書店、2014年)

『よるくま』『金曜日の砂糖ちゃん』(いずれも偕成社)などで知られる絵本作家・酒井駒子さん。 静謐さをたたえた美しい絵と私的な文との響き合いは、多くの人々を魅了してきました。 ブラチスラバ世界絵本原画展での金牌、オランダ「銀の石筆賞」などを受賞するなど、海外でも高い評価を得ています。

本展は、酒井駒子さん初となる本格的な個展です。これまでに刊行された20冊を超す絵本を中心に、約250点の原画を厳選。原画は、画用紙や段ボールに黒い絵具を下塗りした上に色が配され、少女や動物たちがひそやかに描かれています。会場では「ある日」「ひみつ」「こみち」などの 6つのエリアを分け、特製の額やケースに収められた原画と、物語や文の断片をめぐっていきます。また、酒井さんが制作を行う山のアトリエ周辺の映像や音、小さなおもちゃやオブジェを配します。散歩するように、ゆっくりと歩きながら、時に立ち止まりながら。耳をすますように絵とことばに出会う、新しい体験を提供する展覧会です。

 

※本展は、2021 年夏に横須賀美術館(神奈川)、その後全国を巡回予定です。 ※併設のPLAY! SHOPでは図録やオリジナルグッズを販売。PLAY! CAFEでは関連メニューが用意されています。

約250点の原画

デビューから最新作まで、絵と文を手掛けた絵本、挿絵を手掛けた絵本や書籍計25冊から約250点の原画が展示されます。 酒井さんのトレードマークとも言える黒色で下塗りした上に描く画風は、『ぼく おかあさん のこと...』(文溪堂)から定着しました。黒い下塗りがもたらす粗さと細やかさ。時に段ボールやボール紙といった素材を使い、『BとIとRとD』(白泉社)はコラージュも用いています。 印刷では再現の難しい色彩、少女や動物たちの繊細な表情を間近に見ることができます。

展示構成

ある日

『金曜日の砂糖ちゃん』原画(偕成社、2003年)

ひみつ

『ビロードのうさぎ』原画(ブロンズ新社、2007年)
『BとIとRとD』原画(白泉社、2009年)

はらっぱ

『くまとやまねこ』原画(河出書房新社、2008年)

こども

『ぼく おかあさんのこと...』原画(文溪堂、2000年)
『ロンパーちゃんとふうせん』原画(白泉社、2003年)

くらやみ

『よるくま』原画(偕成社、1999年)

森の中を散歩するような展示空間

会場デザインは京都在住のフランス人建築家・2m26さんが担当。杉材で作った額やケースの間をめぐりながら、酒井駒子さんの絵とことばを味わいます。また、酒井が制作を行う山のアトリエ周辺の映像や音、酒井さんが所有する小さなオブジェなどを配し、異空間を構成します。 さらに、PLAY! MUSEUM恒例の来場者特典、今回は「ことばひろい」です。『金曜日の砂糖ちゃん』(偕成社)より「草のオルガン」や、『よるくま』(偕成社)など 4 つの物語の文章の一部を、来場者は手にとって持ち帰ることができます。展覧会が終わった後もその余韻をお楽しみいただけます。

空間デザイン:2m26(建築家 セバスチャン・ルノー/メラニー・エレスバク)さん

「私たちはフランスと京都を拠点に活動しています。
PLAY! MUSEUMは人間味にあふれ、だれでも受け入れてくれ るような親しみやすい雰囲気の美術館です。一方で酒井駒子さんの作品には、感情の深いとろこに訴えかけてくる独特の力を感じます。この美術館で酒井さんのユニークな作品をどのように見せれば いいのか。権威的に作品を見せたくはありませんし、作品と距離を感じる展示にはしません。時にはしゃがんで鑑賞したりするなど、作品の中に入りめるような親密さを大切にしようとしています。」

映像制作:岡本香音さん(映像作家)

「3本の短い映像を作ります。
まず「 森 」の気配を感じさせる映像 。『 森のノート』(筑摩書房)などに描かれている、酒井さんが見ているであろう風景を撮影しました。
2つめは、絵本『ゆきがやんだら』(学研プラス)の原画を大きく伸ばし、ゆっくりと見せる映像。
そして3つ目は、新聞連載小説『七夜物語』(朝日新聞出版)のたくさんの挿絵原画を映し出す映像です。独特の手触りやにおいを感じさせる酒井さんの作品世界を改めて見つめ直す。そんな映像を目指しています。」

プロフィール紹介

酒井駒子

1966 年生まれ、絵本作家。絵本に『よるくま』『はんなちゃんがめをさましたら』(いずれ

も偕成社)『ロンパーちゃんとふうせん』(白泉社)など、画文集に『森のノート』(筑摩書房)。 『きつねのかみさま』(ポプラ社)で日本絵本賞、『金曜日の砂糖ちゃん』(偕成社)でブラティ ス ラ ヴ ァ 世 界 絵 本 原 画 展 金 牌 賞 、『 ぼ く お か あ さ ん の こ と ... 』( 文 溪 堂 ) で ピ チ ュ ー 賞 ( フ ランス)・銀の石筆賞(オランダ)、『くまとやまねこ』(河出書房新社)で講談社出版文化賞 絵本賞を受賞。『ゆきが やんだら』(学研プラス)はニューヨーク・タイムズの「2009年の子供の絵本最良の10冊」にも選ばれた。

展覧会概要

展覧会名:「みみをすますように 酒井駒子」

会期:2021年4月10日土-7月4日日
会場:PLAY! MUSEUM(東京・立川)

開館時間:10:00-18:00(平日は 17:00 まで/入場は閉館の30分前まで)

休館日:会期中無休

 

入場料(税込): 同時開催の「ぐりとぐら しあわせの本」展の料金も含む
一般 1,500円 、大学生1,000円、高校生 800円、中・小学生 500円

[立川割]一般 1,000円 、大学生 600円、高校生 500円、中・小学生 300円 未就学児無料

 平日は当日券のみ/休日はオンラインチケットの日付指定券を販売(希望者向け)

ほか、詳細はPLAY! MUSEUM公式サイトをご覧ください。

PLAY! SHOP

『みみをすますように 酒井駒子』展に連動した書籍やオリジナルグッズが販売されます。

画集『みみをすますように 酒井駒子』

展覧会に合わせて酒井駒子さん初となる画集が刊行されます。デビュー作から最新作まで、20冊を超す絵本を中心に約300点の原画、約30点のラフスケッチが選ばれています。

みみをすますように 酒井駒子

絵本作家、酒井駒子。その静謐さをたたえた美しい絵と、詩的で思索的な文との響き合いは、子どもから大人までの多くを魅了し、日本にとどまらず海外でも高い評価を得ています。

本書は、酒井駒子初となる本格的な個展「みみをすますように 酒井駒子」展にあわせて刊行する展覧会図録兼画集です。デビュー作から最新作まで、20冊を超す絵本を中心に約300点の原画、約30点のラフスケッチを選びました。

画用紙や段ボールに黒い絵の具を下塗りし、その上に描き出された子どもたちや動物たち。時が止まったかのような、あるいは雪降る日の静けさの中の、まぶたの奥の瞳に、ひそやかな仕草に、ささやき声に。
みみをすますように、ごらんください。

表紙絵のタイトルは「手に鳥を乗せている」。本書のための描きおろしです。
口絵にも違う描きおろしが潜んでいますので、そっとめくってみてください。

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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