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絵本ナビスタッフの<未就学児向け>読み聞かせ日記

【4歳6か月娘へ読み聞かせ】くまちゃん絵本、大集合!

今回は「くまちゃん」絵本の大特集

こんにちは、絵本ナビスタッフの坪井です。

娘は今月で4歳6か月となり、いよいよ4歳台後半に入りました。

これまでの経験から考えると、娘はどの年齢でも月齢6か月を過ぎたところから次の年齢へ向け、大きく成長していくことが多いように思います。

 

ある一時期、毎日とにかく不機嫌、情緒不安定で手がつけられないほどの大暴れを繰り返していたかと思うと、その時期をスッと抜けていつもニコニコ、大人に「やりなさい」と日々言われているようなことにも自ら取り組んでがんばる…ということを繰り返して成長してきています。

 

こちらもだんだん慣れてきて、機嫌のよい「季節」に入ったからといって油断せず、雲行きが怪しくなってきたらすぐに「おっ、成長期か?」と切り替える余裕が出てきました。

とはいえ、あまりの暴れっぷりにこちらも本気で怒ってしまうこともままありますが…。

 

この記事を書いている今現在、娘は機嫌のよい時期の真っ最中。機嫌が良くても悪くても、「くまちゃんが大好き」ということは変わりません。

保育園のお友だちにも「くまちゃん好き」がいるらしく、「ひょっとして『くまちゃん絵本』というくくりでの絵本の紹介って需要があるのでは?」と思い立ち、今回はこれまでに娘が読んだ「くまちゃん」絵本をまとめてご紹介します!

くまのぬいぐるみは大事な友達!

娘が好きなのはなんと言っても「くまのぬいぐるみ」。

絵本の中でもくまのぬいぐるみはたくさんの子どもたちの「友達」として登場します。

 

『くまのルイス』もそんな「いいお友達のくまちゃん」絵本だと思って開いてみたところ、予想と違う展開に思わず笑ってしまう大人たち。その様子を見て、今では自分で文字を追ってでも読もうとする娘、という状態で我が家で愛されている絵本です。

『おもちゃびょういん』は、ある女性が子どもの頃に大切にしていたくまのぬいぐるみを、自分の娘に譲り渡すお話。娘も私のお下がりの「くまちゃん」を一体持っているので、共感しながら読める作品のようです。

くまちゃん版「ぬいぐるみはつらいよ」?

くまのルイス

ぼくはくまのルイス。このいえにきたひから、いいことなんかなんにもない!ティッシュのかわりにされたり、きょうりゅうのえさにされたり、ひこうじょうではXせんにとおされた。こんないえ、でていってやる、と心に決めたルイスでしたが……。ぬいぐるみのくまのルイスが、持ち主の男の子との日常を語ります。最後はクスッと笑える、可愛いお話しです。

大好きなぬいぐるみとはずっと一緒にいたい!

おもちゃびょういん

持ち主のモモちゃんが遠くへ行ってしまってから、長い間ひとりぼっちだったくまのぬいぐるみ「ぷく」。ある日、大人になって故郷に戻ってきたモモちゃんが、ぷくを段ボールの中から取り上げてくれました。老夫婦が営む「おもちゃびょういん」で修繕されることになったのです。老夫婦にていねいに扱われながら、ぷくはモモちゃんとの思い出を語り出します。

このおはなしの作者は、北海道釧路を拠点に、アートディレクターとして長年活動してきた木島誠悟さん。釧路市動物園にキリンを贈る運動をする市民団体の活動を描いた『キリンがくる日』や、釧路市動物園の人気者のシロクマ「ミルク」をモデルにした『シロクマゆうびんきょく』など、これまで、動物をテーマにした絵本を数多く描いてきました。今回はこわれかけたぬいぐるみが主人公という、新境地ともいえる作品です。

母娘二代にわたって愛されることとなるぷく。ぬいぐるみへの愛情とともに、ぷくを取り巻く人たちの成長までも感じられ、温かな気持ちになります。小さな子だけでなく、かつてぬいぐるみが大好きだった大人の方にも、ぜひ読んでいただきたいおはなしです。大切な宝物やあの頃の気持ちを思い出させてくれるかもしれません。

ファンタジー世界のくまさん

みんなの大好きなくまちゃんはファンタジックな世界でも活躍しています。

 

『よるくま』は娘の初めてのお気に入り「くまちゃん」絵本。

2歳の頃、他の絵本と比べても明らかに『よるくま』を喜ぶ娘の様子が不思議でしたが、今になってみれば「くまちゃん」絵本だったからということがよくわかります。

続編の『よるくま クリスマスのまえのよる』も、そろそろ娘の本棚に戻すのにいい季節。

 

『つきのばんにん』は大人好みかもしれませんが、ロマンティックなお話に綺麗な絵が素敵な絵本です。

真っ黒なくまの子どもと「ぼく」の冒険物語

よるくま

「ママ あのね……
 きのうのよるね、うんとよなかに かわいいこが きたんだよ。」

おやすみ前のベッドの中で男の子はママに話します。
その子はくまのこ、名前は「よるくま」です。
よるくまは、夜みたいにまっくろくて、胸のおつきさまがひかってる。
どうやらお母さんを探しにきたみたい。
目が覚めたらいなかったんだって。

