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未来の今日の一冊 ~今週はどんな1週間?~

【今週の今日の一冊】新学期の読み聞かせ、何を読む? 最新おすすめ絵本をピックアップ♪

暑かった夏休みもそろそろ終わりに近づき、今週から2学期が始まるという学校も多いでしょうか。

学校での読み聞かせ活動をされている方は、2学期に子どもたちにどんな絵本を読んであげようか選び始めていたり、さまざまな場所でおはなし会をされている方も、秋のプログラムを考え始めている頃ではないかと思います。

 

今週は、そんな読み聞かせ絵本を探されている方に向けて、最新の読み聞かせにおすすめの絵本をPickupしてみました。

新学期のはじまりにふさわしい楽しいストーリーの絵本のおすすめや、ちょっと学校へ行くのがおっくうになっている子どもたちを励まし元気づけることのできるような絵本などなど。小学校での読み聞かせや、さまざまなおはなし会に向けて、プログラムのご参考にご活用ください。

2024年8月26日から9月1日までの絵本「今日の一冊」をご紹介

8月26日 いったい何にこまっているの?

月曜日は『こまった こまった』(2024年8月の新刊より)

こまった こまった

ポケットに入れたはずの鍵がいつまでたっても見つからないカンガルー、手が多すぎて握手がこんがらがってしまうタコ…リズミカルな言葉とユーモア溢れる絵で動物たちの困りごとを紹介。

  

8月27日 しろくてふさふさした迷子の正体は一体…!?

火曜日は『まいごでござる』(2024年6月刊)

まいごでござる

ある日、こたろうが見つけたのは道端でしくしく泣いている迷子。白くてふさふさしていて、ふわふわと浮いている。どこの何だか検討もつきません。こたろうは「しろふさちゃん」と呼ぶことにして、いったんおうちに連れて帰ります。

「ちちうえ、ははうえ、このこは いったい なんなのでしょう?」

父にも母にもわかりません。そこでこたろうは、町のみんなに聞いてみることにします。ある人は「ふでやさん」で見たことがあると言い、ある人はまっくらやみの一本道を進んだ「墓場」に住んでいるはずだと言い、ある人は目が回るほど高い山に住んでいる「あの人」のものだと言い……。みんな迷子の力になろうとして、色々と教えてくれるのですが、どれもちがうみたい。最後にたどりついた答えは!?

驚きの展開が待っている「しろふさちゃん」の正体。時代物の舞台を得意とする荒戸里也子さんが描き出す物語は、なんて愉快で、なんと愛らしいこと! ページをめくりたびにちょっぴりドキドキし、そのたびにふりまわされる「しろふさちゃん」を心配し、それでも最後にはちゃーんとおうちに帰れます。人々の暮らしを垣間見ることができるのも楽しいばかり。

それにしても。もう二度と迷子にならないようにね、しろふさちゃん。

(磯崎園子  絵本ナビ編集長)

読者レビューより

こたろうが見つけた、ふしぎな迷子。一体、このしろくてふさふさしたいきものはなんなのか、こたろうと一緒に探す気持ちでページをめくっていきました。そしてその正体には驚いてしまいました。予想できない展開で、とてもおもしろかったです。当時の様子のわかる絵も興味深く、時代ものとしても楽しめます。
(あんじゅじゅさん 50代・その他の方)

8月28日 忙しすぎるレストランで起きたおかしな事件とは?

水曜日は『いえいえ、そんなことは ありませんよ』(2024年4月刊)

いえいえ、そんなことは ありませんよ

《食べものが登場する笑える絵本》といえば、シゲタサヤカさん!

舞台はおなじみ、町でいちばん人気のレストラン。
きょうは、ちょっといそがしすぎるようですよ。
さあ、どんなおかしな事件がおこるのでしょう。

みせには うでのよい コックが 9にんも はたらいていましたが
それでも めが まわるほどの いそがしさに
とうとう ひとりの コックが

「もう げんかいだーー!」

といって みせを とびだし……

あらわれたのは、コックの弟のスーパーコック。
てきぱき料理をはじめましたが……?

『まないたに りょうりを あげないこと』『りょうりを しては いけないなべ』『コックの ぼうしは しっている』につづく、大人気「コックさん」シリーズの第4弾!

