こいのぼり、菖蒲、ちまきなど、読んで楽しい&由来も学べる!「こどもの日」の絵本
5月5日は「こどもの日」。
その名称からも自分が主役であるように思えて、ゴールデンウィーク期間中ということもあり、お子さんにとってわくわくする祝日の一つです。
そんな「こどもの日」をもっと楽しんでいただける絵本をご紹介します。
「こどもの日」の由来は?
まずは、「こどもの日」の由来について見てみましょう。
「こどもの日」のもとになっているのは「端午の節句」です。
「端午」とは「はじめの午の日」という意味。
もともとは5月に限ったことではありませんでしたが、午の日の「ウマ」という字は「ゴ」とも読むため、数字の「五」の音と混同されていき、5月5日を端午の節句としたそうです。
端午の節句は「男子の節句」とされ、男の子の誕生を祝うとともにその健やかな成長を祈る行事でしたが、1948年の「祝日法公布」によって男子だけでなくすべてのこどもを対象に、「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」という国民の祝日「こどもの日」)として改めて制定されました。
こどもの日の由来がわかる絵本
子どもにはちょっと難しいかもしれない行事の由来も、絵本なら楽しく読みながら学び、理解することができます。
「こどもの日」の由来について詳しく知ることができる絵本として、ますだ ゆうこさんの「もっと知りたい! 行事の絵本」シリーズのこちらがおすすめです。
ますだ ゆうこさんの「もっと知りたい! 行事の絵本」シリーズ
人気デュオ「ケロポンズ」のますだゆうこさんと、イラストレーションや映像など、幅広いジャンルで子ども向けの企画・制作を行うレーベル「colobocle」主宰のたちもとみちこさん。
お二人による楽しい行事絵本シリーズに「こどもの日」のお話が加わりました!
たつやは、病気がちの男の子。五月晴れでさわやかな風が吹く日なのに、外で遊べません。
「ねえ こいのぼりくん、ぼくも きみのように そらを およいでみたいよ」
家のなかからこいのぼりに話しかけると、なんとこいのぼりが返事をしました!
「だいじょうぶ、およげるよ!」「さあ、ぼくのせなかに のって!」
風にのって空たかく舞い上がるこいのぼり!
こいのぼりのアオくんの背中にのり……やってきたのは、山の中の大きな滝壺。
「どどどどど~~!!」
すごい音をたてる大きな滝を、アオくんはのぼりきることができるでしょうか。
シリーズおなじみ、楽しいお話には、ごく自然に行事の由来がもりこまれ、すーっとお話の中に入りこみながら学ぶことができます。
ちなみに本書は、「鯉の滝登り伝説」にちなんだお話になっていますよ!
「こどもの日」が節句であることは知っていても、どういう願いが込められているのか、ショウブやヨモギにはどんな意味があるのか、知らない人も多いかもしれませんね。
人気の豆知識のコーナーは、漢字すべてにふりがながふられていて読みやすく、親子で学ぶのにちょうどいいボリュームです。
こいのぼりと一緒に空を泳ぐカラフルな「吹き流し」に魔除けの意味があったとは!
上新粉とあんを手に入れて、柏もち作りに挑戦してみませんか?
身近な材料でできる、こいのぼりの工作も楽しそうですよ。
お話と豆知識、一冊で2度おいしい行事絵本。
さわやかな5月にふさわしい、ブルーがあざやかな「こどもの日」の絵本です。
■読者の声より
子どもの日に読みたい絵本
ぼんぬさん 40代 ママ 北海道 女の子5歳
ますだゆうこさんの行事絵本は、ストーリーを楽しみながら、自然と日本文化や習慣に触れられるので、シリーズで楽しんでいます。
もうすぐこどもの日ということもあり、こちらを読みました。
5月5日、からだの弱いたつやが、ベッドからこいのぼりをながめていると、なんと、こいのぼりがたつやに話しかけてきて…。子どもの成長への願いをこめたお話。柏もちやこいのぼりの作り方など、こどもの日の豆知識も掲載されています。
こいのぼりの由来は?
「こどもの日」と言えば、こいのぼり。
春の空を泳ぐこいのぼりは、「こどもの日」の象徴とも言えるかもしれません。
ではなぜ「こどもの日」にこいのぼりを飾るのでしょうか?