ここから男の子とよるくまの夜の冒険が始まります。
こんな可愛い子をおいて、どこにいったんだろうね。
ふたりでよく行くお店や公園をまわってみますが、お母さんは見つけられません。

「もしかして もう とっくに おうちにかえったのかもね。」

ところが、おうちに帰ってみてもお母さんはいません。
とうとうよるくまの目から夜みたいにまっくらまっくろの涙がこぼれてきて…。

小さな男の子が、大好きなお母さんを探すよるくまのために奮闘する、素敵な夜のファンタジー絵本です。物語の後半で登場するよるくまのお母さんの大きなこと。子どもたちがみんな抱きつきたくなるような憧れのお母さんです。男の子も、きっとそんなよるくまのお母さんの優しさに触れながら、自分のお母さんのことを思うのでしょうね。ふかふかして気持ちよくていい匂い…。それは、この絵本を読んでいるたくさんの子どもたちと同じ気持ち。

さあ、そのままゆっくり幸せな眠りについてね。
「おやすみなさい」。

クリスマスもよるくまと一緒!

よるくま クリスマスのまえのよる

あしたは楽しいクリスマス。
でも、ぼくは心配でねむれない。
だって、サンタさんは「いいこ」にしか来ないんだもん。
ぼくは……

ちょっぴり不安な夜を過ごすぼくのところにやってきたのは、「よるくま」。
夜みたいに黒くて、胸にはお月さまがひかっている、ぼくの可愛いともだち。
だけど、よるくまはサンタさんを知らないって言うのです。

「おかしいな、クマの子にはサンタさん、こないのかな」

そこで、ぼくはよるくまにサンタさんのかわりになることを思いつきます。
クリスマスツリーの飾りの中から、彼が選んだのは、おうちと、ちいさなイエスさま。
それからひこうきも。よるくまに手渡したその瞬間、あたりが真っ暗になり。

よるくまとぼくが一緒に過ごす、ふしぎで素敵な夜の時間。
そこにはあるのは優しさと、甘さと、あたたかさと……
あ、ぼくがもどりたい場所は!

酒井駒子さんが描く、愛らしく繊細なぼくとよるくまの交流。クリスマスの飾りや夜の風景の美しさ。それらも相まって、読み終われば、とっても幸せな気持ちになって、安心して眠りにつけるのです。クリスマスの夜、親子で一緒に読んでくださいね。

お月さまを大好きな動物たちのお話

つきのばんにん

月とシロクマが織りなすベッドタイムの物語

「つきのばんにん」とは、お月さまを見守る大切なお仕事のこと。

新しい「つきのばんにん」に選ばれたシロクマのエミールは、森の生き物たちにとってなくてはならない月の光を守るため、毎晩かかさず月のお世話をしていました。

ところがある日、エミールはおかしなことに気がつきます。
なんとお月さまが、どんどん、細く、うすくなっていくのです!

あの手この手でまん丸に戻そうとするエミールですが、月はどんどん細く、まるで糸のようになっていきます。

はたして、お月さまは元どおりのまんまるに戻るのでしょうか。

【編集担当からのおすすめ情報】
月の満ち欠けという興味深いテーマを、静かで美しい物語とともに楽しめる、ベッドタイムにも最適な作品です。なんといっても、シロクマのエミールの表情がとても愛らしい! 読んでいるうちに、つい応援したくなってしまいます。

翻訳を手がけたのは、動物にまつわる数々の作品を生み出してきた絵本作家・あべ弘士さん。あたたかく心地いい言葉が、作品の雰囲気にぴったり寄り添います。

「くまさん」との暮らし

「くまちゃん」好きならきっと誰もが夢見る「くまちゃんとの暮らし」。

『くまさん』シリーズの絵本はかなり具体的な形でその夢が叶った様子を見せてくれる絵本です。

勤勉で心優しいくまさんがコツコツと仕事に取り組み、関わる人たちから慕われている様子を眺めると、娘は「自分もこんな風にくまさんと関わりたい」と感じるようです。

『ゆうびんやのくまさん』は、11月に入ったら娘に見せようかと密かに準備中の絵本。クリスマス気分を盛り上げてくれそうなので、ハロウィンが終わるまでは一旦隠しておいています。

 

『おおきなおおきなねこ』は、「くまちゃんとの暮らし」というかわいらしい言葉とは微妙にイメージの違う絵本ですが、確かに「くまとの暮らし」ではある絵本。読む前にはタイトルが「ねこ」なのに表紙がくまとは…と思いましたが、読んでみたら確かに「くまとの暮らし」の絵本でした。

くまちゃん好きが夢見る暮らし、No.1(たぶん)

