絵本ナビスタイル トップ  >  絵本・本・よみきかせ   >   【猫の日×絵本ナビ】白、黒、茶トラ、ハチワレ……、柄別「ねこの絵本」特集!

【猫の日×絵本ナビ】白、黒、茶トラ、ハチワレ……、柄別「ねこの絵本」特集!

どんな柄の猫が、たくさん絵本に登場している?

どんな色の猫もどんな柄の猫も可愛い。だけど外で出会う猫やSNSで見かける猫が、自分の身近な猫と似ていると、ことさら心惹かれてしまうものですよね。

絵本でも、同じ色や模様の猫が出てくると、どうも「うちの子」に見えてくるという現象が起こります。(そうやって増えていく本棚の猫絵本……)

そんな猫好きが感情移入せずにいられない絵本を、猫の色や柄別にご紹介します!

白猫と黒猫

猫のシルエットを引き立たせる一色の毛色が美しい、白猫と黒猫。ご紹介する絵本では、なんとも可憐な白・黒猫たちが揃いました。

元気な白い子猫の夜のおさんぽ

こねことおつきさま

満月の晩、こねこがさんぽにでかけました。
「ねえ、おつきさま。どうしてついてくるの? これから農場にミルクをのみにいくんだよ。いっしょにくる?」
子ねこは、塀をつたい、木にとびうつって、屋根にジャンプ! やっぱり月はついてきます。農家に着き、つぼのミルクを飲んでいたこねこは、床に落ちて、大きな音をたててしまい…? 
元気な子ねこを描く、原書1954年のフランスの名作絵本。

最初にご紹介するのは、フランスのロングセラー絵本。元気いっぱい好奇心旺盛な白い子猫の、生き生きとした動きひとつひとつが愛らしい絵本です。

1匹の白猫を、7匹いるように見せられる!?

このねこ、うちのねこ!

小さな白いねこが、家が7けんある、小さな村にやってきました。ねこは、1けん目の家でメリンダ、2けん目でミランダというように、7けん全部でちがう名前をつけてもらい、かわいがってもらうようになりました。ところがある日、国じゅうのねずみがふえすぎて、どこの家もねこをかわなければならないという法律ができて…? シンプルな線が魅力的なイラストと、ユーモラスな話がマッチした楽しい絵本です。

小さな村の7軒全部の家で名前をつけてもらって、どんどん長い名前になった白猫。どこの家も猫をかわなければならないという法律ができて、1匹を7匹に見せるため、「白い猫に模様を描いていく」という方法で物語は展開します。その色柄がまたお楽しみのポイントです。

バレエが大好きな黒猫ミイさんの成長ストーリー

バレエのおけいこ

「すき」な気持ちがあれば、だいじょうぶ!きっとできるよ!バレエ教室に通いはじめた猫のミイさんは、憧れのまいちゃんと同じクラスになるのが夢。おけいこが楽しくてたまりません。ところがピルエットがちっともうまくまわれません。おまけに、まわるのがこわくなってしまいました。そんなある夜、ぬいぐるみのクマ先生がおけいこをつけてくれて・・・。

人間の子どもたちと一緒にバーに並ぶ黒猫ミイさんの可愛いことといったら。庄野ナホコさんが描くミイさんは、表情豊かでユーモラス。健気に頑張るミイさんを応援せずにはいられません。ピルエットができなくてしょんぼりする姿、頑張ってできるようになったときの表情も必見です。

おしゃまなちびねこチュチュの動きのかわいらしさ!

ちびねこのチュチュと、スプーンのあかちゃん

ちびねこのチュチュがピアノの練習をしていると、友達の、とかげのウィルフレッドがやってきて、
スプーンの家に生まれた赤ちゃんを見に行くことになりました。

ちびねこのチュチュやみんなは、赤ちゃんに会いたくて、もうたいへん!
だっこしたり、プリンを作ったり、おどりをおどったり。
赤ちゃんスプーンのはじめてのお仕事は、プリンをすくってくれることでした!

ナンセンス絵本がお得意の二宮由紀子先生の新作絵本。
パステル画の人気画家、牧野千穂先生が、不思議で楽しい、ちびねこチュチュ達の世界を見事に表現しました。
 

真っ黒な体に赤い衣装のちびねこチュチュ。パステル画で描かれたやわらかな毛並みがとてもキュートです。ちょっととぼけたチュチュと、とかげや赤ちゃんスプーン、目覚まし時計など、ユニークで不思議なキャラクターが登場するメルヘン世界に迷い込みたくなります。

