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miku20号 2010年春号

子どもの花粉症、知識と対策

こんな様子が見られたら要注意!

花粉症を発症する人が増えていると言われますが、赤ちゃんも花粉症になるのでしょうか?乳幼児の場合、どのような症状がみられたら花粉症を疑うべきなのか、どのような対策をしたらいいのか、小児科医の三宅健先生に教えていただきました。

三宅健先生


三宅小児科・アレルギークリニック院長。小児アレルギー疾患に詳しく、年間延べ1万人以上のアトピー患者を診療。明快な語り口と的確な治療方針で、多くのママたちの信頼を得ている。著書は『アレルギーなんかこわくない!』(講談社)ほか。

乳幼児は眼のかゆみや充血で、花粉症と気づきやすい

近年、様々な環境の変化が要因となり、花粉症の低年齢化が進んでいます。1歳未満の赤ちゃんでも発症する場合がありますが、一般的に症状が出るのは早くて2歳頃から。3歳過ぎの幼児が花粉症になるのは、それほど珍しくありません。

 

 

元々アレルギー体質で、乳児期にアトピー性皮膚炎や気管支喘息の症状があると、花粉症を発症しやすい傾向にありますが、アレルギー症状が全くなくて、突然、花粉症になるケースも稀にあります。両親のどちらかが花粉症の場合は、体質を受け継いだ子どもも発症する確率が高いと言えます。また、冬生まれの赤ちゃんの場合、生まれてすぐに花粉の刺激を受けることになるため、他の季節に生まれた赤ちゃんより低年齢で花粉症を発症する傾向がみられます。

 

主な症状は大人と同様ですが、幼児の場合はもともと口呼吸をすることが多く、また風邪などで鼻がつまりやすいため、くしゃみや鼻水の症状はあまり目立たず、眼の充血やかゆみにより花粉症と気づくケースが多くあります。戸外で過ごしていて、急に眼をこする仕草がみられたら、花粉症を疑った方がいいでしょう。

薬は内服薬がメインで、症状に応じて処方される

発熱があったり黄色い鼻水が出た場合は風邪を疑いますが、花粉症の子どもが風邪をひくこともあり、くしゃみや鼻水といった風邪の初期症状と花粉症の鼻炎症状を見分けるのは簡単ではありません。熱がなくても、目が真っ赤に腫れたり、ひどくかゆがる、鼻づまりで寝つけないという様子がみられたら、早めにかかりつけ医に受診しましょう。

 

 
小児科では、眼のかゆみや鼻づまりなどのアレルギー症状に働く内服薬(ドライシロップや粉薬)を処方するのが一般的で、その子の年齢や症状に応じて、点眼液や点鼻薬を出すこともあります。抗アレルギー薬の内服薬は、眠くならないタイプが安心して使えます。雨の日など花粉の飛散が少なく、子どもの症状も軽いようなら、薬の使用を控えても構いません。

治療プランを立てると、重症化を防ぐことができる

花粉症は一度発症すると、残念ながら毎年症状が現れ、年を重ねるに従って重症化する傾向にあります。学童期になると、戸外でのびのびと遊べない、授業に集中できないなど、わずらわしい状況を経験することになります。

 

幼児期のうちに症状がみられたら、アレルギー検査を受けることをお勧めします。花粉症は毎年ある時期に現れ、症状の予測がつけやすい病気です。医師と相談の上、その子の症状に応じた治療プランを立てて取り組むことで、花粉症が重くなるのを防ぎ、上手に乗り切ることができるでしょう。

 

花粉症対策しよう!

花粉との接触をできるだけ避けることが一番。乳幼児はよだれが多く、また嫌がることもあるので、マスクの着用は現実的には不可能です。日常生活の中に、なるべく花粉を持ち込まないよう心がけましょう。

 

□ 窓を開けっぱなしにしない。
□ 花粉が付着しにくい、表面がツルツルした素材の服を選ぶ。
□ 花粉の飛散情報をチェックし、多い日は長時間の外出は控える。
□ 帰宅時は、手や顔を拭いたり、洗って花粉を流す。

 

イラスト/サカモトアキコ 取材・文/中野洋子

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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