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8月29日 キュートな妖怪たちの髪の悩みをのぞいてみよう

木曜日は『ようかいのもり にょろりびようしつ』(2024年6月刊)

ようかいのもり にょろりびようしつ

深い深い森の奥に、ちょっと変わった美容室がありました。
やってきたのは、たぬきせんせい。
みんなに頼りにされている「ようかいのもり」のお医者さんです。

出迎えるのは、きれいな美容師のお姉さん。お店は大繁盛でお客さんがいっぱいのため、たぬきせんせいは順番が来るまで待ちます。でも美容師さんはひとりでもなんのその。なが~い首がにょろりと伸びて、離れた場所にある道具を取るのもお手のもの。お客さまを前から後ろからのぞきこんで、それぞれのリクエストに合った髪型に変身させていきます。

でもお客さんのリクエストは、みんななんだかおかしな様子。 髪がつやつやになってしまって困っているおばあさんに、髪が伸びすぎて自分らしさが隠れてしまった二人組、そして顔色が良すぎて困っている女の人など、ユニークなリクエストが続きます。さらに、毛をそめたいお客さんが勧められている「ブキミナカラー」もとっても気になるネーミング! はたしてそれぞれ誰のリクエストなのでしょうか。

たぬきせんせいもいい香りのシャンプーでふわふわさっぱり、カットを終えた頃、かみなりの子どもたちが大勢やってきました。これにはさすがの美容師さんもお手上げです。帰るに帰れなくなったたぬきせんせいは、ポケットからはっぱを取り出して「ドロン!」 あれ、化けられるなんてたぬきせんせいももしかして!?

こちらは、『ようかいのもり たぬきクリニック』『ようかいのもり まっくらまつり』につづく「ようかいのもり」シリーズの第3弾。この本から読み始めても楽しさ満載ですが、つづけて読んでいると、登場人物ならぬ登場妖怪にすっかり親しみが湧いて、今回もあの妖怪がくるかな、くるかな、と期待も高まりそうです。また繋がっている話題もあるので、楽しみが倍増することでしょう。

作者は、長谷川あかりさん。登場するのは、キュートで可愛い妖怪たちばかりなので、小さな子から楽しめるのも魅力です。また絵のあちこちに遊びが隠されていますので、ぜひいろいろ探してみてくださいね。それぞれ個性的な妖怪たちと、びっくりしたり、ほっこりしたりしながら「ようかいのもり」でたっぷり過ごしてみませんか?

(秋山朋恵  絵本ナビ編集部)

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8月30日 あれ、口ってどうやって閉じてたっけ?

金曜日は『ゆるワニ ビビ くちのとじかた、おしえてください』(2024年6月刊)

ゆるワニ ビビ くちのとじかた、おしえてください

大きなあくびをしたワニのビビ。意識した途端、口の閉じ方がわからなくなりました。友達が助けようとしてくれますが、何をしてもぱかっと開いてしまいます。かわいらしいキャラクターと繊細なタッチの絵が融合した、ワニの魅力がつまった絵本。

8月31日 学校へ行くのが待ち遠しくなる温かな一冊

土曜日は『こぶたのルーファス がっこうへいく』(2024年7月刊)

こぶたのルーファス がっこうへいく

「がっこうに いれてください」

こぶたのルーファスは頼みにいきますが、リピッド校長は首を横にふります。

「だめだめ。こぶたは がっこうに いれられない」

どうして? カバンだって、お弁当箱だって持っているのに。ルーファスが聞くと、校長は言うのです。

「こぶたは廊下を泥だらけにするし、教室でうまとびをしたり、らくがきだってする。ふざけて食べものをなげたりもする。だからだよ」

確かに学校にこぶたがやってきたら、教室中を好きなように動き回り、いたずらをして、みんなを笑わせてくれるような気がしますよね。それはそれで楽しそう。でも、学校はお勉強をするところですからね。何度お願いにいっても、校長は入学を許してくれません。けれど、ルーファスが学校に行きたい理由は、自分のお気に入りの本を読めるようになりたいからなのです。そうだと知った校長は、にっこりして言います。

「おや、だったら話はべつだ!」

こうしてルーファスは、いよいよ学校へ通えることになったのです……!

小さなルーファスと、厳しいけれど丁寧に対応する校長先生のやりとりが可愛らしくも微笑ましいこのお話。本当に楽しそうに文字や数のお勉強をしていたり、先生のお話の時間をうっとりした表情で聞くルーファスの姿を見ていると、読んでいる子どもたちだってきっとこう思うはず。

「がっこうって、楽しくて素敵なところなんだ!」

バレリー・ゴルバチョフの描く優しい絵も魅力的。入学を心待ちにしている子どもたちにもぴったりな、アメリカで人気の絵本です。

(磯崎園子  絵本ナビ編集長)

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9月1日 ころころかわる自分のこころと仲良くしよう

日曜日は『こころころころ』(2024年6月刊)

こころころころ

日々気持ちが移り変わっていくのは当たり前。
そして心は体と同じように疲れを感じるもの。

気持ちの変化を俯瞰的に描くことで、ありのままの心をやさしく肯定する絵本。

いかがでしたか。

小学生に、また秋の読み聞かせに……、下記のテーマや記事でもおすすめ絵本をたくさん紹介していますので、楽しく選んでみてくださいね。

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選書・文:秋山朋恵(絵本ナビ副編集長)

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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