【今週の今日の一冊】ページをめくって深呼吸。新緑の季節に楽しむ「庭」の絵本
新緑のまぶしい季節。一歩外に出ると、いつのまにか緑が鮮やかに広がり、庭先の花々も色とりどりに咲いているのが目に留まります。今週は絵本の中でも、自然の豊かさを感じてみませんか。
忙しい毎日のなかでふと立ち止まり深呼吸したい時、ページをめくれば、自然の美しい色彩や風の気配に包まれる一冊に出会えるかもしれません。
今週は、庭づくりの楽しさを教えてくれる絵本や、春夏秋冬の美しい庭を描く絵本、庭で繰り広げられる、不思議で美しいファンタジーまで…。新緑の季節にゆっくり味わいたい、美しい庭の絵本や物語をご紹介します。
2026年4月20日から4月26日までの絵本「今日の一冊」をご紹介
4月20日 五感のすべてが喜ぶようなみずみずしい庭の絵本
読者の声より
とても丁寧に描かれた絵本です。そして、植物、植物のある暮らし、植物を大切にする人への愛が伝わってきます。細かく描き込まれているので、じっくりとみて楽しみ、まるで自分もこの庭作りに参加しているような気分になりました。
だれか一人で庭仕事をするのではなく、家族みんなで、そして友達や親戚、ご近所さんも巻き込んで(というか、みんなが寄ってくるのですね)、手入れし、育て、楽しんでいるところが良いなと思いました。何かを育てることによって、子どもたちも貴重な経験をしながら豊かに育つことができますね。
収穫したものは美味しく頂き、木の実や葉っぱでおもちゃを作ったり、やってくる鳥を観察したりとたくさん楽しんだ一方、支柱をたてたり、水やり、草取り、肥料作りに、次の季節の準備・・・と庭仕事はなかなかたいへん。でもこうやって、季節の流れの中で暮らし、季節を感じることが、どれだけ豊かなことか・・と思わずにはいられません。
この絵本を読むと庭のある暮らしに憧れます。そして、多くの人がまず思うのは、「ガーデニングをしてみたい、でも我が家はこんなに広い庭がないから無理よね・・」ってこと。でもこの絵本の作者は、そんなことはお見通しですね!隣の敷地のマンションに住む男の子、ルイを登場させています。ルイは、マンションのベランダで鉢やプランターを使って、花やハーブを育てているのです。ルイとは「植物」という共通の興味で、すぐに仲良くなれましたよ。ルイからの「びっくりするプレゼント」。なんて楽しいアイデア!
めんどくさがりの私ですが、豊かで楽しい暮らしを目指して、少しずつ、土のある暮らし、花のある暮らしを始めたくなりました。多くの人にそんなことを思わせる、子どもから大人まで楽しめるステキな絵本です♪
(なみ@えほんさん 50代・ママ)
4月21日 はじめて出会う春夏秋冬ガーデニング入門!
読者の声より
『野の花えほん』の「春と夏の花」バージョン、「秋と冬の花」バージョンを読み、前田まゆみさんの描く優しい花の絵に、すっかり魅了されてしまいました。
こちらでは、庭に咲かせたい花たちの特徴や育て方が、丁寧に解説されています。
春夏秋冬に分けて、たくさんの花が紹介されています。
春の庭は、チューリップやクリスマスローズやバラなど、特にたくさんの花たちが楽しめました。
ハーブの楽しみ方や庭仕事の服装、道具まで説明されているので、ガーデニング初心者の私は、とても勉強になります。
(クッチーナママさん 40代・ママ 女の子16歳、女の子14歳、男の子11歳)
合わせておすすめ。「野の花えほん」シリーズ
4月22日 街が緑に変わっていく本当にあった物語
※4月22日はアースデー
読者の声より
廃線になった高架鉄道で、枯れかけた雑草や花を見つけた主人公は、その草花の世話をはじめます。
その草花たちは、線路を辿るように進み、いつしか高架鉄道を埋めつくすまでに。
そして、草花は鉄道の外にも広がっていくのです。
灰色一色だった街が、美しい緑で彩られていきます!