次は、その由来について絵本で見てみましょう。
懐かしい、日本の原風景!徳島県加茂谷地区の「鯉祭り」
・こいのぼりの由来を伝える行事絵本。
・美しく細密な絵で、日本の風景、伝統を描きます。
・絵探し、文字探しで、子どもも大人も絵を楽しめます。
ゴールデンウィーク、おじいちゃんの家でコイの滝登りを見たケンゴ。
そこでおじいちゃんに、こいのぼりの由来について聞き……。
「どうしてこいのぼりをあげるの?」という、
子どもの素朴な疑問にこたえながら、美しく細密に描かれた絵で、
日本の端午の節句の風景を味わえます。
カバーでは絵探し、文字探しが楽しめ、本文中にも各見開きに
絵本と関わりの深い言葉(5つの文字)が隠されています。
絵を読む楽しさがよりいっそう深まる絵本です。
こいのぼりの由来が、物語を通して学べる
■読者の声より
こいのぼりの由来
鯉のぼりの由来、知りませんでした!
4歳の息子は、武士の時代背景などは知りませんので
ぼんやり?聞いていました。
時代背景が分かると、納得の由来です。
もう少し大きくなってからも楽しめる絵本だと思います。
絵本冒頭におにいちゃんが歌っていた
こいのぼりの歌を息子が気に入り、
祖母に電話で披露していました(笑)
こいのぼりの季節にお薦めの1冊です。
(ホワイトチョコさん 30代・ママ 男の子4歳、)
どうして「しょうぶ湯」に入るの?
「こどもの日」には、「しょうぶ湯」に入ると良いとされています。
ではなぜ「しょうぶ湯」なのでしょうか?
お次は、その由来を知ることができる絵本をご紹介します。
そこには、こんなちょっとコワイお話がありました。
■読者の声より
行事むかしむかし・五月
行事むかしむかし話の五月の節句の話「くわずにょうぼう」です。
五月五日の端午の節句に菖蒲湯に入る由来がわかりやすく画かれていてとても学べる絵本でした。
大変なけちんぼの七べえさんは、めしを食わぬ嫁さんが欲しいとお月様にお願いしたところ、念願叶ったのですが、本当のところは隠れて大飯ぐらいのやまんばだったのが怖いです。大きな握り飯を50個も作って口ともう一つの頭の上の口にも握り飯を投げ込んで絵は面白そうに描かれているのですが、身震いしてしまいました
やまんばは菖蒲のとがった葉っぱの先で両目を突き刺してしまったのでそのお陰で七べえさんは助かったから菖蒲湯に入る意味もわかりました
行事の由来はやっぱり知ってよかったと思いました。
(押し寿司さん 60代 じいじ・ばあば 愛知県)
■読者の声より
ほんとうにこわいもの
「おにばば、こわ~~い!あっちいってっ!」恐怖のあまり叫んだこどもです。
おにばばは、からとも知らず運んだ桶をおろして仲間を呼び集めるとき、やまのものたちと言いました。山に隠れた邪しい神さまたちなのでしょうね。あのうんとよくばりの男が山で口にした「欲のかたまり」を、食べたいと考えたのかもしれません。
「おにばば、こわかった。でもざんねんだ、ざんねんだって死んでった。おにばばのこども、どうしたかなあ・・・」とても端午の節句話ですまされないような余韻に、困り果てるほどすばらしい昔話でした。おしまい、感謝。
(もゆらさん 50代 その他の方 神奈川県)
ユニークなこいのぼりの絵本
「こどもの日」の象徴であるこいのぼりをもっと楽しめる絵本を読んでみませんか?
しかけ絵本に替え歌絵本、そして人気シリーズのこいのぼりも!
いろんなこいのぼりを、ぜひお楽しみください。
しかけ絵本の名手・きむらゆういちさんが手がけた唯一無二のこいのぼり絵本!
■読者の声より
こいのぼり!
しかけが楽しい絵本です。めくりかたも工夫されているのが良いですね。子供の日について書かれていたり、こいのぼりの作り方まで載せてくれているところもポイントです。日本の文化に楽しみながら触れるのは子供にとっても大切なことだと思います。きむらゆういちさんのしかけ絵本はどれも楽しみながらいろんなことを学べるので大好きです。
(愛ちゃんママさん 20代 ママ 京都府 女の子1歳)
思わず一緒に歌わずにいられない!こいのぼりの歌の替え歌絵本
やねよりひくいこいのぼりじゃ、つまんない!そんなときは……かえうた!!
