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未来の今日の一冊 ~今週はどんな1週間?~

【今週の今日の1冊】「みみをすますように 酒井駒子」展開催によせて

4月5日~4月11日までの絵本「今日の1冊」をご紹介

静かで優しくその繊細で美しい絵と言葉から、多くのファンがいる絵本作家の酒井駒子さん。

海外でも高い評価を得ている絵本たちはこれまでたくさんの賞も受賞してきました。このたび、2021年4月10日からPLAY! MUSEUM(東京都、立川)で、酒井駒子さんの初となる本格的な個展がスタートします。絵本ナビの今日の1冊では、その展覧会を記念し、今週は酒井駒子さんの絵本をご紹介していきます。あなたの好きな絵本はどれでしょう?

 

4月5日 風船が大好きな幼い子の愛らしさがいっぱい

月曜日は『ロンパーちゃんとふうせん』

ロンパーちゃんとふうせん

出版社からの内容紹介

小さな女の子ロンパーちゃんは、お母さんと街に出かけて黄色いふうせんをもらいました。友達のようにとても大切にしていたのに――。「よるくま」シリーズで大人気の作家が描く愛らしい絵本。 2003年3月刊。

読者の声より

酒井駒子さんの描く子どもは仕草や表情がとてもリアルで見ているだけで愛おしく感じられます。

この絵本は幼い頃誰もが経験する「大切なもの」を描いた作品です。
大人からするとただの風船でも子供にとっては大切な大切なお友だち。
ずっとずっと一緒に、いつもそばにいたかったのに…

3歳の娘も風船が大好きなので、読んであげました。

物を大切に想う心が伝われば、と思います。
また、美しい絵も心の栄養になることと思います。

(ちゆなさん 20代 ママ 三重県 女の子3歳、女の子0歳)

4月6日 「うんとよなかに かわいいこが きたんだよ。」

火曜日は『よるくま』

よるくま

出版社からの内容紹介

母と子、そして子どもだった私たちの心に響き。母の匂いあたたかさを、思い起こさせる上質なファンタジー絵本。

読者の声より

お前はあったかいね、が好き
 はじめてこの絵本を読み聞かせたとき、働くママたちのために書かれたんだと思いました。よるくまが、ママを捜して男の子所にくるシーン。男の子がママを一緒に捜すシーン。そのどれもが、きっと保育園児の娘達にとっては、心に響いてしまうのでしょう。
 よるくまが泣き出すと一緒になって探している、と次女がまだ小さいとき言っていたのを思い出します。

 そして、いつも私が泣けるのは「おまえはあったかいね」とよるくまのママが抱きしめるところ。もう、大きくなってしまったので、抱きしめることはすくなくなりましたが、今でも小さな頃の娘達の「だきあと」が自分の体の記憶にしみ込んでいます。
(セルバさん 30代・ママ 女の子6歳、女の子5歳、男の子0歳)

4月7日 子どもがひとりでいる時間を描いた3つの短篇集

水曜日は『金曜日の砂糖ちゃん』

金曜日の砂糖ちゃん

出版社からの内容紹介

今、注目の絵本作家、酒井駒子が新境地を開く意欲作。「金曜日の砂糖ちゃん」「草のオルガン」「夜と夜のあいだに」3篇を収録。

読者の声より

とにかく絵が素敵で、目を離すのがもったいない!!
店先で一目惚れして、数日悩んだ揚句買ってしまいました。

全く別個の話が3編入ってますが、どれも幻想的で、でも、きっと子どもの目線からみたらみんな本気で一生懸命なんでしょうね。
女の子の名前に「砂糖ちゃん」とついていますが、ふわふわ甘い砂糖菓子のような、全部がそんなお話です。

子どものため、というよりは、大人が愉しむためのような気がします。
ただ、子どもって大人が思っている以上に感受性強かったり、想像力がたくましいから、意外とすんなり、この世界に入り込んじゃうかも…。

(デデ子さん 30代 ママ 新潟県 男の子2歳)

