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【絵本ナビママスタッフの実践レポート】もっと気楽に、0歳からの絵本タイムをはじめよう

 

0歳の赤ちゃんに絵本を読むのってまだ早い?出産祝いに絵本をたくさんもらったけれどどうしよう。

読んでもあまり反応がないような気がするけれど、やっぱりできるだけ早く読んであげた方がいいのかしら?こんな風に実際に絵本を読んでみようかな、と思いながらもあれこれ迷ってなかなかはじめられない、という方はいらっしゃいませんか。

 

現在1歳4ケ月の男の子育児まっただ中の絵本ナビスタッフ・児童書担当のアキヤマが、生後2週間から息子に絵本読みをはじめて、あれこれ試行錯誤した結果、こんな風にしてみたら息子との絵本タイムが楽しくなった! と発見したコツをいくつかお伝えしてみたいと思います。

0歳の赤ちゃんと絵本を楽しむコツ5つ

コツその1 まずは挨拶がわりに読んでみよう

絵本を読む=おはなしを読むことと考えると、はじめはちょっと大変な気がしてしまうかもしれません。それならまずは赤ちゃんに挨拶しようというぐらいの軽い気持ちで読んでみたら……?そう考えて手に取ったのが、『おはよう』という絵本。朝起きて絵本の絵を見せながら、ゆっくり赤ちゃんに「おはよう」と呼びかけます。そうすると短い「おはよう」のひとことに「これから1日がはじまるよ、今日1日よろしくね」という思いがこもり、私自身も気持ちよく1日がはじめられそうな気持ちになりました。おひさまのまあるくて輝いているお顔がだんだん赤ちゃんの顔に見えてきて、なんだか赤ちゃんとおひさまって似ているなあ、赤ちゃんもおひさまみたいに明るくてさんさん輝いている存在なのだなあ、と朝から幸せいっぱいになった1冊でもあります。

気持ちの良い朝の1冊

おはよう

みんなの声から

さわやかな朝
おひさまがとってもさわやかに朝を迎える様子がこちらの気分もさわやかにしてくれます。おはよう!の1冊で読むと1日元気になりますね。
絵もシンプルでわかりやすく、あかちゃんにとってもおすすめです。
あいさつは日常生活の基本なので、真似して覚えてほしいです。
(ハワイアンちびすけさん 20代)

コツその2 赤ちゃんのためでなく、お母さん自身のために読んでみる

ねんねの頃の赤ちゃんは絵本を読んであげても反応がいまいちなことが多いかもしれません。それでもちょっとした表情の変化に気づけたり、なんとなく笑った気がする……とほんの少しの変化でも楽しめれば何もいうことはありませんが、そうでない場合は、思いきって赤ちゃんのためということは置いておいて、お母さんの気持ちがほっと安らぐような自分のための絵本をあえて声に出して読んでみませんか。


私が育児や家事でちょっと疲れたなあ、心が少しぎすぎすしているかも、と思った時に読んでいたのが次の絵本です。

お母さんの気持ちがゆったりする絵本

かみさまからのおくりもの

誕生のとき、神様が一人一人の赤ちゃんにくださる贈り物。それはその子の個性。
子どもは、自分のもらったものに気づき、親は、子が授かった感謝の気持ちに立ち返る印象的な絵本。出産祝いに贈られ続けています。

この絵本を読みながら、自分の息子はどんな個性をもらったのだろうと考えたり、生まれた瞬間のことを思い出したり……読むたびに初心に戻るような気持ちになりました。息子自身がお話の内容を理解するのはもう少し先かもしれませんが、どんなにみんなから祝福されて生まれてきたのかが読んであげるとなんとなく伝わるような気がします。お母さん自身がじんわり味わいつつも声に出して赤ちゃんに話しかけるように読んであげたい絵本です。

コツその3 読んでだめならさわってみよう

声だけで読んでまだいまいち手応えが感じられないという時には、スキンシップがなんといっても頼もしい味方になります。節をつけたわらべうたを歌いながら、赤ちゃんのお顔を優しくタッチしたり、ゆらゆら揺らしてあげると、赤ちゃんもとっても気もち良さそうな表情に。私がよく歌っていたのは、めんめん(目じりを2回タッチ)すーすー(鼻に2回すじをひく)けむしし(まゆげを2回なでる)きくらげ(耳たぶを優しく2回引っ張る)ちゅっ! (唇の上にちゅっと指をあてる)という顔遊びや、こーりゃどーこのじーぞうさん? うーみのはーたのじーぞうさん うーみにつーけてどぼーん……と歌いながら赤ちゃんを横抱きにして揺らすわらべうた。

