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絵本ナビニュース2018

【news】紙版画で描く「おべんとう絵本」!おなかがぐーぐーすいちゃう美味しい絵本

見ているだけでおなかが鳴っちゃう!おいしそうな最新おべんとう絵本

まるで本物見たいな質感!美味しそうなお弁当の絵本が9月に発売されました!

絵本の作者は、イラストレーターであり、紙版画作家の坂本千明さん。『おべんとう たべたいな』は、坂本さんのデビュー作となります。

おこめと のりで なにできる?
ウインナーに きりこみ いれたら なにできる?
ページをめくるたびに、おべんとうのおかずが、どんどんできあがりますよ。
ぬくもりある紙版画の絵がおいしそう。においを かいだら おなかが ぐー !

おこめとのりでなにできる?『おべんとう たべたいな』中面
ウィンナーにきりこみいれたらなにできる? おべんとう たべたいな』中面
ぜんぶあつめておべんとうのできあがり!『おべんとう たべたいな』中面

この絵本の「味わい深い」イラスト「紙版画」とはどんなもの?

本書の一番の魅力は、なんといっても、美味しそうな食べ物の絵。
卵焼きの匂いや唐揚げの温度が、じ~んわりとにじみ出てくるような、独特のぬくもりある絵です。作者の坂本さんは、「紙版画」という手法を用いて、この絵本を描き上げました。

紙版画とは、ボール紙のような少し厚みのある紙を、ニードルで引っ掻いたり、切ったり、めくったりしたものを「版」として、その版に油性の版画用インクを乗せ、余分なインクをふき取った後、紙を置き、プレス機で圧力をかけて転写する「凹版」で「ドライポイント」の手法です。

 

本作はフルカラーの絵本なので、1版多色刷りという方法を用いて、1つの絵につき、数回にわたって色を変えて重ね刷りします。すべて手作業のため、1点1点全く同じには刷れません。そのため、どれが一番印刷に適しているか、おいしそうか、見極める作業に多くの時間を費やしたそうです。

『おべんとう たべたいな』制作過程

絵本デビューの坂本千明さんが出版したきっかけとは?

きっかけは、雑誌の表紙に載ったおいしそうな「おべんとう」の絵。
この絵に一目惚れした編集者が、絵を描いた坂本さんの個展に出向き、幼児向けのおべんとう絵本を作りたいと、熱心に口説き落としたのが始まりだとか。依頼を受けた坂本さんは、食べ物をモチーフにした版画は経験あるもの、「1冊全部食べ物ばかり」というのは初めてだったので、どんな風に描けるか、どのくらい時間を要するのか予想がつかなかったそう。

 

しかも、編集者からは、絵だけでなく文章や展開も坂本さんで、という依頼。普段、小さな子どもと接する機会がないため、どんな風に作画しようか悩んだそうですが、その制作過程で、子どもに限らずどんな世代が見ても「おいしそう」と感じてもらえるものを、と考え方をチェンジ。紙版画でどこまでそれを表現できるか挑戦するつもりで、自分自身が食べたいと思ったものを、とことん描きこんだのだとか。

『おべんとう たべたいな』版画アップ

おべんとうと言えばの定番のおかずから、ちょっぴりなつかしいおかずまでいろいろ登場する新作おべんとう絵本!坂本さんは、「お子さんには、料理することや、材料、道具にも興味を持ってもらえたらいいな」と語ります。「唐揚げが食べたい」とか「今晩、アスパラのベーコン巻き、作ってあげるね」と絵本を読みながら親子の楽しい会話も弾みそうですね!


食欲の秋、見ているだけで、おなかがぐーっとなる絵本。お子さんと一緒に、おいしい絵本をお楽しみください。

作家プロフィール

坂本千明(さかもと・ちあき)
1971年生まれ、青森県出身。イラストレーター、紙版画作家。東海大学教養学部芸術学科デザイン学課程卒業。大学在学中よりイラストレーターとしての活動を開始。2009年より紙版画の手法を用いた作品制作を始め、同時に猫との暮らしが始まる。現在は展示や書籍の装画などで活動中。著書に詩画集『退屈をあげる』(青土社)がある。猫と美味しいごはんを作ること、食べることが好き。

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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