【クリスマス】部屋に飾りたい、モダンなデザインが際立つクリスマス絵本
クリスマスの気分を盛り上げる、部屋の飾りつけは楽しいもの。どんな飾りつけをするか考えるのは毎年の楽しみでもありますね。ツリーやリース、キャンドル、いろんなアイテムがありますが、手軽に楽しめるのが「絵本の表紙」。ちょっと立てかけて置いておくだけで、部屋の印象も気分も変えてくれます。クリスマスの日を楽しみに待つ期間も、お気に入りのクリスマス絵本の表紙を飾れば、さらに雰囲気が高まりそうです。この記事では、どんな空間にも置いてもパッと目を引く、部屋に飾って楽しみたいモダンなデザインのクリスマス絵本3冊をご紹介します。
並べてうっとり眺めたい、モダンでおしゃれなクリスマス絵本3冊
布貼り箔押し上製本、こだわりの装幀が美しい絵本
マリメッコデザイナーのサンナ・アンヌッカの絵を楽しむ『くるみ割り人形』
映画やバレエで人気の古典作品を、
マリメッコデザイナーのイラスト&新訳で!
チャイコフスキーのバレエ『くるみ割り人形』の原作として知られる、1816年にドイツで発表された古典文学の新装版です。クリスマスプレゼントのくるみ割り人形が繰り広げる、不思議なお話。マリメッコのデザイナーとして活躍するサンナ・アンヌッカによる挿画が魅力です。
洗練された佇まいの美しい冬の絵本
世界的に活躍するデザイナー、こうのあおいさんの手がける絵本
絵本を開くと真っ白なページに浮かぶタイトル「ふゆ」。
どんな景色が待っているのでしょう。
空では雲が遊んでいます。
くっついたり離れたり、やがて大きな雲になったかと思うと、雨。
それからふわふわとした雪になり、地面一面を覆います。
「あ、まっしろ!」
気がつくと、すっかり雪に覆われた画面も真っ白に。
そこに大きな足跡がふたつ。
だれかな?
どんどん増えていく足跡。
みんなどこにいるのかな?
言葉は最小限。
ページをめくっていくだけで、その景色の移り変わりにハッとさせられてしまうこの絵本。
作者はこうのあおいさんです。
イラストレーションやテキスタイルなど、デザイナーとして世界的に活躍されているあおいさんが40年も前に描かれ、イタリアで出版されたものなのです。世界6カ国で翻訳され、今回は初めて日本語版として発売となりました。
洗練されたその美しい佇まい。デザイン性の高さに目がいきがちですが、子どもたちには関係ありません。雪景色を目の前にした瞬間に、その白い世界の中に入り込んでいってしまうはずです。そして、しんとした静けさの後に訪れるのは、思わずクスクス笑いたくなっちゃうような温かくて可愛らしい場面。
是非、子どもたちに手渡してあげてみてくださいね。
磯崎園子(絵本ナビ編集長)
真っ黒な背景に浮かびあがる町の灯りが美しい表紙の一冊
三浦太郎さんの描く、可愛く洗練されたクリスマス
お話の舞台は、寒い寒いクリスマス・イブの夜の町。
おつかいに出ていた女の子が、大きな赤いてぶくろを拾います。
女の子はすぐに思います。
「これは、サンタさんのてぶくろにちがいない」
寒くて困っているだろうから、届けてあげなきゃ。だけど、この広い夜の町。どうやってサンタさんを見つけたらよいのでしょう。サンタさんは今頃きっと、空飛ぶそりにのって煙突から煙突へ……。
だけど、教会の前まで来た時に、彼女は思いつきます。そうだ、この高い塔に登れば!女の子は無事にサンタさんに会えたのでしょうか。てぶくろは渡せたのでしょうか。
真っ黒な背景に浮かびあがる町の灯りや、空から降ってくる白い雪。高い塔から見渡す遠い港や色とりどりの屋根。その全ての美しいことといったら! 三浦太郎さんの描くクリスマスは洗練された、だけどとっても可愛らしく。一目見たら忘れられない景色がたくさん閉じ込められていて。毎年この時期になると開きたくなる、小さな優しい物語です。
クリスマス絵本の新しい定番の1冊になりそうですね。
磯崎園子(絵本ナビ編集長)
色鮮やかな表紙の並びがワクワクするセレクトとなりました。絵本を飾っておくと、目に入って会話につながったり、いつでも手に取って読めるのも良いですね。どの絵本も、大人の方へのクリスマスプレゼントにおすすめです。
掛川 晶子(絵本ナビ副編集長)
撮影:所 靖子
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