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絵本ナビスタッフの<未就学児向け>読み聞かせ日記

果物の季節!2020年7月、絵本ナビスタッフが娘(2歳3か月)に読み聞かせた絵本

子連れの引っ越しにバタバタの7月

こんにちは、絵本ナビスタッフの坪井です。

2歳3か月を迎えた娘は、少しずつ髪の毛の量が増えてきて女の子らしい髪型も楽しめるようになってきました。パッと見はあまり変わらないのですが、毎日髪を結んでいると少しずつ髪の束が太くなっていることを実感します。

 

月末には初めての引っ越しを経験しました。子連れでの引っ越し、本当に本当に大変でした…!

何とか荷物を搬入し終え、もしかしたら夜は前の家がいいと泣いたりするかも…と数日の間は様子を見ていたのですが、そんなこともなく一安心。…と思ったその日の夜に寝かしつけ担当の夫に「お父さん、(前の)おうちに帰ろうよ」と言っていたそうです。

 

家族揃って心身ともにバタバタだった7月、あまり落ち着いて読み聞かせはできませんでしたが、何度か娘に繰り返して読んだ本をご紹介します。

7月に仲間入りして3回読んだ絵本

リアルな絵と愉快な言葉遊びが楽しい!

おやおや、おやさい

 リズムカルな言葉遊びをユーモアたっぷりな絵の世界で表現し、人気となった前作『くだもの だもの』。その名コンビ石津ちひろさん&山村浩二さんの新作が『おやおや、おやさい』です。
 今度の主役はフレッシュな野菜たち。これがツヤツヤ、ゴツゴツしていていかにも美味しそう。そしてモリモリ元気。なんてったって「マラソン大会」を繰り広げるくらいですから。にんにくの筋肉がむきむきしていたり、ラディッシュのダッシュが素晴らしかったり、かぼちゃの体はやっぱり重そうだったり・・・それぞれのキャラクターが野菜の雰囲気とぴったり合っている所が何だか笑ってしまいます。さて、一等賞になったのは誰だったのかな?
 声に出して楽しい、石津さんの野菜にまつわる言葉の数々。駄洒落や回文になっている訳でもないけれど、何だかそれぞれのキャラクターが浮かびあがってくるような軽やかで楽しい文章。一体どんな風に思いつかれるのでしょうね。それから、最初は順番もばらばらだった一つ一つの文章を、見事に絵本の世界に仕上げてしまう山村さんの絵の世界。こちらも、どうしてこんな楽しいストーリー展開になってしまうのか、読めば読むほど不思議になるのです。お二人の才能の絶妙な組み合わせ、これこそがこのシリーズの最大の魅力なのかもしれませんね。

この頃になって、おもちゃや洋服なども明らかに「初めて見るもの」を喜ぶようになった娘。

もちろん、絵本も見覚えのない作品が本棚に紛れ込んでいると即座に反応して「これなーに?」と言います。

引っ越し作業のついでに、以前用意しておいたこの絵本を絵本スペースに置いておいたらニコニコして取り出してきました。

 

デフォルメされたシンプルな絵よりも、写真やリアルに見える絵の方を好む娘にこの絵本はぴったり!

触ったときの質感まで感じられそうな「おやさい」達にかわいらしい顔。親しみつつも、図鑑のように野菜の名前を覚えることもできます。

娘は保育園の先生にも「野菜の名前、わかるよ!」と話しているそうです。

 

文章はダジャレのような、韻を踏んでいるような、不思議なリズムがあって大人の方が読むのに手こずってしまいました。考えすぎなんでしょうか。

繰り返して読み聞かせるうちに娘の方がフレーズごと暗記してしまい、今では自分のお気に入りのぬいぐるみに娘が“読み聞かせ”してあげています。

保育園がきっかけで3回読んだ絵本

娘にとってのファーストブックはこの絵本

ボードブック はらぺこあおむし

暖かな日曜日の朝、たまごから生まれたのは、ちっぽけなあおむし。
あおむしは、お腹がぺっこぺこ。
食べものを探しに出たあおむし、月曜日にはりんごを一つ、火曜日にはなしを二つ。
まだまだぺっこぺこのあおむしは、水曜日にすももを三つ、木曜日にはいちごを四つ食べ…。
たくさん、たくさん食べたあおむしは、すっかりふとっちょ!
やがて、あおむしはさなぎになり、何日も眠ったあと、それは美しいちょうちょに変身したのです。

世界中で愛されている、エリック・カールの代表作ともいえるこのお話。
小さなあおむしが、卵から幼虫、さなぎ、蝶へと変化する様子を描いているのですが、単なる知識絵本では終わりません。

一つ目のポイントは穴の開いたしかけのページ。これが、まだお話を理解できない小さな子どもたちやあかちゃんをも虜にしてしまうのです。指を入れたり、めくったり。こうして絵本に親しむきっかけにもなっているのですね。

二つ目は、力強いストーリー。ちっぽけだったあおむしが、ぐんぐん大きくなっていき、最後には美しいちょうになるという展開は、何度読んでも元気と希望をもらえます。

三つ目は、エリック・カール作品の大きな魅力の一つでもある美しい色彩! 子どもたちの大好きな食べ物はどれも美味しそうに描かれ、あおむしを見守るおひさまは優しく描かれ、ちょうちょはうっとりするほど美しく描かれています。コラージュの手法により描かれるその世界観こそが、登場する全てのキャラクターを生き生きと輝かせているのです。

ボードブック版の方では、その小ささと頑丈さが扱いやすいと小さな子や赤ちゃんにも大人気なのです。「まだ早いかな…」なんて、しまいこんでいたらもったいないですね!