こんなところが、本当にあったら素敵だな~と思ったら、どうやら本当にあるようです。
人間が捨てたものの上に芽吹く、新しい命。
自然は、どんな場所でも生き抜くことができるのだと…。
自然の力強さ、美しさをとても感じることのできる一冊です。
すごいなぁ…と思いました。
この力を人間が最大限に生かそうと決めたなら、想像以上に素敵なことが起こるだろうなと思いました。
(しゅうくりぃむさん 40代・ママ 女の子10歳)
4月23日 古時計が13回鳴ると、美しい庭園が現われて…
木曜日は『岩波少年文庫 41 トムは真夜中の庭で』
トムは真夜中に古時計が13も時を打つのを聞き、昼間はなかったはずの庭園に誘いだされて、ヴィクトリア時代の少女と友だちになります。歴史と幻想が織りなす傑作ファンタジー。
知り合いの家にあずけられて,友だちもなく退屈しきっていたトムは,真夜中に古時計が13も時を打つのをきき,昼間はなかったはずの庭園に誘い出されて,ヴィクトリア時代のふしぎな少女ハティと友だちになります.「時間」という抽象的な問題と取り組みながら,理屈っぽさを全く感じさせない,カーネギー賞受賞の傑作です.
読者の声より
小学校高学年だったか、中学生だったか…。とにかく、10代のはじめ頃に読んで、すごく面白い! と思った本。
大人になってから読み返してみても、まだ色あせない面白さがありました。
この物語は、いわゆる「タイムトラベルもののファンタジー」です。
妖精や魔法使いは出てきませんが、魔法の道具ともいえる古ぼけた柱時計と、月の光に導かれて、主人公の少年トムは、現代(といっても、書かれたのが昭和33年なので、それなりに古臭さはありますが…)と、ヴィクトリア朝時代を行ったり来たりします。
そして、そこで出会った少女と、友情を育み…ああ、ここから先は、実際に読んでみてください。一見、ささやかだけれど、心温まるラストは、実際に読んだことがある人だけのものです。
イギリスの地名や、植物に関する知識があるとより楽しめますが、なくても十分面白いと思います。
子ども(小学校高学年~中学生くらい)にこそ読んでもらいたい本ですが、大人が読んでも十分楽しめます。
(ねこなさん 30代・その他の方)
4月24日 バーナデット・ワッツが描く昼夕夜の庭の美しさ
金曜日は『おじいさんの小さな庭』
花や小鳥が大好きなおじさんは自分の小さな庭を大事にしていました。植物・動物とお話ができるおじいさんは、あるとき、ヒナギクが隣の華やかな庭に行きたいと言うのを聞いて・・・おじいさんと庭の生き物たちの心あたたまるお話
読者の声より
この絵本の絵を描いたバーナデット・ワッツさん。
この人がかける夜のカーテンはすごい。
この幻想的な風景はきっと心の奥に残ると思います。
場面が、昼や夕方、夜と変わるのですが
同じ庭なのに全く別の庭のような表情を出します。
画家本人が、「私は同じ絵は2度と描けない」というのがわかる絵本です。
それだけ心を込めて一枚一枚を描いているということなのでしょうね。
心がしんみり、最後にほっと、眠りにつく前に読みたい1冊です。
(モサムネさん 20代・ママ 男の子0歳)
4月25日 春夏秋冬それぞれの季節の植物の楽しみ方が満載!
土曜日は『みんなの園芸店 春夏秋冬を楽しむ庭づくり』
部屋の中や庭に植物があると、気持ちに張りが出たり安らいだりと、暮らしに彩りを添えてくれます。この本は、多肉植物からバラやヒマワリ、食虫植物までの様々な種類の植物の楽しみ方を春夏秋冬それぞれの季節で提案した、園芸の入門書です。夜に咲く花を楽しんだり、捨ててしまうニンジンの頭などを使ってキッチンで水栽培をしてみたり……、植物の楽しみ方が満載です。全編イラストと文で構成されており、読んでいるだけで楽しめます。
4月26日 じっと目をこらして、そっと耳をすませば…
読者の声より
絵がとにかく可愛くてキレイ。
色鉛筆のような繊細で暖かなタッチで描かれた、豊かな自然あふれる庭の風景。宝物にしたい一冊です。
山のとちゅうの小さな家に住む猫のハーニャは、庭をながめるのが大好き。
ハーニャの庭には小さな畑と小さな池があって、実に様々な生き物がおきゃくさんとしてやってきます。
1月から12月まで、四季折々の庭の風景がひとつき単位で丁寧に描かれています。
月ごとに様々な生き物が小さく自然の中に隠れていて、娘とワクワクしながらページをめくりました。
花や鳥の名前や季節の移り変わりなど、まるで本当の自然に触れているかのように子どもに教えることができました。
最後のページはハーニャの家の中、窓から見た庭の風景の絵になっていて、まるで自分が庭の主になったような贅沢な気分にひたれました。
我が家の庭にもたくさんおきゃくさんが来るといいのにな…。
でもきっと、気付いていないだけでたくさんのものが通り過ぎているのでしょう。
のんびりした幸せを感じる絵本です。
(フィルディさん 20代・ママ 男の子7歳、女の子4歳)
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選書・文:秋山 朋恵(絵本ナビ副編集長)
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