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miku 50号 2017年秋冬号

子育て支援制度・サービスはどうやって使う?

働いているときは? 在宅で子育てしているときは?

 

働いている人向けのものや在宅で子育てしていても使える子育て支援など、さまざまなニーズに応える子育て支援サービスがあります。 子育て世帯が利用できる支援制度・サービスについて、内閣府で「子ども子育て支援新制度」の制度設計に携わられ、現在は厚生労働省子ども家庭局総務課長である長田浩志さんにお話を伺いました。

 

2015年に始まった新制度で認定こども園が普及

 

待機児童問題を解消すること、子どもたちの教育や保育の質を向上することなどを目的に2015年4月に「子ども・子育て支援新制度」がスタートしました。

 

現在は全国の自治体ごとに、子育て世帯のすべての家庭が支援を利用できるよう多様な支援を用意し、選択肢を増やすなど、子育て世帯のニーズに応える形で取り組んでいます。

 

大きな変化のポイントとしては、幼稚園と保育所の機能を併せ持つ0~5歳児対象の「認定こども園」が普及。2014年に全国で1360園だったのに対し、2016年には4001園と、2年で3倍近くまで増えています。

 

親が働いている場合に入れる保育所の場合、働かない状況になったら基本的には幼稚園へ転園しなくてはなりませんが、認定こども園は、親の働き方を問わず入れるため、子どもの安定した保育環境としても注目されています。

子育て支援の質向上を目指して一人で15人をみる保育体制へ

 

新制度で登場した「地域型保育」は、0~2歳児が対象で、少人数でのきめ細やかな保育が魅力です。働く時間がフルタイムなのかパートタイムなのか、0歳から預けるのか3歳から預けるのかなど、その家庭のニーズに応じて選択肢が広がりました。
 
すべての子どもに目が行き届くよう、保育士の配置状況が改善されました。3歳児の場合で見ると、以前は子ども20人に対して1人の保育士が担当していましたが、現在は15人に1人という配置になり、より深く子どもへの関わりができるよう保育環境の質向上にも繋がっています。
 
今後はさらに、1~2歳児の場合で6人から5人へ、4~5歳児の場合で30人から25人へと、一人が担当する人数を減らし、余裕のある保育体制にすることが目標とされています。

 

保育コンシェルジュを置く自治体も

 

自治体によっては、『保育コンシェルジュ』(自治体により名称が異なる)を置いて、預け先の相談、希望や収入にあったサービスの情報提供などを行っています。
 
また、保健師や助産師が中心となって、妊娠時、出産前後、子どもの1歳の誕生日の頃に「子育てケアプラン」を作成。家庭の状況を考慮して、使える子育て支援サービスを紹介しながら、一貫した支援をしてくれる自治体もあります。これは全国に広がっていく予定ですから、現在はサービスを実施していない自治体の場合でも、地域の子育て支援窓口に相談してみましょう。

 

一生懸命なママほど子育てを一人で背負いがちですが、大変な時は無理をせず、地域の子育て支援窓口を訪ねること。上手にサービスや支援を利用して、トータルで子どもにとってより良い育ちの環境
を用意してあげましょう。

 

◎「子ども・子育て支援新制度」の情報は
http://www8.cao.go.jp/shoushi/shinseido/

 


◎「子ども・子育て支援新制度 なるほどBOOK」をダウンロードできます。

※平成28年4月改訂版 
http://www8.cao.go.jp/shoushi/shinseido/

event/publicity/naruhodo_book_2804.html

わが家の認定区分をチェック!

施設を利用するには、市町村から認定を受ける必要があります。

  

 

保育所などでの保育を希望する場合は、保育認定(2号、3号認定)を受けることが必要で、以下の2点が考慮されます。

1.保育を必要とする事由

次のいずれかに該当することが条件です。

 

◎就労(フルタイム、パートタイム、夜間、居宅内の労働など)
◎妊娠、出産  
◎保護者の疾病、障害
◎同居または長期入院等している親族の介護・看護
◎災害復旧 
◎求職活動(起業準備を含む)
◎就学(職業訓練を含む) 
◎虐待やDVの恐れがある
◎育児休業取得中で、すでに保育を利用している子どもがいて継続利用が必要である
◎その他、上記に類する状態として市町村が認める場合

2.保育の必要量

保育を必要とする事由や保護者の状況に応じ、次のいずれかに区分されます。

 

a 「保育標準時間」認定▶最長11時間(フルタイム就労を想定した利用時間)
b 「保育短時間」認定▶最長8時間(パートタイム就労を想定した利用時間)

