【4歳5か月娘へ読み聞かせ】バムとケロ、パンどろぼう新作、たのしい絵本がたくさん!
初めてのヒーローショー、初めての遊園地
こんにちは、絵本ナビスタッフの坪井です。
4歳5か月になった娘、今月はいくつかの「生まれて初めて」を経験しました。
相変わらず『ドンブラザーズ』に夢中の娘、今月は保育園の同級生のママから勧められた『ドンブラザーズショー』のため、初めての後楽園へ。
ヒーローショーも遊園地も、娘は初体験。
これまでも初めての場所や初めてのイベントへ連れて行ったところ、楽しみすぎて到着前に疲れてしまい、現地に着いた途端「もう帰る」となってしまったことがあったので、当日はただ「水道橋へ行くよ」と駅の名前だけを伝えて何をするかも言わずに電車に乗りました。
その甲斐あって?か、ショーでは目の前で戦うヒーローたちをペンライトと拍手で応援し、悪者が出てくるとちょっと恐くなって親の手を握ったりもしつつ、最後はヒーローとの記念撮影まで存分に堪能。
ランチを挟んで(娘の体力的にはこの辺が切り上げどきだったのですが)、せっかくだからとメリーゴーランドにも乗ってみました。
初めてのメリーゴーランドもとても楽しかったようで、降りてすぐに「また乗りたい」と言い出し、2回乗った…ところまではよかったのですがそこからは疲れや眠気でどんどん機嫌が悪くなり、「帰って休みたい」「まだ帰りたくない」の気持ちのせめぎ合いで大声を出す、急に走り出す、親を叩く、などなど大変な状況に。
言葉も達者になり、体力も少しずつついてきてはいますが、まだまだできないことも多い4歳5か月。
その反面、絵本はけっこう長いものも楽しめるようにもなってきました。
最近の娘が楽しんでいる絵本をご紹介します。
すみずみまで眺めて楽しむ『バムとケロのもりのこや』
年少クラスになってから、保育園で娘のいる部屋までお迎えに行くと、夕方のお迎え時に他の子がおもちゃや友達同士で遊んでいるなか、一人で絵本を開いて眺めている娘の姿をときどき見かけるようになりました。
意外に思って何を読んでいたのかと尋ねたときに返ってきた答えの1つが『バムとケロ』。
娘によれば、「バムとケロは他の子(同じクラスのお友だち)はそんなに好きじゃないんだけど、私は好きなの」とのこと。
(娘は他の子より少し誕生日が早いので、同じクラスの子にはまだ難しいのかもしれません)
登場するキャラクターみんなと仲良くなれそう!
一度気になりだしたら、もうすっかりその魅力にはまってしまっているのが「バムとケロ」シリーズ。しっかり者でおおらかなバム、散らかし方は天下一品(!?)子どもそのもののケロちゃん。何でもない日常の一コマなのに、それはそれは魅力的な出来事ばかり起こるのです。更に小さな生き物や雑貨など隅々まで丁寧に描かれた画面は、どれだけ見ていても飽きることがありません。
そんなバムケロファンが大喜びしてしまう姿が目に浮かぶのがこの待望の最新作『バムとケロのもりのこや』。表紙では、またまたふたりは掃除をしているみたいだけど・・・?内容は読んでからのお楽しみとして、注目ポイントは「新しいキャラクターソレちゃん登場!」「あのお馴染みの人気者たちも登場」「ひみつがいっぱいの小屋」などなど。今回の舞台は森の中なので、緑の美しさもみどころです。
ファンとしては、また長く楽しめる絵本が一冊増えた喜びをかみしめるばかり。さて、シリーズ全作また引っぱり出してこなくっちゃ・・・。
我が家にもまだ1冊もなかった『バムとケロ』シリーズの作品ですが、知らなかった絵本に保育園の本棚で出会って、「自分にとってはこれが面白い、好き」と感じることのできた娘に感心して、「バムとケロを何か1冊買ってみようか」と書店で誘ってみたところ「これは保育園にないから」と娘が選んだのがこちらの作品。
絵本の見返しでケロちゃんとおじぎちゃんが糸電話をしているものの、今ひとつ情報が伝わっていない様子にはじまり、絵本の中の細かい表現の一つひとつをじっくり眺めては「ここにこれが!」「この子がこんなことしてる!」と逐一楽しむ娘。
一緒に眺めながら、確かにこれは色々眺めることが好きな子には刺さる作品だな~と思いました。
そして、来年の我が家の壁掛けカレンダーは娘が選んだこちらに決まりました。
4歳は月が替わるたびにカレンダーの新しいページ(?)を開くのがまだまだ楽しい頃。来年はバムとケロと仲間たちと一緒に楽しく過ごすことができそうです。
バムとケロのカレンダー2023
バムとケロのカレンダー2023
毎年大好評の「バムとケロ」の壁掛けカレンダー。今年はなんと『かばんうりのガラゴ』『うちにかえったガラゴ』からガラゴも登場。バムとケロの人気のなかまたちが勢揃いの、一層楽しいカレンダーになりました!
