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miku32号 2013年春号

自然の中で遊ぼう!春の色探し&押し花作り

季節を肌で感じるって、すてきなことですね。せっかく四季のある日本に生まれたんですから、子ども達にも存分に感じさせてあげたいものです。春の訪れを親子で感じてみませんか?

今村光章さん


岐阜大学教育学部准教授。博士(学術)。専門分野は、幼児教育学、環境教育。行事型の森のようちえんである「ぎふ☆森のようちえん」代表。私立幼稚園の森のようちえんアドバイザーも務める。著書は『森のようちえん』(解放出版社)ほか。

自然の中で五感をとぎすまそう

あたたかな春の陽ざしの中、今回は、「春を探し隊」として、3組の親子と春の花探しをしてきました。みつけた花は押し花にして、部屋に飾る計画です。
 
「自然遊びは、文字通り五感を刺激してくれるもの。
 
例えば、だんご虫やちょうちょを触ったときに伝わる繊細な手の感触や、ずしんと感じる石の重み、土や草花の匂いなど、触覚や嗅覚を使って体験できることがたくさんあるからです。視覚と聴覚はテレビを見たりゲーム機で遊んだりすることでも使いますが、触覚と嗅覚は直接的な経験でしか感じられません。」と話してくれるのは、環境教育で知られる岐阜大学教育学部の今村光章准教授。行事型の「ぎふ☆森のようちえん」代表でもいらっしゃいます。
 
「森のようちえん」とは、デンマーク発祥の自然環境を利用した子育て支援活動です。もともとたった一人のお母さんの子育てに対する熱い思いから始まった保育方針が、多くの共感を得て世界に広まったもの。受動的に何かをこなすのではなく、自然遊びを通じて自分の興味や関心を動機として、子どもを積極的・能動的に動けるようにしてあげたいという思いです。
 
最初に教えてもらったネイチャーゲームは、色合わせシートを使った「色探し」。色のカードを作って、自然の中からその色を探すというものです。

 

シンプルな遊びなのに「さぁ、見つけに行くぞ~!」と、とにかく盛り上がります。みんな走って色探しに散っていきました。しばらくすると「同じ緑だけど、ちょっと違うね」という声が聞こえてきます。
 
そう、今回気付いてもらいたかったのは、まさにそのことです。毎日過ごす生活の中で、色を表す言葉は限られています。でも色には微妙な違いがあって、言葉では表しきれないものもあります。緑とも青とも言えない色、新緑の緑もあれば深くよどんだような緑もあります。大人に教えてもらうのではなく、子どもたちは自分で気付いていきます。
 
色探しをしながらも、触覚と嗅覚のアンテナもビンビンです。葉の表面のツルツル、ザラザラの違いや、青臭い匂い……。

「子どもたちは、スーパーで初めて見る野菜に興味を持っても“商品だから触っちゃいけません”と制限されます。興味を持っても、体験にしにくい生活環境の中で暮らしているのです。それが自然遊びの中でなら、存分に体験させることができます」と今村先生。

 

さまざまな感覚機能が一番豊かな幼児期に、しっかり感じさせてあげることは、その後の成長の上でもとても大事な土台となります。

押し花&フォトフレームを作ろう

01  新聞紙の上にティッシュペーパーを敷いて、その上に花を置き、花を広げながら押します。
 

02 花がずれないように気を付けながら、新聞紙とティッシュペーパーを折りたたんで、花をはさみます。

03 花を挟んだ新聞紙を、さらにベニア板などの平なもので鋏み、重しを乗せます。座ってもよし、辞典や電話帳に挟んでもよし。

04 花の水分が抜けたら、台紙の上に花を乗せて位置を決め、台紙にのりをぬって、花びらなどが広がるように台紙に貼ります。

05  クレヨンやペンで自由にデコレート。

06 上から、透明テープを貼ります。

07 フォトフレームに入れて、葉っぱを自由にデコレート。

遊びこむ、没頭できる時間を持とう

次の遊びは、押し花作り。押し花を作るためには、花を摘まなくてはなりません……。
 
「まずは、人が大切に育てているような花壇に咲く花と、自然の中で咲いている花の違いを教えてあげましょう。摘んでいいのは、自然の花。これは、大切にしなくていいのではなくて、感謝をもって使わせていただくということです。自然は豊穣にあるので、少しだけ、自然から分けてもらいましょう」と今村先生。
 
魚を釣ったら感謝とともに食すように、花を摘んだら、その分だけ心の栄養にできるといいですね。

 

「遊ぶときにひとつ心掛けてほしいのは、なるべく時間の制限をしないことです。30分だけね、という短い時間では、子どもが興味をもったものに出会っても、それに没頭する時間が足りません。

 

それでは、自発的な興味や行動が育たないのです。たとえば週に一日でも、お弁当を持って数時間、公園で過ごせるような日が持てるといいですね。ほうっておいても子どもが自分の力で遊びを見つけ、季節を感じながら、満足度の高い時間が過ごせると思います。自分が見つけたことで納得いくまで遊ぶことは、“自分は自分でいいんだ”という自己肯定感にもつながりますよ」。
 
押し花制作のときの子ども達も、「休憩しようよ」という大人たちの声をよそに、「休憩は後、先に作りたい!」「もっと作りたい!」と無我夢中でした。したいと思ったことを実現させていく。集中するってこういうことなんだな、と大人が学んだ瞬間です。
 
さぁ、春です。ワクワクする気持ちにさせてくれる自然の中に、親子で飛び込んでみませんか

参加しました!

色探しが予想以上に楽しそうでした!
 

眞渋 瑠里歌ちゃん(5歳)、美羽音ちゃん(7歳)、春成くん(2歳)、真由美ママ

 

 

単純な遊びのようでいて、楽しそうに色探しをしていました。屋外で楽しく遊べるっていいですね。

季節を感じらる遊びっていいですね。

権田 愛莉ちゃん(5歳)&陽子ママ

 

 

こういう季節を感じられる自然遊びもあるんだと新発見でした。 押し花もこの方法なら簡単なので、またお友達と一緒にやりたいです。

子どものやる気が、みえました!

井関璃乃(りの)ちゃん(4歳)、晴琉くん(2歳)&ひとみママ

 

初めての押し花作り。子どもが自らやる気を出して楽しんで取り組んでいたので、親としてうれしかった。

 

撮影/長尾浩之 取材・文/山田じな

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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