おもし~ろ~そ~うに うた~って~る~~~
きっとみんな歌いたくなる!季節と行事のよみきかせ絵本。
<季節の行事 端午の節句>
古来中国では月と日の重なる日は祝日で、5月5日には菖蒲酒を飲み、邪気を祓いました。
一方、日本には、早乙女が身を清め、田の神を迎える「五月忌み」という行事がありました。
端午の節句はこの2つが結合したものといえます。江戸時代にはこいのぼりが立てられるように
なりました。滝を登る鯉のように元気にと、また、中国の故事「登竜門」にならい、立身出世の
願いも込められたのです。――<「おうちの方へ」より>
■読者の声より
楽しい替え歌
替え歌って楽しいですよね。
やねよ~り~ た~か~い こいの~ぼ~り~
の、あの歌を、
やねよりデカイとか、へびよりながい、とか、とらのこさんきょうだいがあれこれ替え歌にして歌うんですが、石井さんの絵が歌詞にぴったりで面白いです。
疲れはてたお父さんが歌う替え歌が親としては一番共感できました。
(tori.madamさん 30代 ママ 大阪府 女の子7歳、女の子4歳)
内田 麟太郎さん×高畠 純さんが手がける人気の「ワニぼう」シリーズのこいのぼりのお話に、思わず大笑い!
■読者の声より
いいね いいね ワニのぼり
ワニぼうのお父さん、重い荷物かついで 鯉のぼり買ってくる姿 優しいお父さん!
鯉のぼり、ならず ワニのぼりとは おもしろい!
ワニぼうも お母さんも 楽しい家族ですね はるかぜ すいこんでおなかいっぱい何かしら おなかがふくらんだかな?
こんなおもしろいことしてたら みんなも まねっこ
こんな 5月5日の こいのぼりが あがっていたら めちゃめちゃ楽しいでしょうね!
楽しいことは みんなに伝染して 楽しい!
5月に読んであげたい絵本ですね!
(にぎりすしさん 50代 その他の方 京都府)
紙芝居で楽しむ子どもの日
絵本だけでなく、紙芝居でも「こどもの日」を楽しみませんか?
こいのぼり、菖蒲、ちまき、柏餅など、「こどもに日」にまつわる様々な事を知ることができる紙芝居を紹介します。
お話会にもおすすめです!
こいのぼりの由来がわかる楽しい紙芝居
■読者の声より
こいのぼりの起源
何気なく見上げているこいのぼりが、どうして始まったのか。
こいのぼりと共に旗ののぼりも時折見かけていただけに、合点がいきました。
男の子の節句がこどもの日になったこと、柏餅、菖蒲湯、等々五月五日にかかわるいろいろな豆知識も書かれていて、演じ手にもためになる紙芝居です。
(ヒラP21さん 60代・パパ )
ねこと一緒にこいのぼりのおうちを探そう
ねこのふーちゃんがであったのは、まいごのこいのぼり。「うえーん、おうちがわからなくなっちゃった…」ちいさなこいのぼりのおうちは、どこかな?ふーちゃんは、いっしょにさがしてあげることにしましたが…。
■読者の声より
こどもの日
こどもの日がテーマでのお話会で。
行事が感じられてよかったです。
まいごのこいのぼりが水の中の本物のこいにたずねたり、カラスにたずねたり、みんなに聞きながら、家を探します。
「こいのぼり」の歌を歌ったりしながら、楽しく読めました。
最後はもちろんハッピーエンドです。
(みちんさんさん 30代 ママ 愛知県 女の子3歳、女の子1歳)
しょうぶ湯の由来がわかる紙芝居
今日は五月五日。太郎が「どうして? おふろにショウブとヨモギをいれるの?」と、
おばあちゃんにたずねました。すると……。
■読者の声より
端午の節句のしょうぶ湯の由来紙芝居
端午の節句のしょうぶ湯の由来紙芝居です。
絵本の「おにのくび」、紙芝居では「くわず女房」などもしょうぶやよもぎのことに触れているので、このお話はどんなお話なのかと興味がわきました。
「おにのくび」も「くわず女房」も怖いお話。このお話もちょっと怖かったです。
娘のところに通ってくるようになった男。その男の素性がよくわかりません。内容的に少し大人っぽいお話のようにも感じました。
漫画の「陰陽師」にも似たようなお話があったことを思い出しました。
しょうぶ湯だけでなくこいのぼりの由来も説明があったので、得した気分になりました。
由来については、知っているようで知らないことが多いので、子どもをだしに私が勉強していることが多いです。
しょうぶ湯に関する由来話がいくつもあって、それぞれが違うお話なのに、驚きました。他にもあるのかな?