さらに今年の見どころは、月数字の近くにあしらわれた、島田ゆかさんの書き下ろしメッセージイラスト。
バムとケロファンならくすっと笑ってしまうこと間違いなしの12この楽しいメッセージ、どうぞお楽しみに!
毎年大好評の「バムとケロ」の壁掛けカレンダー。今年はなんと『かばんうりのガラゴ』『うちにかえったガラゴ』からガラゴも登場。バムとケロの人気のなかまたちが勢揃いの、一層楽しいカレンダーになりました!
さらに今年の見どころは、月数字の近くにあしらわれた、島田ゆかさんの書き下ろしメッセージイラスト。
バムとケロファンならくすっと笑ってしまうこと間違いなしの12この楽しいメッセージ、どうぞお楽しみに!
そうきたか…『パンどろぼう おにぎりぼうやのたびだち』
パンもおにぎりもおいしい、よね!
待ってましたの最新作! 「パンどろぼう」、それは世界中のおいしいパンを探しもとめる大どろぼう……のはずなのに。どう見てもこの子の姿は「おにぎり」です。いったい何者なのでしょう。
物語の舞台は、おにぎり一家の営むおにぎり屋さん。今日も店頭には、おいしそうなおにぎりがずらりと並んでいます。もちろん、おにぎり一家の食卓も毎日おにぎりばかり。
「もう おにぎりは たくさんだ!」
そう言って、家を飛び出したのはおにぎりぼうや。カラスにおそわれそうになり、転がりおちていったその先で出会ったのは、旅人のおじさん。お腹がすいてフラフラになっていたおにぎりぼうやに、見知らぬ食べものをすすめます。その食べものとは……。
シリーズ第4弾にして、まさかの展開を繰り広げるこの絵本。内容はもちろん読んでのお楽しみ。でも、お話の中で登場する対決シーンはきっと語り継がれていくにちがいありません。だって、あまりにも美味しそうで……耐えられないのです。
自分で決めた道を進むのは、覚悟がいるもの。「パンどろぼう」を語る上で、絶対に欠かせない物語。皆さん、心して楽しんでくださいね!
娘の大好きな『パンどろぼう』の新作が登場しました!
絵本が家に届いた日は平日だったので、娘が帰宅したらすぐ読めるようにテーブルの上へ。
絵本を発見した娘は表紙の『パンどろぼう』のロゴを見て「パンどろぼうの新しい絵本だ!」ということには気づいたものの、落ち着いて視線を絵に向けたところで目に入ってくるのはおにぎりぼうや。
「パンは…?」とこちらを見るので、まあまあ、とにかく読んでみましょうとその場で読み聞かせ。
意外な展開に親子二人で感心しつつ、娘が『パンどろぼう』シリーズの中でどのような位置づけのお話かをすぐに理解していたことが私にはさらに意外でした。
そして子どもにとってはやはり、パンとおにぎりがずらっと並んだページの魅力はたまらないものがあるようです。
娘はそのページばかり開いてはパンとおにぎりをそれぞれ数えたり、「どれが好き?」と大人に聞いたりしています。
ここで初めて見る果物も『くだもののずかん』
「どれが好き?」のやりとりが楽しい♪
『おすしのずかん』『パンのずかん』『めんのずかん』などが大ヒット中。大森裕子さんの「おいしい食べものづくし」シリーズに果物が加わりました! その名も『くだもののずかん』。
本を開くとまず「あかいろのくだもの」から。赤と言えば、なんでしょう? りんごでしょ、いちご、さくらんぼ……。すぐ思いつくのはそれくらいですが、もちろん、それだけではありません。くこ、やまもも、ざくろ、カラント……ミラクルフルーツ(知らなかった!)まで。おいしい時季と、ひらがな・カタカナでの簡単な解説つきです。
次は「オレンジいろのくだもの」で温州みかん、びわ、あんず、ぽんかん、マンゴー……。「きいろのくだもの」「みどりいろのくだもの」と色別に続きます。
身近なものから珍しいものまで、画面ぎっしり。ちなみに案内役は「おさるフルーツ」の店員さんで、それぞれどんなふうに実るのかも教えてくれます。収穫後はジュース、パフェ、ジャムもおいしそう!