白猫・黒猫コンビの絵本

並んだコントラストが美しい、白猫と黒猫が一緒に登場する絵本も。

昼が好きな白い猫と、夜が好きな黒い猫のおはなし

よるとひる

昼がこよなく好きな白い猫と、夜がこよなく好きな黒い猫。2匹の猫はお互いに、昼の良いところ、夜の良いところを見せ合う…。白、黒、黄色の3色で、昼の世界と夜の世界が美しく表現された絵本。

いきいきとした線が踊る猫2匹

しろねこくろねこ

しろねことくろねこはいつも一緒。皆からしろねこばかりが綺麗と誉められ、くろねこは自分の容姿に自信をなくしてしまい、しろねこから離れていってしまうのですが… 二匹のねこの感情の移ろいを、躍動感のある筆致で生き生きと描いた美しい絵本。

グレーの猫

気品たっぷり、「ブルー」とも呼ばれる毛色のグレー単色の猫。日本では少しめずらしい毛色のためか、絵本でも海外の作品でのほうが多く出会えそうです。

ねこのなまえは?

ブルンミのねこ

おるすばんのブルンミとねこちゃん。
いっしょにあそんでいたけれど……
たいへん! ねこちゃんいなくなっちゃった。
「ねこちゃーん! ねこちゃーん!
ぼくのところにきてくださーい!」
アンニパンニといっしょにねこちゃんをさがすブルンミ。
無事みつかるかな?

シリーズの中によく登場していたチャーミングなグレーの猫に、ついに名前がつくおはなしです。ブルンミが猫につけた名前は何だったでしょうか? 愛らしい名前は、ぜひ絵本で確かめてみてくださいね。

ネコって、夜にはどこへ行くのかな?

ひみつだから!

ある晩、ネコのマルコムはすっかりおめかしをしていました。
マリー・エレインは気になってしかたがありません。
夢いっぱいの絵本!イギリスを代表する絵本作家ジョン・バーミンガムの夢と冒険の世界へようこそ!

ある晩おめかしをして現れた飼い猫のマルコム。(マルコムは、少ししま模様が描かれているのですが、グレーの猫としてご紹介します)グレーの体に赤い上着、みどりの羽ぼうしが素敵です。おおぜいの猫が集まるパーティー、こっそりうちの猫も行っているのかな? 「ひみつ」ですね。

トラ猫

しま模様が美しいトラ猫たち。オレンジのしま模様の「茶トラ」、茶色のベースに黒いしま模様の「キジトラ」、グレーに黒いしま模様の「サバトラ」。どのしま模様も味わい深く、ついうっとり眺めてしまいますね。茶トラは遺伝的にオス猫が多いのだそうで、絵本に出てくるトラ猫も、そのせいか堂々としたキャラクターが多い気がします。

オーランドー一家の楽しいキャンプ

ねこのオーランドー

ご主人から念願の夏休みをもらったお父さん猫のオーランドーは、意気揚々と家族ぐるみのキャンプに出かけました。気持ちよく乾いた場所にテントを張って、いよいよキャンプの始まりです。オーランドーは、子猫たちにあやとりを教えたり、釣りを教えたり、ハイキングに出かけたりして、楽しく過ごします。そして最後の晩は、キャンプファイヤーを焚いて、歌ったり踊ったり…。猫たちの楽しそうな様子が、大型の画面一杯にあふれます。

鮮やかなママレード色の頼もしいお父さん猫、オーランドー。奥さんのグレイス、子どもたちのパンジー、ブランシュ、ティンクルの5人(匹)家族でキャンプに出掛けます。人間同様キャンプを楽しむ姿は、ユーモラスですがとても楽しそう。大判の絵本で、美しい絵を楽しめる一冊です。

好奇心旺盛な子ねこ

ちいさなねこ

小さな子猫がお母さん猫の見ていない間に、ひとりで家の外へとびだしました。外には危険なものがいっぱい。子どもに捕まりそうになったり、車にひかれそうになったり、大きな犬に追いかけられたり。その度に危機一髪で難を逃れるます。とうとう追いつめられて鳴いていると、お母さん猫は子猫の声を遠くからでも聞きつけてちゃんと探してくれました。お母さん猫はしっかりと子猫をくわえて家へ帰って行きます。

小さな猫の小さな冒険を描いたロングセラー絵本。好奇心旺盛な子猫の行動にハラハラしつつ、助けに来てくれる頼もしいお母さん猫の愛情あふれる姿に心打たれます。

黒白猫、白黒猫

黒と白の毛並みがスタイリッシュな黒白猫。海外ではバイカラー、日本では、黒と白の分量のどちらが多いかで、黒白猫、白黒猫と呼んだりするようです。ハチワレ、靴下猫、ブチ猫など、黒の色の場所で特徴的で愛嬌のある柄になるのも楽しいですね。そんな黒白・白黒猫は、たくさんの絵本に登場します。