生後3か月くらいの娘に初めて買った絵本なのですが、2歳を過ぎた今でも娘にとってはまだまだお話が長く感じられるようで「読んでくれれば聞くけど…」という雰囲気でした。

 

6月から再開されて本格的に通えるようになった保育園でもよくこの絵本を読んでいるようで、この7月には急に興味が出てきたようです。これまでになくたくさん読みました。

 

これまでの娘はあおむしが食べたものの中でも「りんご」や「いちご」「オレンジ(みかん)」しかピンときていなかったようですが、7月は梨がおいしい季節でもあるので、あおむしが「なし」を食べる場面になると自分の食べた梨を思い出している様子でもありました。

(実際には去年も梨を食べさせているのですが、シーズン最初に出回る幸水なしは1歳児には少し堅かったようで、娘の中では「好きじゃない=食べてない」にカウントされていた節があります)

 

娘がもう少し大きくなったら通常の絵本の「はらぺこあおむし」を買って、大きな絵を楽しんでもらいたいなと思いますが、ここまでの2年半ほどでもほとんど傷んでいないボードブックは小さな子どもの親としてはとてもありがたい絵本です。

「いっさいはん」と合わせて大好き!

難しいけれど興味はある!「にゅうしちゃんのお話」

にゅうしちゃん

にゅうしちゃん

さく・え:minchi
出版社: 岩崎書店

おーちゃんのおうちに、にゅうしちゃんがやってきました。
にゅうしちゃんは最初の歯のおともだち。
にゅうしちゃんのことを知れば知るほど、たいせつに思うようになります。

こちらも7月中に3回読んだ絵本です。

…とはいえ、歯の正しい名前や虫歯ができるメカニズム、歯にいい食べ物などなど、2歳児には難しすぎる内容でもあるため3回とも最後まで読んだわけではありません…。

娘自身も理解できていないことはわかっているようですが、だからこそ何回も読みたがる部分もあるようで、読み聞かせるたびに異なる部分を指さしては「これは?」「これは?」と確認します。

 

この絵本を買ったばかりの頃は、頭に穴が空いて泣いている「むしばちゃん」を見るたびに「なんで泣いてるのー?」と言っていましたが、7月の下旬頃には「むしばちゃん」と「ミュータンスちゃん」の関係も何となく理解したようで、泣いている理由は聞かなくなりました。

 

そしてそのせいだけではないかもしれませんが、以前ほど歯みがきを嫌がらなくなりました。

もちろん、歯ブラシを持たせてもほとんど磨けてはいませんし、親が仕上げ磨きをしようとしても真面目に口を開けてくれないこともしょっちゅうですが、嫌がって泣き叫ぶことがかなり減ってきた気がします。

果物のおいしい季節はやっぱりこの絵本!

すいか、もも、ぶどう、なし…あと食べていないのは?

くだもの

ページをめくるとまずどーんと丸ごとの緑のスイカ。さらにめくると、カットされた真っ赤なスイカが「さあ どうぞ」と差し出されます。
続いてもも、ぶどう、なし、りんご、と、次々に登場する平山和子さんの写実的な絵は、どれもみずみずしくて本当においしそう。その果物たちが、今度は皮がむかれて食べやすくカットされて迫ってくるわけですから、あかちゃんは、きっとその絵の迫力に釘付けになるでしょう。あんまりおいしそうなので子どもでなくても思わず手が伸びてしまいますよね。

子どもたちは果物が大好き。とっても身近な存在なのに、日常では腹ぺこキッズに「食べたい!」「おなかすいた!」と言われてあわててむいて、小さく切ってお皿にのせてテーブルへーー。スーパーでカットフルーツが簡単に買える時代だし、食育が大切だとわかってはいても、まるごとの姿は意識していないとなかなか教えられないのかもしれません。果物って、皮をむいたら全然違う姿になってしまうものが多いからなおさらです。
離乳食がはじまって食べ物に興味が出はじめたら、ぜひ手にとってほしい1冊です。おしゃべりしはじめた子と一緒に名前を覚えるのもいいですし、たくさんおしゃべりするようになったら「いただきまーす」と読みはじめて、「あまーい」「すっぱい!」と親子で感想を言い合いながら「ごちそうさま」と読み終えれば、しっかり読み応えもありますね。だけどご注意。食いしん坊さんは寝る前に読むと、食べたくなって泣いてしまうかも!

(三木文 絵本ナビライター)

夏が来てこの絵本に出てくる果物をほとんど口にすることができた娘。

実際には1歳3か月だった去年の夏にも梨やすいかを食べさせているのですが、本人の記憶には残っていないようです。くわえて、今年はおいしい果物をたくさん食べることができたので、自分の中での果物の記憶と絵本に登場する果物がしっかり結びついた様子。去年よりも絵本を読んだときの反応がビビッドになりました。

 

すいかを見せれば「種!」と指さし、梨を見せれば「あま~い」とほっぺたをおさえたり。実際のバナナの皮を自分でむけるようになってきたので、最後に登場するバナナの絵を見ると上手に食べる真似を見せてくれます。

 

これからは柿や栗、りんごやみかんがおいしい季節。果物を食べた記憶が増えるたび、娘にとってこの絵本の魅力は増していくのだろうなと思うと、親としても楽しみです。

おわりに

今回は引っ越しの後片付けに追われていたら、もう8月が終わろうとしている時期になってしまいました。

 

7月はいろいろな果物が出回る季節でもあったので、こうして読んだ絵本を思い返してみると野菜・果物の登場する絵本の多さに驚きます。

子どもが知らなかったことを絵本で学び、それを実体験できたら改めて絵本を読んでみて自分の中に取り込んでいく様子を間近で見ていると、子どもにとっては何もかもが勉強なんだなあ…という気持ちになりますね。

 

また来月、8月に娘と読んだ絵本をまとめてご紹介します!

 

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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