4月8日 「ぼくと ママしか いないみたい、せかいで。」

木曜日は『ゆきがやんだら』

ゆきがやんだら

出版社からの内容紹介

しんしんと雪が降り積もる静かな一日を、親子の姿を通じて、優しく美しく描いた1冊。子どものころに感じた、雪が降ったときのドキドキやワクワクを思い出させてくれる。人気の絵本作家・酒井駒子の待望の新作絵本。

読者の声より

子供だったころを懐かしく思い出しました。
よなか中雪が降った朝は、とても静かで「しーん」としていました。
無駄な音が雪に食べられているような(吸収されているような)
気持ちでそれだけで穏やかな気持ちになったものです

しんしんと雪が降る中幼稚園もおやすみで
ママもうちにいて、穏やかに過ぎていく時間が気持ちよく伝わってきました。
孤立してしまったようでいて、雪に守られているような気持ちになりました。
雪がやんだ夜、約束通りに外に出る事を許したお母さんの度量に
感心し、そんなお母さんでありたいなと思いました
(らずもねさん 30代・ママ 男の子2歳、男の子0歳

4 月9日 ひそやかに気持ちがみたされる魔法のような時間

金曜日は『はんなちゃんがめをさましたら』

はんなちゃんがめをさましたら

出版社からの内容紹介

女の子が、初めてひとりで体験する夜の時間

真夜中に目をさました女の子が初めてひとりで体験する夜の時間。
しずかな夜の中で、ひそやかに気持ちがみたされる魔法のような時。

読者の声より
灰色の背景に切り取られたような絵は、まるではんなちゃんの夜の世界をこっそり覗いているかのようです。

文章にはんなちゃんの言葉はありません。
言葉はなくても表情で伝わってきます。

なんせ静かな夜の冒険ですから、おしゃべりは小さな声でしているのかもしれません。

酒井さんの絵は薄暗い夜の空気、雰囲気にとても合っていて静まり返った時間を感じさせます。

はんなちゃんが月に見とれている後ろ姿は、子どもの純粋さと好奇心に、月明かりの危うさがマッチして、なんとも美しいチロの仕草や表情や動きもとても忠実で、感動しました。トイレの時の目つきなんてそっくりですよ!眠る前に読んでみてください。
お子さまの読み聞かせにもぴったりだと思います。
(ねんねこしゃんさん 20代・その他の方 )

4月10日 短いようで長い、長いようで短い、瞬間という感覚

土曜日は『まばたき』

まばたき

出版社からの内容紹介

ちょうちょが飛ぶとき、鳩時計が12時を告げるとき、猫が動き出すとき、角砂糖が紅茶に溶けるとき、そして少女に呼びかけるとき…。短いようで長い、長いようで短い、「瞬間」という感覚を描いた絵本です。

読者の声より

時の経過
一瞬の時の変化を静かに丁寧に描いています。
女の子の名前を読んだとき、ページをめくってドキッとしました。ストレートに伝わるお話でした。

百人一首の小野小町の歌を思い出しました。全然、絵本の内容とは違うんですけど、人の一生も一瞬なんだろうな、と。
(lunaさん 20代 ママ 大阪府 男の子5歳)

4月11日 作品とエッセイで紡がれる酒井駒子さん初の画文集

日曜日は『森のノート』

森のノート

出版社からの内容紹介

日常の暮らしの片隅にそっとたたずむ、密やかな世界を愛する人、集合! 
絵本作家・酒井駒子さんの静謐な作品と不思議なエッセイで織りなす初めての画文集。

読者の声より

素晴らしい絵がいっぱい
酒井駒子さんの絵が存分に楽しめる本です。
衝動買いしてしまいましたが、いつでも好きな絵をじっくり見られて、とても贅沢な気持ちになりました。
絵に付されたタイトルと文章が、絵とマッチしていないのですが、酒井ファンにとってはどうでも良いことかもしれません。
絵のタイトルがあればもっと良かったけれど、それぞれに酒井さんの味わいがあります。
(ヒラP21さん 60代・パパ )

選書:秋山朋恵(絵本ナビ編集部)

文・編集協力:富田直美(絵本ナビ編集部)

 

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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