2020年8月、イヤイヤ期真っ盛りの2歳4か月は「いやだいやだ」が「いやだ」?
夏祭りは中止、水遊びも(あまり)できなかった8月…
こんにちは、絵本ナビスタッフの坪井です。
新居での生活に少しずつ慣れてきた2歳4か月の娘。引っ越してすぐの頃は何かと「あたらし(い)、おうち」と言っては以前の家と現在の家の違いを意識しているようでしたが、8月も後半に入るとそれもほぼなくなりました。
子どもは成長も順応も早いです。大人はそれについていくのがやっとでアタフタするばかり…。
今年は新型コロナウイルスの影響で、毎年子どもたちに開放されていた公園の噴水へ入れなくなったり、保育園のイベントも例年通りには行われなくなったりと、少し残念な夏になってしまいましたが、娘は家での水遊びや保育園の先生方が代替案として開催してくれたお楽しみ会などを満喫したようです。
そんな8月、娘に読み聞かせた絵本をご紹介します。
何回もブームがやってくる!「はじめてずかん」
1歳5か月の頃からずっと大好き!
人気No.1のしゃしんずかん第2弾登場!
”しゃしんずかん”で人気No.1『しゃしんがいっぱい!はじめてずかん415 英語つき』の第2弾は「おでかけ編」。
公園、パンやさん、おすしやさん、動物園、水族館、駅、空港、病院など、お子さんと一緒によくお出かけする場所をシーンで追いながら、そこで出会うものを紹介します。
日本語のほか英語表記とその読み方も併記します。お受験に役立つ「春・夏・秋・冬」の季節の言葉や行事なども多数収録。
日本語と英語の音声は、スマホやPCで繰り返し聴けます。
子どもたちが日ごろ目にする身近なものの名前を、写真で確認しながら楽しく覚えられます。
動物、鳥、乗り物、恐竜、形など、子どもたちに人気のテーマ別に415点の写真で紹介します。
ものの名前は日本語のほか、英語表記と読み方も併記。童謡・童話によく登場する言葉はほぼ網羅しています。
415点すべての日本語と英語の美しい発音はウェブ上にご用意しましたので、パソコンやスマートフォンからアクセスして繰り返し聞いていただけます。
初めて言葉を覚える時期から英語学習に取り組む時期まで親子で楽しめる1冊です。
娘が1歳5か月を迎えた頃、「絵本ばかりでいいのかしら。図鑑も見せた方が…?」と急に思い立ち、絵本ナビのこちらの記事(きれいな写真がいっぱい! 日本語と英語の音声が聴ける写真図鑑 『はじめてずかん415』編集者 瀬島明子さんインタビュー)を読んで購入した図鑑です。
少し早いかな…と思いながらも「はじめてずかん415 +ぷらす」も同時購入しましたが、結果的にはそれでよかったです。
この連載でも何度も「娘は写真やリアルな絵が好き」と書いていますが、その傾向は1歳5か月の頃にはすでにあり、娘は一目見てこの図鑑に夢中になりました。
最初は「はじめてずかん 415」だけを渡したところ、「どうぶつ」のページを開いては当時娘の中で大ブームだった「ぞうさん!」を連呼。成長に伴って興味を持って眺めるページが移り変わり、カマキリを初めて触った日から1か月ほどは毎日のように「むし」のページを開き、「カマキリ、カマキリ」と言い続けていました。
1歳10か月頃に「はじめてずかん 415+」を渡してみたところ、新しい方ばかり見ている…ということもなく、テレビで見覚えのあるものが出てきたり、気になるものを見つけたりするたびに必要に応じてどちらかの図鑑を引っ張り出しては眺めるということの繰り返しでした。
ドーナツを初めて食べた日は「パン・おやつ」のページ、おいしいぶどうを食べた日は「くだもの」のページ…といった調子ですが、さらに最近は図鑑の中でも自分の「お気に入り」を見つけることが楽しいようで、「はじめてずかん 415+」の「こうえん」のページに登場する「ポメラニアン」を指さしては自分の犬だと主張しています。
新しい絵本「はかせのふしぎなプール」「とんでいく」を投入!