野良猫だった猫が、ゆっくりゆっくり「うちのねこ」になるまでのおはなし

うちのねこ

ある日、野良猫だったおとなのねこがうちに来た。ソファの下に隠れて出てこない。その後もねこは、かみついたり、ひっかいたり・・・。こわくないよ。だいじょうぶ。ゆっくりゆっくり「うちのねこ」になるまでのお話。

作者・高橋和枝さんの体験をもとに描かれた絵本。警戒心の強い猫が、ゆっくり時間をかけて「うちのねこ」になってくれる。ラストの場面の幸福感と愛おしさが胸に迫ります。

小さな宇宙船が降り立った場所は、「ミスターワッフル」の住む家だったのです

ミスター ワッフル!

ねこのワッフルはすっかり退屈しています。飼い主が買ってくるおもちゃにも飽きて値札がついたままほったらかし。そこにまぎれるように小さな宇宙船がありました。それはどこか遠くからやってきて、たった今地上におりたったところ。中では、宇宙人たちが無事着陸したことを喜んでいます。その小さな宇宙船に気づかず、通り過ぎたように見えたワッフルでしたが……。過去3度もコールデコット賞を受賞したウィーズナー。3度の受賞はアンソニー・ブラウンと並んで受賞者最多です。この作品も2014年のコールデコット賞オナーブックに選ばれました。

モデルになったウィーズナー家の愛猫。寝そべる姿、じゃれつく姿、しっぽの動き、くるくる変わる表情……。絵本の中のミスター ワッフルは、目の前で見ているような、リアルな「猫」そのもの!

愛嬌たっぷり、表情がかわいいたまちゃんが見ているのは……?

たまちゃんとしっぽ

こねこのたまちゃんが誰かのしっぽをみています。「しっぽ しっぽ だーれの?」「しっぽ しっぽ みみちゃんの しっぽ」次に出てきたしっぽは、グルーン! と、ながーいしっぽ……。「しっぽ しっぽ」って、繰り返すとなんだかおもしろいひびき! 安心してゆったりと遊ぶこねこちゃんたちを最後にうけとめてくれるのは、おかあさんねこ。あかちゃんもいっしょに心はずませ、最後はほんわか、うれしい気持ちになる絵本です。

三毛猫

おばあちゃんに拾われた三毛猫ちゃん

にぁーう

あめがしぽしぽふるばんに おばあちゃんがおつかいに。おばあちゃんが拾った小さな子猫は、娘になって、お年玉に何をもらった?

松谷みよ子さんによる「あかちゃんのわらべうた」シリーズの一冊。長野ヒデ子さんの描く三毛猫が表情豊かで愛らしく、おばあちゃんの家で過ごす楽しそうな姿に幸せな気持ちになります。

サビ猫

サビンカとぼくの、しあわせないちにち

ぼくのサビンカ

いっしょにいるのがだいすき!ねこのサビンカとぼくの、しあわせないちにち。チェコで出版の絵本を、出久根育みずから翻訳。

サビ猫のサビンカと暮らす少年の日常。絵と訳を手がけられたのは、チェコ在住の出久根育さん。出久根さんは2匹の猫を飼っており、そのうちの1匹はその名もサビンカ。絵本に登場するサビンカの絵のモデルです。

猫との暮らし、リアリティのある日常の様子を細やかに描いています。サビンカのちょっとした表情の違いも、本当に絶妙で、思わず触れてしまいたくなるくらい。

くまと馬と、猫2匹。小さな舞台を見ているようなおはなし

わたしのマントはぼうしつき

「ふちのところがふさふさのわたしのマントはぼうしつき」雨がふっても雪がふっても、いつでもいっしょ。くまと馬と猫2匹。小さな舞台を見るような可憐な動物たちのお話。

こちらの絵本の主役は、ぼうしつきのマントが大好きな愛らしいくまの子ですが、いつでも一緒のメンバーが、馬の子と猫2匹、その一匹がサビ猫ちゃんです。クマの子を見守る表情、一緒に遊ぶ姿もたまらない愛らしさ!

さいごに

いかがでしたか。さいごに、猫の種類、生態、「猫語」まで教えてくれる『ねこのずかん』をご紹介します。

やっぱり、見るほどにどの猫も味わい深くかわいいものです。それぞれの毛色を愛でつつ、お気に入りの絵本を増やしてくださいね。

無類の猫好きが贈る、猫のすべて

ねこのずかん

大人気ずかんシリーズ第3弾。猫の種類、生態から「猫語」「猫と仲良くなるには?」まで、無類の猫好きが贈る、猫のすべて。

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
この記事の関連キーワード
Don`t copy text!