 

※保育を必要とする事由が就労の場合、「保育短時間」利用が可能となる保護者の就労時間の下限は、1カ月当たり48~64時間の範囲で、市町村が定めることとなります。
 

共働き家庭で3歳から幼稚園を利用したい場合

 

1号認定を受けます。ただし、保育を併願する場合は、2号認定(満3歳以上・保育認定)を受けて、その後実際の幼稚園、保育所の利用状況を見て、市町村が(認定を維持するか変更するか)判断することになります。

 

共働き家庭で子どもが0~2歳の場合


3号認定を受けます。保育所、認定こども園は3歳以後も継続して同じ施設を利用。地域型保育(小規模保育や保育ママなど)を利用した場合は、3歳になる時に「連携施設」(保育所、幼稚園、認定こども園)へスムーズに転園できるよう配慮されます。

あなたの認定は? 利用できる施設はどこ?

*1 必要に応じて、地域子育て支援拠点や一時預かりなど、さまざまな支援サービスが利用できる。(下欄参照)
*2 新制度に移行しない園を利用する場合は認定を受ける必要なし。

4タイプの施設の特徴

 

小学校以降の教育の基礎作りとして幼児期の教育を行う学校
◎利用時間/昼過ぎ頃まで教育時間、園によって午後や土曜日、長期休業中の預かり保育を実施。
◎利用できる保護者/制限なし

 

 

 

幼稚園と保育所の機能と特長を併せ持ち、地域の子育て支援も行う施設

 

0~2歳
◎利用時間/夕方までの保育のほか、園によって延長保育を実施。
◎利用できる保護者/共働き世帯など、家庭で保育のできない保護者。

3~5歳
◎利用時間/昼過ぎ頃まで教育時間、保育を必要とする場合は夕方まで保育実施。園によって延長保育も実施。
◎利用できる保護者/制限なし

 

*3~5歳の子どもは、保護者の就労状況に関係なく、教育・保育を一緒に受けます。保護者の状況が変わっても通い慣れた園を継続利用できます。
*子育て支援の場が用意されていて、通園していない子どもの家庭でも、相談や交流の場に参加できます。

 

 

家庭で保育のできない保護者に変わって保育する(養護と教育を行う)施設
◎利用時間/夕方までの保育のほか、園によって延長保育を実施。
◎利用できる保護者/共働き世帯など、家庭で保育のできない保護者。(上記参照)

 

 

 

保育所より少人数(19人以下)で、0〜2歳の子どもを保育する事業
◎利用時間/夕方までの保育のほか、園によって延長保育を実施。
◎利用できる保護者/共働き世帯など、家庭で保育のできない保護者。(上記参照)

 

家庭的保育(保育ママ)

家庭的な雰囲気のもと、少人数(5人以下)でのきめ細やかな保育を行う。

小規模保育

少人数(6~19人)を対象に、家庭的保育に近い雰囲気でのきめ細やかな保育を行う。

事業所内保育

会社の事業所の保育施設などで、従業員の子どもと地域の子どもを一緒に保育する。

居宅訪問型保育

障害・疾患などで個別のケアが必要な場合、施設がなくなった地域で保育を維持する必要がある場合など、保護者の自宅で1対1で保育を行う。

さまざまな子育て支援サービス 

ファミリー・サポート、放課後児童クラブなど、子どもが小学生になってからも引き続き利用できるサービスもあります。

一時預かり

急な用事や短期パートタイム就労、リフレッシュしたい時などに、保育所の施設、子育て支援拠点などで一時的に預かってもらえる。

ファミリー・サポート・センター

乳幼児や小学生などの保護者で、子どもの預かりなどの援助を希望する人と、援助したい人をつなぎ調整を行う。

病児保育

病気や病後の子どもの保護者が家庭で保育できない場合に、病院や保育所などに付設されたスペースで預かる。保育中に具合の悪くなった子どもを看護師などが送迎し、病児保育施設で保育する仕組みもある。(2016年度新設)

子育て短期支援

保護者の出張や冠婚葬祭、病気など、子どもの保育ができない場合、平日の夜間や短期間の宿泊で子どもを預かる。

地域子育て支援拠点

地域の身近なところで、気軽に親子の交流や子育ての相談ができる。

 

*実際にどのような支援があるかは、お住まいの市町村にご確認ください。学生になってからも引き続き利用できるサービスもあります。

 

 

 

 

 

取材協力/厚生労働省子ども家庭局総務課長 長田浩志さん イラスト/サカモトアキコ 取材・文/中野洋子

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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