子どもの日が近くなった頃、読むのをお勧めします。
(はなびやさん 40代・ママ 男の子6歳)
柏餅だけじゃない!こどもの日に食べたい「ちまき」の紙芝居
今日はこどもの日。端午の節句ともいう祝日です。くまのクンクンとうさぎのキキは、おばあちゃんとささの葉を取りに来ました。葉っぱとくきにわけて、きれいに洗います。つぎに、粉にお湯をいれながらまぜます。かたまってきたら、手でこねます。すると、もちもちふわふわのおだんごみたいになりました。それを、笹のくきにつけて、ささの葉で包んでイグサで巻いて、出来上がり。お湯でゆでて、いただきまーす。
■読者の声より
子どもの日にちまき
子どもの日というと柏もちが定番のようですが、「せいくらべ」の歌にも出てくるちまき。あんまり作り方も由来も知りませんでした。
子どもの成長を願う食べ物とのことなので、もっと周知しないといけませんね。
動物たちのお話なので、ほんわりと楽しみました。
(ヒラP21さん 60代・その他の方 )
「こどもの日」を遊ぼう
「こどもの日」をもっと楽しむためにも、親子で「こどもの日」にちなんだ遊びはいかがでしょう?
「こどもの日」を遊ぶのにぴったりな本を2冊、ご紹介します。
「こどもの日」に作りたい料理を紹介する絵本
本屋のままこさんはお料理が大好き。きょうはこどもの日なので、「かしわもち」「こいのぼりパイ」「こいのぼりちまき」など、元気になれるごちそうを、子どもたちと一緒につくります。
親子で簡単に作れるハレのお料理の絵本です。
■読者の声より
端午の節句のお祝いに
同じ「おいしい行事えほん」シリーズのひなまつり、おつきみバージョンが良かったので、他のシリーズ本も読んでみようと思いました。
こちらは端午の節句のお祝いのメニューたち。
こいのぼりパイや柏餅など、ちょっと作るのは難しいのかな?というメニューですが、わかりやすいレシピとかわいらしいイラストで教えてくれるのがいいです。
絵本の中で子供たちが料理しているので、一緒に真似して作りたくなると思います。
(クッチーナママさん 40代・ママ 女の子18歳、女の子15歳、男の子13歳)
こいのぼりやかぶとを、折り紙で作ってみよう!
折り紙は、大人もこどもも手軽に楽しめる遊びの1つです。
特別な道具はいらず、「折る」という作業だけで、さまざまな作品を作って楽しめます。
本書は、小さな子でも、不器用な方でも、誰でも同じように折れるよう工夫を凝らしました。
また、「1つの完成作品からアレンジを加え、別の作品にする」アレンジコーナーを複数設けています。
さまざまな作品に触れられるとともに、想像力も養われます。
ひとつの作品で別の作品を作れるため、何度も遊べて楽しめます。自分なりにアレンジしてみるのもおすすめです。
各月のはじめには、作品紹介ページを入れていて、行事解説や作品ごとの飾り方、使い方を掲載しています。
ひな祭りや七夕、お月見など、ご家庭の中に年中行事を取り入れてみたり、
お子さんに日本の伝統行事や文化について伝えたりする、良いきっかけとなれば幸いです。
5月5日は「こどもの日」! 親子でお楽しみください
「こどもの日」はお子さんの成長を祝うとともに、いつも子育てをがんばっているママ、パパに感謝する日でもあります。
今しかない子育て中の貴重な時間を、ぜひ親子でお楽しみください。
洪愛舜(ほん えすん)
ライター・編集者・絵本作家。
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