「わわっ!」と驚く助手くんの真似が大好き♪
舞台は博士の研究所。ここで博士は助手くんと毎日研究をしているのです。あ、今日も新しい発明ができたようですよ。何を見せてくれるのでしょう。ワクワクしますね。
「はかせ、またですか?」
(どうやら助手くんにとっては珍しくもないようです。)
登場したのはプール。何の変哲もないように見える、水の入った四角いプール。ところがこれは、入れたものが何でも大きくなるプールだと言うのです。
「えー、ほんとうですか?」
博士がプールに何かを入れると大きくなり、水面にその一部が顔を出します。それをヒントに水中に沈んでいるものの正体を助手くんに当てさせるのです。「そんなの簡単だよ」そう思うでしょ? ところがこれが結構難しい。巨大化した白と黒の丸いもの、巨大化した木の枝みたいなもの(しかもちょっと動いている)、赤い丸ふたつ、長い丸の穴ふたつ。答えは全て水を抜いて。意外なものが次から次へと登場します。最後は、すごくよく見たことあるような……。
ものの一部を見せてあてっこする。そう説明するとただシンプルなお話なのですが、これが何だか笑っちゃう。繰り返されるほど笑っちゃう。だってなんか「へん」なのです。作者はグラッフィック・デザイナーとして活躍されている中村至男さん。何が頭を出したら面白いのか、それを見たら人は何を想像してしまうのか。そんな事をいつも考えているのかもしれませんね。
お茶目でかなり天然な博士と、冷静に見えて振り回され続けている助手くん、そんな二人の会話劇も味わいながら楽しんでみてくださいね。続きが見たいなあ…。
夏だし、ちょっと涼しげで面白そうな絵本もいいなと思って購入した絵本です。
「プールからちょっとだけ飛び出した部分で、沈んでいるのが何かを当てる」という、しかけ絵本的な楽しみ方は娘にはまだまだ難しいのですが、それでも簡単な形のものなら推測できることもありました。(「当たって嬉しい!」というところまではまだいかないようです)
ネタバレになってしまいますが、娘が気に入ったのは「かぶとむしのおす」。
博士や助手くんと比べるととんでもない大きさで描かれているので、その迫力と、「わわっ!」と腰を抜かす助手くんの様子がどうにもおかしいようで、読んだ後には何回も「わわっ!」と言って笑っていました。
我が家には大人の荷物だけをまとめた部屋があり、普段はドアを閉め切っているのでドアノブに手が届かない娘は入ることができません。
でも、私や夫がその部屋から荷物を取るだけ…などでドアを開け放しているその隙を見逃さないのが2歳児。すかさず、ドアのすきまから体をねじ込んで部屋に侵入してきます。
そんな、娘にとっての「開かずの間」に私がこっそり置いていたのがこの絵本。
絵本ナビスタイルの連載「絵本トレンドライターN田N昌の “大人だってもっと絵本読みたいの!”」の記事「谷川俊太郎翻訳作品も! 絵本好きの大人がハマる“2in1絵本”が今年のトレンドに!?」で紹介されているのを読み、「前からも後ろからも読める絵本ってどんな本だろう」と興味を持った私が自分のために買ったつもりでした。
最近の娘は見たことのない絵本を見かけると即座に「これ、読む」と言います。そして、その作品が好みであろうとなかろうと、3回ほど繰り返して読むことを親に要求します。
最初は「タカ」のお話としてこの絵本を読んだ後も「もっかい」と言うので、次は後ろから「ガンのこ」のお話として読んでみました。
まだ絵本に対しての固定観念のない娘としては、母が突然絵本を逆から読み始めても大きな驚きはなかったようです。すんなりと「ガンのこ」のお話を聞き、スピード自慢の「タカ」よりも、先に飛んでいってしまった家族を探す「ガンのこ」の方により共感したようで、その後この絵本を持ち出してくるときは「ガンがいいの」「ガンを読んで」と言うようになりました。
イヤイヤ期の娘が好まなくなった絵本「いやだいやだ」
2歳といえば「魔の2歳児」とも言われるほどイヤイヤが激しい時期。娘のイヤイヤ期は「一歩進んで二歩下がる」形で進行しているように思います。少し前、うちは意外と早く落ち着いたなー、なんて思った時期もありましたが現在の娘は二言目には「イヤッ」と言います。
「靴下履こうね」「イヤッ」「これ食べてね」「イヤッ」「そこ登らないでね」「イヤッ」…。
打てば響くような「イヤッ」の応酬。無力な大人は「イヤイヤ期の見本だね!」と笑い飛ばすことしかできません。
そしてこんな、イヤイヤ期真っ盛りの娘は、
あらあら、ルルちゃん。
なんだかとっても怒っている顔。
何でもすぐに「いやだ いやだ」って言うのです。
手を広げて、足を広げて、「いやだ いやだ」。
それなら…
「かあさんも、いやだって言うわ」
大変!ルルちゃん。抱っこもしてくれないって。
それどころか、美味しいおやつも、おひさまも、大事なくまちゃんまで…「いやだ」って言いだしちゃった!!
毎日、子どもに「いやだ」って言われているママやパパが読めばクスっと笑ってしまいそうなこのお話。まさにいやいや期のルルちゃんは「困ったちゃん」。だけど、とっても愛おしいのです。それでは、「いやだ」って言っている最中の当人がこの絵本を読むと、どうなるのかしら? 意外とケラケラ笑っているのかもしれません。だって、滑稽ですものね。
わかっていても、「いやなものは、いや」。そんなどうにもならない子どもたちの気持ちを、ユーモラスに愛らしく描きだしているのはせなけいこさん。『ねないこだれだ』でもお馴染みの、せなさんの貼り絵の技法は、素朴で、それでも表情がはっきりと伝わってきて、本当にお話にぴったり。きっとママやパパたちの記憶の中にも、小さい頃読んでもらった記憶が残っている方は多いことでしょうね。合わせて「いやだいやだのえほん」シリーズもおすすめです。
ちょうど1年前、1歳半の頃に大好きで、何回でも繰り返して聞きたがった「いやだいやだ」をあまり好まなくなりました。
今はこの絵本を読み聞かせてみると、何となく居心地の悪そうな顔をして席を立ってしまったり、自分の持っているくまのぬいぐるみを抱えてきて「ほら、くまちゃん」と私に言ったりします。
娘なりに「イヤッ」を連発している意識はあって、それを客観的に見せられてしまうこの絵本はちょっと気まずく感じるのかもしれません。これも絵本を通じて感じる子どもの成長かなと思います。
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