パンやのくまさん

しっかり仕事をするパンやのくまさんの1日

パンやのくまさんは、朝早く起きて、パンやパイ、お誕生日のケーキを作ります。パンがほかほかに焼きあがると、車にパンをつみこみ売りに行きます。パンが売れると、次はお店に帰りお店番。仕事が終わると、お店の奥の家に帰って、暖炉の前で晩ごはんを食べ、今日いただいたお金を数えた後、2階に上がって眠るのです。こうして淡々と、そしてきっちりと、パンやさんの仕事をこなすくまさんの絵本です。

くまちゃん好きとクリスマス前に読みたい絵本

ゆうびんやのくまさん

郵便屋のくまさんの1日の仕事をおって描かれたちいさな絵本です。ていねいに毎日の仕事をこなすくまさん。
クリスマス・イブの配達は、きっとみんなが楽しみに待っているクリスマスカードやプレゼントなのでしょうね。
配達をするくまさんの帽子にひいらぎが付いていたり、窓から家の中のクリスマスツリーが見えたり・・・派手ではないけれど町中がクリスマスの雰囲気であふれていて、イギリスの小さな町のクリスマスの様子がうかがえます。
赤い表紙がかわいい、ちいさなクリスマスのお話しです。
――(ひじり あい ;絵本ナビ オフィシャルライター)

猫じゃなくて熊(リアル)だったお話

おおきなおおきなねこ

ファン待望!独特な味わいのはり絵で、子どもたちにもお母さんにも大人気!
おおきなおおきなねこ(?)とかっぱのお話です!

今夜は十五夜。おばあさんがごちそうを用意していると、熊が来て寝てしまいました。そうとは知らないカッパたち。おばあさんの家にやって来て、飲んだり食べたり大騒ぎ。寝ている熊を大きな猫と間違えて…。

鳴きながら飛んで行く河童のお話を一度は描いてみたいと思っていたのです。(せなけいこ)

みんな大好き!「こぐまちゃんえほん」シリーズ

「くま」の絵本といえば、外せないのが「こぐまちゃんえほん」シリーズ。私自身も子どもの頃から『しろくまちゃんのほっとけーき』が大好きです。

しかし、ホットケーキの焼ける様子が大好きだった私とは違い、根っからの「くまちゃん」好きの娘はこぐまちゃん、しろくまちゃんの様子を眺めているだけで嬉しく、楽しい様子。

『しろくまちゃんのほっとけーき』を読み聞かせても、ホットケーキを焼いているページにはあまり頓着せず、早くくまちゃんが出てくるところを見たいという雰囲気でページをめくられてしまいます。

 

3歳の時に購入した『たんじょうびおめでとう』に至っては、4歳になった今では「もうこぐまちゃんより大きいもーん!」と胸を張って眺めています。

 

くまちゃん好き的にはホットケーキより「くまちゃん」!

しろくまちゃんのほっとけーき

まあるくて、大きくて、ふわっふわのほっとけーき。
焼きたてほかほかのほっとけーき。
おともだちと一緒に食べるほっとけーき。

子どもたちはほっとけーきが大好きです。
もちろん「おいしいから」。
でも、こんなにみんなが大好きなのは、それだけじゃないのでしょうね。

誕生から40年以上も経つロングセラー絵本『しろくまちゃんのほっとけーき』には、大好きな理由がたくさんつまっています。
お手伝いをしながらほっとけーきを作る喜び。
(調理器具を並べるだけでもワクワクしちゃいます)
ほっとけーきが完成していく様子をみる喜び。
(ぽたあん どろどろ ぴちぴちぴち ぷつぷつ…もう音を聞いているだけでツバが出てきちゃいそう)
そして、「おいしい」をおともだちと共有する喜び。
(自分でつくったことをほめてもらったりしてね)

鮮やかな「オレンジ」を基調とした色で描かれた数々の名場面は、子どもたちの心に強烈に印象に残っていき、大人になってもそのワクワクの気持ちが色褪せることはありません。

「子どもがはじめて出会う絵本」「子どもがはじめて出会うおともだち」、そんな絵本をつくりたいと大人たちが真剣に考えながらつくった「こぐまちゃん」シリーズ。その願いの通り、今もずっとこぐまちゃんは子どもたちのおともだちです。

危ない行動をしっかり理解できます

こぐまちゃん いたいいたい

「危ないから止めなさい!」「けがしますよ!」ところが言われた本人はもうひとつピンとこない、そんな子のための”いたいいたい”の本。積み木が足にコツン、階段から落ちて痛い、お団子の串で口をさして…と失敗続きのこぐまちゃんに、読者の幼児は声援を送りながら一緒に考え、良い方法を教えてあげるでしょう。ユーモアをまじえながら危険をさける工夫を学びます。

3歳さんにおすすめ、こぐまちゃんのお誕生日

たんじょうび おめでとう

3歳の誕生日をむかえて、はりきるこぐまちゃんの一日です。服も自分で着られるし、こぼすけど、スプーンも使えます。絵を描くのも外遊びも大好きで、高い鉄棒が思い通りにできずにくやしがる姿は、すっかりお兄ちゃん。できることが毎日増えていく、この年齢の子どもの自信とほこりが読者の共感を呼びます。誕生パーティーの後は、夢がいっぱいつまったプレゼント。

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