赤ちゃんと遊べるわらべうたは、次の本を参考にしていました。

簡単で楽しい顔遊びや手遊び、わらべうたがいっぱい

あかちゃんとお母さんのあそびうたえほん

みんなの声から

0歳の時に

娘が0歳の時によく読みました。
初めての子で、二人っきりの時間をどう過ごしていいかわからないときがあって。そんなときにこの絵本にはとても救われました。
「おつむてんてん」や「だるまさん」「うまはとしとし」など、懐かしい曲がいっぱい。イラストもかわいいですし、説明文もついていてとてもよかったです。

(りおらんらんさん 30代・ママ  女の子3歳、男の子0歳)

赤ちゃんとどうやって遊んでいいか分からない時、ぽっと何もない平和な時間がおとずれた時、このあそびうた絵本は本当に役に立ってくれました。

またさらに嬉しい発見だったのが、わらべうたの節は歌っていると、とっーても気持ちがいいということ! こーりゃどーこのじーぞうさんの節なんて、もう「こーりゃ」と口に出しただけで頬がゆるみこわばった心がほどけていき、それはもうしょっちゅう今でもよく口ずさんでいます。

コツその4 めげずに読み続けよう

また赤ちゃんに絵本を読む時に大切なのは、反応がなくてもめげずに読み続けることというのも私が学んだことです。というのも、まず生後1ケ月ぐらいの頃に読んで反応がなかった絵本を4ケ月ぐらいの頃に読んでみたら反応するようになっていたり、赤ちゃんの成長とともにその反応がどんどん変わるからです。でもそれはいろいろな時期に読み続けたからこそ気づけた変化。赤ちゃんの反応の変化を存分に楽しむためには、いろいろな時期に試してみることがおすすめです。


例えば我が家では、『いないいないばあ』にようやく少し反応が見られるようになったのは4ケ月以降で、本当に楽しんでくれているかも、と思えたのは8ケ月を過ぎてからでした。生まれる前は、生まれたらすぐにこの超ロングセラー絵本に反応してくれるものだと思っていたので、反応する時期とまだしない時期があることに気づいたのは発見でした。

成長に応じて反応を楽しめる絵本

いないいないばあ

みんなの声から

絵本デビューにはこの絵本

出産した病院からお祝いでいただき私のなかでは思い入れの深い本になりました。月齢の小さいうちから読みきかせ 少しずつ反応して笑うようになり 自分でいないいないばぁってするようになり いつごろからか自分でページをめくり、声をだして読むようになりました。まさに成長を思い出す1冊です。大切にとっておいて娘がお母さんになった時に赤ちゃんに読んであげれたらと今から楽しみにしています。是非 お子さんが小さいうちに与えてあげることをおススメしたいです。

(yukinekoさん 30代・ママ 女の子10歳、女の子2歳)

コツその5 0歳の時は絵本は買ってしまった方が良いかも?

0歳の時の絵本は借りるより買ってしまった方が良いかも? そう思うようになったのは、とにかく息子が絵本を舐めるから。図書館などで借りた絵本を舐めるのは衛生的にも気になるし、公共のものを汚してしまうのもすごく申し訳ない……。また破ったり変な風に折り曲げちゃったり、絵本もおもちゃも息子にとっては変わらない様子。これは心理的に買ってしまう方が気楽だし、今は思う存分舐めたり、好きなように触らせてまずは絵本と仲良くなることを優先させたい! けれどもあれもこれも、とやはりたくさんはなかなか買えません。そこで、多少舐めても破っても壊れにくい丈夫なボードブックから買い揃えていくことにしました。

舐めて、かじって、仲良くなあれ。

あかちゃん

みんなの声から

こんな面白い絵本初めて!

自分の子が生まれた時に出産祝いでいただきました!
4ヶ月の赤ちゃんも絵をよーく見て、反応を示してくれました。
最後の仕掛け?にはびっくり!!
丸型の絵本にはこんな理由があったんだっ!!と大人は大笑いでした!
とっても素敵な絵本です。
(★ハチさん 20代)

息子の絵本舐め、その後……。いったいいつまで舐め続けるもの?と舐め舐め真っ最中の時は気が遠くなる思いでヨダレがたくさんついた絵本を繰り返し拭いていた我が家でしたが、気づけば7、8ケ月を過ぎた頃から舐める頻度がぐっと減り、破くということもほとんどなくなってきました(折り曲げちゃうことはまだありますが)。本を舐めちゃう時期って思っていたよりもずっと短いのですね。

おまけ 予想していなかった嬉しい効果!