大森さんは主に色鉛筆で果物を描かれているそうですが、その繊細さと濃密さ、圧巻です。ディティールの美しさにため息……。すべてがみずみずしく、本物よりも本物みたい。口の中に果物のイメージが広がり、食べたくなること間違いなしですね。
監修は、NHK「趣味の園芸」やNHK「あさイチ」などの講師も務める千葉大学の三輪正幸さん。「えほんのずかん」としては程よいバランスの76種掲載で、お子さんがスーパーのフルーツコーナーで名前を覚えるのにぴったり。中には大人も食べたことのないフルーツがきっとあるはずなので、親子で「どんな味かな?」と想像して、いつか食べられたら素敵ですね。
寝る前の読み聞かせで「何がいい?」と聞くと、かなりの確率で娘が持ち出してくるのがこの絵本。
図鑑なので(細かい説明を除けば)あまり読むところもないのですが、娘にとっては「誰かと一緒に見てどれが好きか、どれを食べたいか、あれこれ言う」ことが一番の楽しみのようです。
フルーツが色ごとに仕分けられて各ページに掲載されているので、何気なく見ているフルーツも「そうか、これって黄色のフルーツだったか…」など、大人も意外な発見があったりします。
そして、さらに意外なのが「みどりいろのくだもの」が実はけっこう多い、ということ。他のフルーツは見開き1ページだけなのに、「みどりいろのくだもの」は見開きで2ページ分も掲載されています。
「ポポー」「フィンガーライム」「チェリモヤ」「ホワイトサポテ」など、この絵本で初めて見るような果物もあり、いつか食べる機会はあるのかしら…なんて、食べたことのない果物に思いを馳せたり。
我が家には同じシリーズの『おかしのずかん』もありますが、ほろ苦いお菓子などはまだ食べられない娘にとっては、安心して食べられるフルーツがいっぱいの『くだもののずかん』が今は一番のようです。
絵本の二人に感情移入『こんとあき』
ぬいぐるみ好きとして他人事とは思えないお話
あきの誕生をじっと座って待っているこの子は、ぬいぐるみのこん。遠く離れた「さきゅうまち」に住むおばあちゃんに頼まれて、あきのお守りにやってきたのです。
赤ちゃんのあきの可愛さに胸がドキドキするこん、あきのお守り役、遊び相手として大活躍するこん。そのうちに、あきがこんの背を追い越し、古くなったこんの腕がほころびると、おばあちゃんに直してもらおうと、こんはあきを連れ、きしゃに乗って出かけます。
健気なこんは、なかなか頼もしい存在です。でも、小さなぬいぐるみのこんとの二人旅。何事もなく到着するわけもなく…次から次へとハプニングが起き、読んでいる方はハラハラ。当たり前ですよね、子どもたちには大冒険です。はぐれてしまったり、こんのほころびがひどくなったり。二人の心情が手に取るように伝わってきます。大丈夫かな、ちゃんとおばあちゃんのところにたどり着いたのかな。
読み終わってみれば、誰もが安堵と幸せな気持ちに包まれるこの絵本。「こんとあき」の世界にすっかり引きこまれていたことに、後から気付くのです。表情がないはずのこんから沢山の感情を感じとったり、守られているだけのはずだったあきちゃんの必死で踏ん張る姿を垣間みたり。二人の前に広がる砂丘の風景も忘れられません。そして全体を通して感じるのは、二人を取り巻く家族の大きな愛情です。作者の優しい眼差しです。なんて魅力的な絵本なのでしょう。
大人になっても忘れることのない「あの頃」の気持ち。絵本を開く度に思い出させてくれる1冊でもあります。
『こんとあき』も、娘にはまだ早いかと思っていたら…のパターンの絵本でした。
娘の本棚に置いたあと、私は読み聞かせをしておらず、娘が一人で見ている様子もなさそうに見えたので、いったん別の絵本と入れ替えようとしたところ、その様子をめざとく見つけた娘は「『こんとあき』!」と、完全に「どこへ持っていくの!」という抗議の口調で叫びました。
私の知らないところで、寝る前に父親から読み聞かせてもらっていたりして、実はけっこう主人公の二人に思い入れがあったようです。
「電車に一人で乗る」ということにはさすがにまだ現実感がないようですが、砂丘で「こん」が犬に連れ去られてしまうところ、傷んだ「こん」が回復していく様子などにはぬいぐるみ好きとして他人事とは思えないものがあったようで、あとから私にも何度もその話をしてくれました。
「あき」は娘より少し幼いように見えますが、年頃としては娘とだいたい同じくらい。
「こん」が「あき」の小さな頃からずっと一緒に過ごしてきたということがわかるページも、自分と自分のお気に入りのぬいぐるみたちを投影して大切に思っているようです。
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