私の自由時間が増えた!

絵本を読み続けていて驚いたのが、家事で息子から目を離していた時にあれ? 静かだなと思ったら、息子が1人で絵本を開いて眺めていたのです。もうおすわりもできるようになった7ケ月以降のことでしたが、それ以降、私の手があかない時には1人で絵本を見ていてくれるようになり、その時間は私も相手をしてあげられないという後ろめたさから解放され、家事に集中することができました。その後息子が開く絵本を観察していると、前の日に読んであげた絵本だったり、よく読んでいる我が家の定番絵本が多く、1人で読んでいながらも息子の頭の中では読んであげた時の声が聞こえているかもしれません。これは読み続けていたからこそ起きたであろう絵本からのギフトのような体験でした。

 

ちなみに、よく息子が開いているのは『ボードブック はらぺこあおむし』。とくにお気に入りなのは、あおむしがフルーツを食べるページと美しいちょうちょが描かれた最後のページ。フルーツにあいている穴に小さな指を入れたり、きれいなちょうちょを眺めたり、長い時間飽きずにずっと眺めています。

赤ちゃんが遊べる仕掛けがいっぱい!

みんなの声から
赤ちゃんのときから

赤ちゃんの頃から、この絵本のうたとともに、
歌いながら読み聴かせ、こどもといっしょに、
何度も読み込んだ絵本で、ママにとっても、
この本なくしては、絵本時代を語れないほど
想い出深い一冊です。

小さなあおむしが、成長して、やがて、きれいな
蝶になるシーンは、何度見ても親子の心に響きます。

特にミニサイズ版は、持ち歩くのにぴったりで、
いつでもどこでも絵本を読んであげることができて
一ページずつ丈夫な厚紙でできているので、
絵本までもお口に入れてしまう赤ちゃんの時期から
長く愛用できます。

赤ちゃんが生まれたら、最初に買ってあげたい絵本です。
(はーたんのママさん 30代・ママ 女の子3歳)

お泊まりの時にも安心!

もう1つ絵本が役に立ったなあ、と実感したのは、ちょっとした旅行で、はじめて寝る場所が変わった時です。いつもとは違う環境に興奮気味の息子。夜寝る時間になっても動き回ったり、しまいには不安になったのか泣き出したり。これは寝かせるまでに時間がかかりそう……と覚悟した時、お守りに、と思って持ってきたいつもの見慣れた絵本を出して読み始めると、息子の様子が落ち着いていくのが分かりました。

それ以来、我が家ではちょっとした遠出の時には絵本を3冊ほど持って出かけます。赤ちゃん絵本は小さくて軽いものが多いので持ち運びに便利なのも嬉しいところ。いつも読んでいるなじみの絵本は、息子に思った以上の安心感を与えてくれるものになっていたのでした。

愛着たっぷり。丈夫で軽くて持ち運びにも便利な1冊

じゃあじゃあびりびり

みんなの声から
これはまさしく魔法の絵本!!

長女の本を選びに行った図書館で、「まだ早いかなあ・・」と思いつつ5~6ヶ月だった次女に・・と借りてきた絵本。

ところがものすごい食いつきよう!!
めくるページページに反応し、声をあげ大喜び。

おお泣きしている時やぐずっている時など
ガラガラなどは見向きもしないのに
この本を読むと読んでいる間はピタリと泣き止み、熟読(?)。

そのあまりの効果に我が家では「魔法の絵本」と別名がつくことに。


カラフルでわかりやすい色使いも素敵ですが
やはりひとつひとつの言葉に「さすが!」と思わせられます。

みずの「じゃあじゃあ」
かみの「びりびり」
ふみきりの「かんかんかんかん」
ねこの「にゃんにゃん」

とても吟味された擬音語が選ばれているんですよね。
破裂音や濁音、高音・低音、やさしい音・・
読んでいると自然にそういう音になりますもの。
(ねぼすけスーザさん 30代・ママ 女の子3歳、女の子0歳)

0歳の赤ちゃんと絵本を楽しむコツ、いかがでしたか。

これらは、あくまでも我が家の実例ですので、きっとそれぞれのお家で、それぞれに違ったさまざまな発見や驚きがきっとあることでしょう。そんな絵本を介した幸せな瞬間は読み続ける中でふとやってきます。その瞬間を楽しみに待ちながら、ぜひ気軽に赤ちゃんとの暮らしの中に絵本を取り入れてみて下さいね。

 

秋山朋恵(絵本ナビ 児童書担当)
 

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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